第14話 ギルド報告と村への帰還
第14話 ギルド報告と村への帰還
森での古代種討伐から数日。
俺とリリアは討伐報告と報酬受け取りのため、冒険者ギルドへ向かっていた。
町に入ると、冒険者たちのざわめきが聞こえる。
「新人が古代種討伐だと……?」
「二人で? 本当か?」
あちこちで噂が広がり、冒険者たちの視線が俺たちに集中する。
ギルドの扉を押し開けると、広間は戦士や魔法使い、弓使い、獣人の冒険者たちでぎっしり埋まっていた。
俺たちに気づいた冒険者たちは、一瞬視線を止め、ささやき声が広がる。
「新人で……しかも二人で?」
「古代種だぞ、あの森で一体だけとはいえ、信じられん」
「まさか、魔法も使わずに倒したのか?」
俺とリリアは視線を合わせる。
肩の上のヒヨコも、羽を小さく震わせながら「ぴよ……」と鳴く。
まるで、この場の重い空気を感じ取っているかのようだった。
金髪の受付嬢が慌てて駆け寄る。
「リリア! 本当に無事だったのね!」
「はい……少し疲れましたけど、大丈夫です」
「ユウトさんも……無事でよかった!」
俺は肩をすくめ、短く答える。
「大したことはない」
受付嬢の目には安堵と驚きが入り混じり、手元の書類を落としかける。
広間の奥、ギルドマスターの席に目を向けると、鋭い眼光がこちらを射る。
冒険者たちのざわめきが少しずつ静まっていく。
「新人で、この成果か……」
マスターはゆっくり立ち上がり、俺たちに近づく。
「森で古代種を二人で討伐した、と……本当に?」
俺は肩をすくめ、静かに答える。
「はい、二人で討伐しました」
マスターはしばらくじっと俺たちを見つめ、口元に微かな笑みを浮かべる。
「……面白い。新人が、これほどの力を見せるとは」
冒険者たちはその言葉にどよめき、視線をさらに強める。
「報酬は当然支給する」
マスターの声が広間に低く響く。
冒険者たちのざわめきが再び広がるが、皆、少し控えめになった。
受付嬢は書類をまとめ、俺たちに手渡す。
「これで正式に報告完了です。皆さん、本当に無事でよかった」
リリアは少し照れたように微笑む。
俺も自然に微笑むが、胸の奥はまだ緊張で張りつめていた。
ヒヨコは肩で羽を震わせ、「ぴよ……」と小さく鳴く。
まるで自分たちの活躍を誇っているかのようだった。
報告を終え、町を抜けて初めの村へ戻る。
道中、俺たちは森での戦いを思い返す。
古代種の巨体、恐ろしい咆哮、死にかけた瞬間……
リリアの短剣が折れ、俺が死にかけたあの恐怖。
村に近づくと、いつもより少し騒がしい。
子供たちの声、村人たちのざわめき……
「おや……?」
リリアも小さく眉をひそめる。
「村の人たち、何か慌ててますね」
門の前に着くと、村全体が何かでざわついていた。
子供たちは走り回り、村人たちは口々に声を上げている。
俺とリリアは、肩で息を整えながら、静かに村の中へ足を踏み入れた。
ヒヨコも肩で羽を震わせ、周囲を警戒する。
「ぴよ……」
森での死にかけた体験、古代種との戦い、ギルドでの報告――
すべてが胸に刻まれ、俺たちは次の冒険へ向かう準備を整える。
――そして、この章は、村が何か騒がしい その光景を最後に幕を閉じる。
第14話を読んでくださった皆さまへ
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
ユウトとリリアが森の古代種を討伐し、ギルドに報告を終えて初めの村に帰る――
小さな冒険者たちの挑戦は、少しずつ大きな物語の歯車を動かしています。
次章では、村での騒がしい出来事と、二人を待つ新たな試練が描かれます。
どうか、この先も彼らの冒険に目を離さず、共にワクワクを楽しんでください。
それでは、次章でまたお会いしましょう。




