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社畜だった俺のスキルはガチャだけ。気づいたら最強になっていた  作者: 1315
第5章 「存在しないはずの魔法領域」
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第2話 魔力に満ちた集落

第2話 魔力に満ちた集落


目の前に広がっていたのは、今まで見ていた景色とはまるで違う場所だった。


淡く光る空気。


地面には、複雑な紋様が浮かび上がっている。


それはただの模様ではない。


“魔力そのもの”が形になっているようだった。


「……なんだよ、これ」


レオが思わず声を漏らす。


「地面が……光ってる?」


リリアが静かに答える。


「魔力が可視化されていますね……ここまでの濃度になると、自然にこうなることもあるんです」


エルナが小さく笑う。


「“なることもある”ってレベルじゃないけどね」


ユウトは何も言わず、周囲を見る。


建物が見える。


だが、それも普通ではない。


石でも木でもない。


半透明のような素材でできており、わずかに揺らいでいる。


「……家、だよね」


レオが不安そうに言う。


少女が答える。


「そう」


短く。


迷いのない返答。


そのまま歩き出す。


ユウトたちも続く。



集落の中に入る。


視線を感じる。


気づけば、周囲に人影があった。


いつの間にか現れていた。


淡い色の髪。


静かな瞳。


どの個体も、どこか現実離れしている。


「……気配、なかったですよね」


リリアが小さく言う。


エルナも頷く。


「うん、全然感じなかった」


レオが小声で言う。


「こわ……」


少女は振り返らない。


ただ一言。


「気にしなくていい」


それで終わりだった。



しばらく進むと、少し開けた場所に出る。


中央に、大きな水晶のようなものがあった。


ゆっくりと光っている。


「……あれ」


ユウトが視線を向ける。


少女が足を止める。


「ここ」


短く言う。


「アルシア族の中心」


レオが近づこうとする。


だが――


「触らないで」


少女が止める。


「壊れるから」


レオが慌てて止まる。


「いや壊すつもりはないって!」


エルナが興味深そうに見る。


「……これ、魔力の塊だね」


リリアも頷く。


「かなり純度が高いです」


少女が言う。


「これがあるから、ここは保たれてる」


ユウトが聞く。


「外とは違う理由か」


少女は頷く。


「ここは“外から切り離されてる”」


その言葉に、空気が少し変わる。


レオが眉をひそめる。


「切り離されてるって……どういうことだよ」


少女は少しだけ間を置いてから言う。


「ここは、見つからない場所」


エルナが小さく呟く。


「……だから私も分からなかったんだ」


少女は答えない。


ただ、水晶に視線を向ける。



少しの沈黙。


ユウトが口を開く。


「……聞きたいことがある」


少女が視線だけ向ける。


「なに」


ユウトは迷わない。


「この場所から、外に繋がる道はあるか」


一瞬だけ、空気が張り詰める。


少女はユウトを見つめる。


「外に出たいの?」


ユウトは答える。


「ああ」


短く。


だが、迷いはない。


少女は少しだけ考える。


そして言う。


「ある」


レオがすぐに反応する。


「ほんと!?」


少女は続ける。


「でも、簡単じゃない」


リリアが静かに聞く。


「条件があるんですね」


少女は頷く。


「この場所の“奥”まで行けること」


エルナが眉を上げる。


「……試練ってこと?」


少女は答えない。


だが、それが答えだった。


ユウトはそのまま言う。


「案内できるか」


少女は少しだけ目を細める。


「……やる気なんだ」


ユウトは動じない。


「最初からそのつもりだ」


短い会話。


だが、それで十分だった。


少女はゆっくりと振り返る。


「……いいよ」


そのまま歩き出す。


「来て」


ユウトたちは視線を交わす。


そして――


迷わず、ついていく。


アルシア族のさらに奥へ。


まだ知らない“何か”が待つ場所へ。



第2話を読んでいただき、ありがとうございます!


アルシア族の領域の中、その一部が少しずつ見えてきました。

これまでの場所とはまったく違う空気や、魔力に満ちた環境――少しでも伝わっていれば嬉しいです。


そして、水晶の存在や“外へ繋がる道”。

簡単には進めない場所であることも分かってきました。


ここからは、いよいよ“奥”へと進んでいくことになります。

どんな試練が待っているのか、ぜひ楽しみにしていてください。


引き続き、よろしくお願いします!

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