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社畜だった俺のスキルはガチャだけ。気づいたら最強になっていた  作者: 1315
囚われのアリス ―紅き翼の檻―編
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第9話 抗う者たち


第9話 抗う者たち


空気が、張り詰める。


目の前に立つ黒いローブ。


それだけで、空間が重くなる。


「……来たか」


低い声。


感情のない、冷たい響き。


アランは一歩前に出る。


剣を構える。


「……返してもらう」


短く言う。


ローブの男は、わずかに首を傾けた。


「無駄だ」


その一言。


それだけで、圧が強まる。


レオンが踏み込む。


「無駄かどうかは、やってから言え!」


地面を蹴る。


一直線。


拳を振り抜く。


ドンッ!!


だが――


止まる。


見えない壁。


ローブの男は動かない。


ただ、そこに立っているだけで。


すべてを拒絶する。


「……っ!」


レオンが歯を食いしばる。


アランが横から踏み込む。


剣を振るう。


速さで押す。


角度を変える。


連撃。


だが。


すべて、弾かれる。


「……浅い」


ローブの男の声。


次の瞬間。


ドンッ!!


衝撃。


二人の体が弾かれる。


「……っぐ!」


床を滑る。


「……強すぎる……」


ピリムが震える。


だが――逃げない。


手を伸ばす。


「……今……!」


わずかな光。


空間が、ほんの一瞬だけ歪む。


その隙。


アランの目が鋭くなる。


「……行くぞ!」


踏み込む。


限界を超えて。


距離を詰める。


剣を振るう。


ズバッ!!


ローブの袖をかすめる。


初めて、届いた。


ローブの男の動きが止まる。


ほんの一瞬。


レオンが吠える。


「そこだッ!!」


拳を叩き込む。


ドンッ!!


衝撃。


ローブの体が、わずかに揺れる。


だが――


「……それだけか」


冷たい声。


次の瞬間。


空気が変わる。


圧が一気に増す。


「……っ!!」


三人の体が沈む。


動けない。


膝が崩れる。


「……終わりだ」


ローブの男が手を上げる。


その瞬間。


空間が歪む。


見えない力が、押し潰す。


「……くそ……!」


レオンが無理やり立ち上がる。


足が震える。


それでも――


前に出る。


「……まだだろ……!」


アランも立つ。


剣を握る手が震える。


それでも離さない。


ピリムが声を絞り出す。


「……負けない……!」


三人の気配が重なる。


ほんのわずか。


圧が揺れる。


「……ほう」


ローブの男が、初めて興味を示した。


「抗うか」


その瞬間。


アランが踏み込む。


最後の力。


すべてを乗せる。


剣を振るう。


ズバッ!!


今度は、深く入る。


ローブの体が揺れる。


レオンが続く。


「終わりだッ!!」


全力の一撃。


ドンッッ!!


衝撃が走る。


ローブの体が、初めて大きく後退する。


「……っ!」


空気が揺れる。


均衡が崩れる。


ピリムが叫ぶ。


「……今……行ける……!」


その言葉に。


アランは、迷わなかった。


「……走れ!」


叫ぶ。


レオンとピリムが反応する。


三人で、一気に駆け抜ける。


ローブの横を。


止めに行くより――先へ。


「……逃がすか」


ローブの男が動く。


だが。


間に合わない。


三人は、その先へ踏み込む。


扉。


その奥。


「……アリス!」


声が響く。


ついに――


辿り着いた。


第9話を読んでいただき、ありがとうございます。


今回はローブとの本格的な戦闘となり、圧倒的な力の差の中でも抗い続ける三人の姿を描きました。

倒すことではなく「突破する」という選択が、今回の大きなポイントになっています。


限界の中で掴んだわずかな隙――そこに全てを賭けた一瞬が、次へと繋がりました。


いよいよアリスのもとへ。

ここから物語はさらに大きく動いていきます。


いつも読んでくださり、本当にありがとうございます。

引き続き応援やコメントもお待ちしております。


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