俺の武勇伝を聞いてくれ
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ウサギを狩りに行って、2時間がたった。
既に5体は倒していて、素早い相手にも慣れて来た。
そして、素晴らしい技を見つけた。
俺は、ウサギを倒すためにウサギを追いかけていた。
このウサギはよく逃げて、なかなか攻撃をさせて貰えなかった。
イライラしていたのもあって、ウサギが止まった時に、俺はジャンプと持ち前のAGIで、ウサギに飛び掛った。
「このウサギがぁぁぁっ。」
ここで、お前もウサギだろ、という突っ込みはやめて欲しい。
飛び掛った瞬間、ウサギは横に避けた。
俺はウサギの向こうにあった木に向かって突っ込んで行っている。
ウサギは俺の着地するあたりに、体当たりをしようとしていた。
ここで、勢いよく気にぶつかれば、少なからずダメージが入るだろう。
そして、ウサギの体当たりも食らって死にかねない。
いくら敵が弱くても、俺は防御力が0なのだ。
いきなり死にたくない。
ハーフリングだからとか言われたくない。
俺は木に足でついた、その瞬間叫んだ。
「ステップ!」
すると俺の体は横に体を舞わせた。
ウサギは俺が落ちてこないと驚きながらも、急には止まれず、角が木に刺さっていた。
俺はウサギにトドメをさして、ドロップアイテムを拾う。
ゲームなのに驚くんだなぁ…と思う。
そして、あの現象を思い出す。
「木に向かってステップが使えた。どんな条件なのかな。」
俺はまず木に向かって走って、跳躍。
木に足が付いた時にステップを発動する。
しかし、発動せずに俺は落ちてしまった。
「あの時と何が違うんだろう。」
俺はひとまず、ステップの説明文を読んでみた。
「なになに…?
ステップ
発動条件
片足が付いてる状態ならばスキルを発動することができる。
効果
横に回りながらヒラリと躱す。
MP消費2
…ね。
つまり、今俺は両足で木についてしまっていたのか。
じゃあ両足ならジャンプ出来るのだろうか。」
やってみよう。
俺はまず、片足で木に付いて、ステップを発動、成功した。
次に、両足でついてみる。
ついた瞬間にジャンプを発動すると、更に高く飛んだ。
つまり、壁ジャンプという奴だ。
このゲームにおいて、ジャンプは消費するものが無いので、これはかなりの発見をしてしまったようだ。
さて、この壁ジャンプと壁ステップを織り交ぜて、ここまで狩ってきたが、かなりの効率だ。
ていうか、ウサギがなかなかでないので、2時間で5匹でも、かなりの効率である。
ちなみにウサギからは俊足ウサギの皮×3と俊足ウサギの肉×2がドロップする。
今は、俊足ウサギの皮が15枚と俊足ウサギの肉が10個である。
さて、あと一匹倒したら良いかと思っていると、デカイウサギが現れた。
それと同時にピコーンと音が鳴り
スキル『索敵』を習得しました。
スロットに空きがあるので装備します。
というナレーションが頭に流れた。
渇望していたスキルをゲットしたが、俺は喜べない。
目の前のデカイウサギがそうさせてくれない。
投げナイフはまだ沢山あるが、倒せるのかが問題だ。
ここで、巨大ウサギが体当たりを仕掛けてきた。
「速いっ。くそ、考え事なんてしてる場合じゃねぇ。」
巨大ウサギに向かってナイフを牽制に投げる。
しかし、あの巨体からは想像も出来ないくらいの速さでそれを避けた。
これは一筋縄ではいかないようだ。
俺はここで、無駄遣いは出来ないと悟った。
「下手な鉄砲数打ちゃ当たるとは言うが、この場合は当て嵌まらないようだな。」
俺は両手に投げナイフを持つ。
投擲アイテムは、アイテム扱いなので両手に持つことが出来る。
投げナイフを投げるが、擦りもしない。
それどころか、巨大ウサギの攻撃が激しくなってきて、避けるのに必死でうまく攻撃が出来ない状態だ。
それでも、投擲は辞めない。
