俺の話を聞いてくれ
設定の変更が終わりました。
ログアウトした俺は、命と夕飯を食べている。
命は、麻婆を食べながら幸せそうに頬を緩ませている。
「ん~、おいひぃっ。」
命のその言葉だけで、俺は頑張っていける。
だけど…だけど、妹もいつかは男を連れて来て…
『私…○○君と、幸せになるね!』
なんて言いながら離れていくのか…
結婚して、子供ができて、俺のことなんか忘れちゃうのか…
なんて思っていると涙が出てきた。
それを命に見られていたみたいで
「え…?お兄ちゃんどうしたの?」
なんて、心配そうに見てくる。
「いや、命もいつかは俺の元を離れていくかと思うと、涙が出てきた。」
「あははっ、なにそれぇ…。あ、ご馳走様。じゃあ三分間舞ってるよん。」
と俺がよくわからんネタを言いながら去って行った。
どうやら命が舞ってるところを見れるようだ。
これは…これは永久保存モノだろうっ。
俺は最速で片付けを終えて、woへログインした。
俺はギルドの前に居た。
ギルド内でログアウトしたはずだが、人が多い場所でログアウトすると移動させられるようだ。
俺はギルドに入って命、いやメイのところに向かう。
「遅くなった。座っても良いか?」
俺は一言断りをいれて座る。
さっきの弄られキャラは、流石に復活したようだ。
そしてメイは舞ってなかった…。
「やぅやぅwようきたのぅw」
草を生やしまくる男が話しかけてくる。
「おう。じゃあ自己紹介しないか?
俺は姫華。そこに居るメイの兄貴だ。」
「あいあいw俺の名前は乙吉だぬーんw好きに呼んでちょ」
乙吉は相変わらず草を生やして話す。
次にあの弄られキャラが自己紹介するようだ。
「俺の名前はレント。よろしくぅ!」
さっきのことを忘れたかのように、めっちゃ笑顔で自己紹介をした。
トラウマになるはずなんだが…
そんな疑問を抱えていると、メイが耳打ちをしてくる。
「レントは馬鹿だから…」
なるほど、なんて単純明快なんだ。
「よろしくお願いしますね。レントさん。」
俺は美少女モードで言ってあげた。
「ひぃっ。いや、勘弁してくれぇ!」
やはりトラウマを植え付けることが出来たようだな。
「お?俺が最後か。俺はジン。メイ達とは、他のオンゲからの付き合いだ。よろしくお兄さん。」
「よろしくっ。」
俺はジンと握手をする。
「これで皆自己紹介終わったね。」
「おやwリリカちゃんとリサ姉さんはええんか?」
「ああ、私達はすでにもう会っているからな。フレンド登録もしてある。」
「そ、そうです。あ、ごめんなさい…」
「そういうこと。で、なんか俺と話したいようだったけど、何が聞きたいの?」
俺の言葉に思案し始め、俺を抜いた全員でハモりながら言う。
『姫華(お兄ちゃん)の今日の収穫。』
…何故俺の今日の収穫なんだろうか。
「やっぱり、ハーフリング選んだお兄ちゃんが、気になるんだよ。」
「なるほどな…でも、俺は今日初心者用の森しか言ってないぞ。それでも良いなら」
俺はウサギとの戦い、巨大ウサギとの死闘を話し始めた。勿論、壁ジャンプや投擲アイテムでの直接攻撃のことは話さないが。
「そう、あれは一万年前の…」
話始めて始めて数分。
何故か皆唖然としていた。
「え、お兄ちゃん俊足ウサギ倒したの!?しかも俊足王ウサギも!?」
「いや、あり得ん。俊足ウサギは素早くて、誰も倒せなかったはずだ。さらに俊足王ウサギとは…」
「はわぁ…すごいです…。」
「ちょwまさかの展開に盛wりw上wがwっwてw来wまwしwたw」
「すごいなぁ…」
「あいつは男、あいつは男…」
なんか一人だけ違ったが、どうやらウサギを倒したことに驚いて居るようだ。
あと最初のネタはスルーされた。…せっかく覚えたのに。
「はぁ、わかってないようだけど、俊足ウサギは初心者用の森にしかでないレアモンスターで、会えても素早すぎて逃げられちゃうの。しかもレベル差がありすぎると、出てこないんだよっ。それを沢山倒したのは凄いんだよ。さらに希少なユニークモンスターの俊足王ウサギも倒すなんて、運ありすぎでしょ…。」
うん、どうやら俺はすごい事をしたようだ。
「倒せたモノはしょうがないじゃん。でも俊足王ウサギなんて30分も闘ってたんだぞ。まあそのお陰か装備をドロップしたけどね。」
俺は俊足王の靴と丸い尻尾を見せる。
「え、何この性能。初期にしては高いんだけど。」
また驚かれた。
「はぁ…アンタの事で驚くのはやめるよ…。」
「え、なにそれ酷くないか?」
周りを見回しても、うんうんと頷いてる奴らしか居ない。
くそっこうなったら復讐だ!
「ほぅ、お前ら…覚悟は出来てるんだろうな。」
俺の豹変ぶりに驚く五人。そしてメイは検討がついたのか、俺を止めにはいる。
「お兄ちゃん!それは辞めて!」
「ふっふっふ、俺は止まらんよ。」
俺はあるアイテムを手に取り装備する。
「あ、ああああああっ。」
メイは絶望で顔を染める。
他の奴らもわかってきたようだ。
そしてギルド内に居る奴らも俺を凝視して居る。
「くっ、なんて破壊力なんだ!。」
可愛い物が好きであろうリサが言う。
「なんて、なんて可愛いさなんだぁぁぁぁぁぁ!」
俺は丸い尻尾を装備し、完璧なウサギコスになったのだっ(服は初心者装備だが)
そしてトドメの一言、魔法の言葉。
「あ、あぅ…虐めないで…。」
涙目からの上目遣いも忘れない。
そしてギルド内がカオスになった。
この事が『ウサギちゃんの復讐事件』として有名になり、ハーフリングが見直されることになるのだが、また、それは別の話である。
なんか書いててよく分からなくなったw
また書き直すか…