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第十話(担当:万事屋)

 質素な部屋である。

 壁・天井は白色で統一されており、金持特有の絵画や壺などはなく、簡易な木製のサイドボードが数個が壁に並んでいる。そして少し豪華なベッド。この部屋はウサミミ主人・ラロックの寝室である。

 俺はこの部屋の隅で壁に凭れ座り込んでいた。

 座りながら特に考える事もなかった。この先の結果が分かってるからだ。

 このままあの女の玩具で殺される。

 俺は顔を動かす。

 その方向には丸い木のテーブルと二人分の椅子がある。その一つの椅子に赤いナイトロングドレスを着たラロックが座っている。

 丸い木のテーブルには赤ワインの瓶があり、ラロックは片手にグラスを持ち口につけていた。

「うーん。寝る前の一杯がいい」

 ラロックはグラスを口から離した。

「これで気持ちよく333体目の添い寝奴隷と遊べる」

 ラロックはグラスを持ったまま俺の方に顔を向ける。

 互いに顔の目が合う。

「......やけに大人しわね。隻椀なった奴隷」

「別にな」

 俺はそっけなく言った。内心は怖かったが、それをなんとか表に出さない様にした。

「大抵の奴隷は泣いて懇願するがお前は何か違うね」

「何が違う?」

「そうだよ。最初に会った頃と何かが変わってる」

「この屋敷から逃げてから何度も死地を体験してるからそれで多少は度胸はついたかもしれないな」

「そうか」

 ラロックはグラスに残ってる赤ワインを一気に飲み干した。次の瞬間ラロックは俺に向けてグラスを投げつけた。

 物凄い速さでくるが、俺にはそのグラスがゆっくり見える。

 顔の直前で俺はグラスを右手で取った。その行動に俺は驚いた。

「お前......」

 ラロックも俺の行動に驚いている。

「お前は何者なのだ。普通のヒト族ならそのまま顔に突き刺さってわ」

「さあ、記憶が無くてね。エンジェル族とか色々と言われたりしてね」

 俺は苦笑しながら言った。

「やっかいな奴隷を買ってしまった」

 ラロックも苦笑する。

「気が変わったわ。お前を添い寝奴隷にするのを辞めることにする。その代り、私の話相手になりなさい」

「断ったら?」

「ここが血の海になるだけよ」

 ラロックは俺を見ながら笑う。血の海か。この部屋が質素なのは添い寝奴隷の飛び血や飛んだ肉などをすぐに片づけれるようにするためにしてるのか。

「ハハハ」

 そのような事を考えて俺も笑いながら立ち上がりラロックの座っている反対側の椅子に座る。



「そうか。そんなことあったのね」

 ラロックは赤ワインをゆっくり飲みながら今まであったことの話を聞いていた。

 俺も赤ワインを飲んでいた。中々に美味しい物である。

「しかし、お前が何者かは知らぬが一応は私の奴隷である事は代わりない」

 俺はその赤ワインを飲みながら奴隷という言葉にまた苦笑するしかない。

 ドアからノックする音がした。

「ラロック様。エーテル。来ました」

 その声はエーテルの声だった。

「いいわ。入って」

「失礼します......」

 ドアを開けると同時にエーテルの声が止まった。

 俺が主人であるラロックと酒を飲んでいる現場を見て思考が止まっているのだ。

「貴様。ラロック様に何をした!!」

 エーテルが叫び、俺の方に走り出した。

 俺は反射的に立ち上がり椅子の背もたれを右手で持ちあげエーテルに振り降ろす。

 エーテルは足を止め、一歩下がる。椅子はそのまま床にぶつかる。

 エーテルは床にぶつかった椅子に片足をつけ跳躍し、俺の顔に蹴り入れ込む。

 俺は体を瞬時に横にする。エーテルの蹴りが通り過ぎる。俺は椅子を上げエーテルの背中に叩きつける。

 エーテルは白い壁にぶつかったがすぐに反転して、

「奴隷!! もう許さねー」

 エーテルは腰に佩いでいる短剣を取り出し構えた。

 俺も椅子を持ち上げ構えた。

「はい。そこまで」

 パンパンと手を叩いた。

「エーテル。短剣を収めなさい」

 エーテルは殺気を出して俺の方に短剣を向けていたがラロックの言葉に渋々と短剣をしまう。

 俺もふぅと溜息をついて椅子を下ろした。

「しかし、これは」

 エーテルはラロックに問いかける。

「済まないわね。エーテル。ちょっとこの奴隷を試したかったのよ」

「試したかった?」

「そうよ。多くの奴隷を見て来たけど今回の奴隷は少し違うと感じたの」

「違いですか」

「でも、あなたも感じたでしょ。この戦闘で」

「はぁ。そうですか」

 エーテルは俺を見た。胡散臭そうな顔をしている。

 当たり前である。あの洞窟での戦闘は手足が出来なかったのだから。

「たしかにこの男には何かがありそうですが」

 そしてさっきの戦闘でこのエーテルと互角に戦っていた。そこはエーテルも認めざる負えない。

 天界での謎の男との戦闘といい、俺の中で何かが確実に変わっている。

 色々と言われてきたが俺は何者かとこの時に真剣に考えた。

「ところで、この奴隷をどうすのですか?」

「どうしようかね。あなた並に強いと逆に扱いづらいのよね」

 俺が考えてる間にも二人で処遇が話が進んでいた。

「当分の間は奴隷から昇格させて、使用人でもやらせましょうか」

「はぁ」

 ラロックの提案にエーテルは生返事だけをした。その提案を聞かずに俺は自分自身の存在を考え続けていた。


 一応、奴隷から使用人に昇格しました。 なんとか生き残る道ができましたが、これからどうなるやら。


「彼を見つけた」

 男が言った。

 男の周りには黒装束を着た数人がいた。

「まだ上の命令はないがアニマル族のいるある奴隷を拘束する。最悪の場合は殺してもかまわんと言う事だ」

 男が続けて言う。

「しかしもし天界がアニマル族に手を出したら最悪の場合は戦争に」

 黒装束の一人が言う。

「ああ、しかしもう上の決定だ。下手をしたらデーモン族に彼を奪われてしまう」

 その一言で黒装束の男は黙る。

「彼を拘束か殺す。私の命令があるまで準備を怠るな」

 そう男が言うと黒装束の男達は散って行き、男だけが残った。

「エンジェル族による天界と下界の統一か。あの人も壮大な夢を持っている。その夢は悪夢か心地よい夢かどちらかな」

 第十話を書かせて貰いました万事屋と申します。なんかいきなり主人公が覚醒してますが、ただ戦闘シーンが書きたかっただけです。(下手くそですが)

 奴隷から勝手に使用人にランクを上げてしまってしまいすいません。

 そしてなぜか謎の集団を出してしまった。どうなるんだろう......


万事屋様マイページ→

http://mypage.syosetu.com/504006/

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