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第23話 俺もまだまだってことか……

16歳にして日本最高峰の剣道の大会の優勝者である高校1年の颯斗りくとは、

勇者召喚に巻き込まれて、異世界に転移する。

自分は勇者の付属品だと言う颯斗だが、

人の限界を遥かに越える力を驚く程の速さで付けていく。

「で、何があった?」

「うん……」



 *************************


「ど、どういたしますか?陛下?」

「先ずは、落ち着きなさい。

 城のバルコニーに、魔法騎士団を集め、

 直ちに結界を張らせなさい。

 良いか?くれぐれもこちらからは手を出さない様に……

 騎士団は戦う準備だけして地下で待機……分かったね?」

 あえて穏やかな口調で指示を出し、場を落ち着かせようとするアーネスト王。



「手を出すなって言うのか?随分弱気じゃないか陛下も……」

「シッ!聞かれたらただじゃ済まんぞ?」

「だってよ?せいぜい100人程度の魔族だろ?

 城を守る騎士団は1000人は居るだろ?何を恐れる必要が……」

「そうは言っても相手は魔族なんだぞ?

 人間相手とは違うんだ……油断できないだろ」

「まあ、それはそうだけど……な、なんだあれ?

 あいつら全員、とんでもない魔力量だぞ!」

「そう言えばお前、魔力に敏感だったな?あいつらそんなにヤバいのか?」

「やばいやばいやばい……しかも中に桁違いの化け物がいる……!」

「お、おい落ち着けって!

 まだ向こうが攻撃してくるって決まったわけじゃないんだから」

「く、来るな! 来るな来るな来るなぁぁっ!!」

 〝バシュバシュ!〟

「お……お前……今、何で攻撃した……!?

 あ、まずい……何か光ったぞ!」

 〝ドッガァァァァン~!!〟


 *************************



「先に手を出しちゃったわけだ?奴らの攻撃はその一回だけ?」

「ええ、多分……私はその頃、非戦闘員を地下に誘導してたので、

 正確な事は分かりませんけど、見ていた者から聞くには……」

「それで済んだって事は、目的はここじゃなかったんだろうな。

 ハイメルの衝撃波は、こんなもんじゃなかった……

 それにしても、一発でこの惨状……やったのはあの悪魔だろうな……」

「あ、悪魔?魔族でなく?あの中に悪魔が混ざっていたのですか?」

「うん、俺も奴に遭遇したんだけど、一歩も動けなかったよ。

 攻撃された騎士はバルコニーに居た魔道士だけ?」

「ええ、お父様の指示で、ほとんどの騎士は地下で様子を見ていたので……

 でも、バルコニーで結界をはっていた数十人が犠牲になってしまいました……」

「可哀想なことをしたな……

 とは言え、俺がいても結果は変わらなかっただろうx……

 俺もまだまだってことか……先は長いな」



「ねえ、エレーナ。この城はもう使い物にならないよね?

 これからの生活はどうするの?」

「建設中の新しい城に仮住まいですかね……

 ほぼ完成していますから、住めない事は無いと思います」

「新しい城を造ってたの?」

「あの王都一大きな工事……リックさん気付いてなかったんですか?

 こうならなくても、近々新しい城に移動の予定だったのですよ?

 ここは、老朽化が進んだのと、城勤めの人が増え手狭になったので、

 向こうの丘の上に新城を建設していたのです。

 完成間近でしたから、生活に支障はないと思いますよ」

「もしかしてあの、あの青いシートでグルリ囲っている所?

 あそこ、城を建てていたのか?

 中の様子が良く見えないから、城とは思わなかったよ」



「勇者さん達の目の色がおかしかったのですか?」

「まるで、悪魔の様だった…… 赤黒く濁ってて……

 悪魔に取り憑かれているか、それとも操られているかの様だったよ。

 他の魔族の目も、同じ感じだった。正直、気味が悪かったな……」

「嫌な予感しかしませんね?

 いずれにしても、そういう状態だと、

 魔族達の戦闘力は相当上がってるはずですよね?」

「そうなの?

 確かに先輩達も、他の魔族も、異様にレベルが高かった気がする。

 取り憑かれると、レベルって上がるの?」

「ええ、そう言われています。

 ですが……そうなると、リックさんはこれからどうなさるのですか?

 勇者のお2人がその状態でも、魔族領へ向かうのですか?」

「う~ん……そうだな……でもまあ、とりあえず向かうしかないんじゃない?

 行って確かめてみないと何も分からないから……

 ただその前に、もう一度迷宮に潜ろうかと思ってる」

「制覇された迷宮に、ですか?

 目的の武器と防具も、すでに手に入れたのでしょう?」

「俺を呼んでる武器と防具は、どうやら別物らしい。

 ジェブの話だと、新しい迷宮ボスがもう誕生していて、

 内部構造も変化しているそうだ。

 レベル上げの意味でも、潜る価値はあると思うんだ」

「……上級魔物がさらに増えたという話でしたね」

「ああ。エレーナのおかげで、うじゃうじゃいる」

「わ、私の……?」

「ルールを破る魔道具を使ったおかげで、

 迷宮核が暴走してるらしい。

 前回は20層から先に進めなかったけど、

 今はもっと深くなっているそうだ」

「……す、すみません……」

「いや、今となっては、俺にとって好都合だけどさ?

 何しろあの悪魔、レベルでいったら、700~800はありそうだったんだ。

 今の俺では到底太刀打ち出来ない……

 奴を目の前にして、一歩も動けなかった……

 だったらレベルを上げるしかないだろ?」

「いつ潜られるのですか?そしていつまで?」

「出来れば、すぐにでも。

 でも、まずは準備だな。

 どれくらい時間がかかるか見当もつかないし、

 食料や物資を大量に買い込んで、

 長期戦覚悟で行かないとね?」 

「大量に?そんなに長くですか……寂しいな……」

「ん?何て?」

「……何も……」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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