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あとがき

 SFとファンタジーの境目ってどこなんだろうな、とこの作品を書いていて感じました。


 もしもこの「夜空に地球は煌めかない」に丁度いいジャンルがあるとすれば、それは「ファンタジーSF」あたりになるのではないでしょうか。


 というのも、自分がこれまでに読んだSF作品は、どれも理解の追い付かないような科学的設定が盛り込まれたものだったからです。趣味で書いているこの作品と、プロの作家が書いたものとを比べるのはおこがましいことなのでしょうけれど、一応不特定多数の読者様の目に晒すことになる以上、ある程度の分別ある意識は必要だと思っています。


 自分は今まで、映画ならばSF作品を多く見てきました。しかしながら、SF小説となるとなかなか手が出せずにいました。


 その自分がSF小説にはまるきっかけとなったのが、伊藤計劃の「虐殺器官」「ハーモニー」という作品です。


 作者様は残念ながら亡くなっていますが、この作品に与えられた衝撃は相当なものでした。作品の素晴らしさは今さら語るまでもないとは思いますが、一人称で描かれる物語には、ぐいぐい引き込まれました。


 この作品をきっかけに、「そういえば、昔に『イリヤの空、UFOの夏』も読んだっけなあ……」としみじみ思い出したわけです。その当時はSFだと特別意識したわけでもなく、どちらかと言えばボーイ・ミーツ・ガール的要素に気を取られていたのですが。


 それからSF作品を読み漁るうちに創作意欲が湧いてきて、今回の「夜空に地球は煌めかない」が誕生しました。


 ハードSFとまではいかず、「SF要素」があるくらいのとっつきやすさを目指して執筆しました。本格的なSF読みの読者様方には目新しいものはないかもしれませんが、手堅く終わらせるのが自分の持ち味だと思っているのでご容赦ください。自分のように、SFに手を付け始めた人間でも読める作品に仕上げたかったので。


 

 最後まで決めかねたのはラストシーンです。パターンとしては三通りくらい考えていたのですが、今回のラストに決めるにあたって、最後の最後で視点変更を行いました。


「一人称」というのは、その人物が見たこと聞いたこと、思ったことを表すので、それが「真実」だとは限らない点が重要だと思っています。その意味で、あえて余韻をもたせるつもりで視点の変更を行いました。


 この物語の主人公は、彼ら親子だと自分は考えています。そのふたり(あるいはひとり)の描写でラストを飾りたかったので、相応しい第三者に語り部を任せました。

 

 さて、自分の作品を最後まで読んでいただき本当に嬉しく思います。


 作者の趣味全開な作品でしたが、ここまでお付き合いいただいたことに感謝を申し上げます。ありがとうございました。

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