「投擲のスキルレベルをあげるとスピードが上がるらしいからな。今レベルをあげるしかないっ。」
マジでやばい。
ウサギに当たるまでレベルが上がるのが先か、巨大ウサギの攻撃が当たるのが先か。
そこから、壁ジャンプや壁ステップを駆使して10分ほど戦闘を続けていると、俺の攻撃が当たりだした。ナイフは残り120本
「よし、当たった。でも全然削れてねぇな。
ここは耐久勝負だっ。」
モンスターの足や目に当たると、動きを阻したり、命中率を下げたり出来るらしい。
俺は投擲で、足を狙い始める。
そこから5分経ったころ、俺の頭に、ナレーションがながれた。
『脚部へのダメージが一定量を超えたので、対象のスピードが25%ダウンします』
巨大ウサギをみると、かなり遅くなっている。
俺は気が緩んでしまい、ウサギの接近を許した。
「ちぃっ。」
俺は何とかステップで避けて、苦し紛れに投擲した。
その時、あり得ない事が起きた。
俺と巨大ウサギとの間は狭く、投擲したときに、手を離れる前に巨大ウサギを斬りつけるように当たってしまった。
そこで普通ならダメージが通らないはずだが、ダメージが通っていた。
俺のSTRは5なので、こんなダメージを与えることが出来ない。
つまり、DEX依存のダメージが入ったという事になる。
つまりどういう事なのかと言うと。
「俺の時代が来たぁぁぁぁあ!!!これで勝てる!」
勝率がかなりアップしたという事だ。
スピードが遅くなったので、ヒットアンドアウェイの要領で、ウサギを斬りつける。
斬っても、ナイフは無くならない。
この巨大ウサギは頭が良いので木にぶつけようとしても、避けてしまう。
そこで、壁ジャンプを使って木に当てようと思う。
「おら、こっちだっ。」
巨大ウサギを木に誘導する。
勿論巨大ウサギの方が速いので追いつかれる前に木に向かってジャンプする。
今までなら、木に当たらず終わっていたが
「ジャンプッ」
壁ジャンプをして、ウサギ側に反転する。
そして、空中でナイフを投げて目を攻撃した。すると
『対象の目に一定量のダメージを与えました。対象の視界が25%シャットアウトされます。』
よし。
俺の目論見通り、ウサギは木を認識出来ずに木にぶつかった。
角が深々と刺さり、抜けなそうだ。
俺は投擲武器に持ちかえて、ウサギを斬りつける。
やはりダメージが入る。
少し斬り続けていると、ウサギが木から脱出した。
既にウサギのHPは二割を下回っている。
俺は、今の奴の状態ならできると、煙玉を使用した。
煙玉の効果は1秒しかもなたい。
だが、相手に見つかってない状態でしか、発動出来ないスキルもあるのだ。
「隠密」
俺は煙玉の効果が来れる前に隠密を発動した。
全快のウサギならすぐに看破されてしまうが、今は視界がやられているので、バレないと思ったが、予想通りだった。
ウサギは急に消えた俺を探している。俺はこの戦闘で覚えた、投擲のASを使う。
「トリプルシュート」
このASの効果は、一回の攻撃で、三本の投擲を行い、85%のダメージを与えることである。
これの欠点は、ダメージ量が少ないのと、速い敵に当たり辛いところだ。
なので、相手にバレていないか、スピードの遅い敵にしか使えないのである。それか我を忘れて突っ込んでくる奴とか。
俺は無心で投げる。
巨大ウサギが気づいたようで、こちらに顔を向ける。
しかし投げるのは辞めない。
巨大ウサギが体当たりをして来る。
だが、投げるのは辞めない。
巨大ウサギが俺に当たろうとした時、手前でその巨体が止まる。そして
ズゥーン
というウサギが倒れた音とピコーンという音と共に俺の戦闘は終了した。
姫華
Level8
装備スキル
隠密Level12
投擲Level22
消音Level10
ダッシュLevel17
ステップLevel8
ジャンプLevel9
装備アイテム
初心者の服
初心者のズボン
初心者の靴
無理矢理って感じしますね。
感想などお願いします。
ちなみに、この更新ペースは守られませんよ(笑)