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第16話 俺こいつ嫌い……

16歳にして日本最高峰の剣道の大会の優勝者である高校1年の颯斗りくとは、

勇者召喚に巻き込まれて、異世界に転移する。

自分は勇者の付属品だと言う颯斗だが、

人の限界を遥かに越える力を驚く程の速さで付けていく。

「さりげに聞き流したが……今……

 ジェットブラックドラゴンなんて言わなかったよな?」

「んん……言ったな?」

「ジェットブラックドラゴン?それがボスだと?

 sss級魔物……災害クラスと言われている魔物だぞ?」

「今は人形(ひとがた)になって、イケメン青年って感じ」



「本当にそんな大物、眷属にしたのか?」

「出してみる?服着てないけど?」

「裸か?ここじゃまずい。俺の部屋に来い。だがなんで裸なんだ?」

「人形になったけど服持ってないって。

 俺のじゃ少し小さいから、どこかで買おうと思ってたところだよ」

「ああ、ドラゴンが服持ってるわけないか?そいつ大男なのか?」

「なぜ男だと分かった?ギルマス、透視能力でもあるのか?」

「お前の持ってる服って言ったら男服だけだろ?

 それに、お前の服じゃ小さいって言うから……

 そんな大きい女、滅多にいない……普通、男だと思うだろ?」

「なるほど……背丈はギルマスと同じ位かな?

 筋肉は凄いよ?ギルマスが勝ってるのは腹の肉だけ」

「ほっとけ!じゃあ俺の服なら着れるだろ。

 ちょっと待ってろ、着替え用のを持ってきてやる」



「こ……こいつが、ジェットブラックドラゴン……

 どっから見ても人だな……確かに魔力は凄いがな…

 魔力を少し抑えてくれんか?下の連中が動揺する。

 だが、リックの眷属になったってのは、本当の様だな」

「こやつが勝手に、名付よったのだ」

「そりゃ違うだろ?相手の同意もなけりゃ眷属にはなれんだろ?」

「…………」

「そうなの?ギルマス。そんじゃ、あんた……いやお前、

 最初から、外に出たかったんじゃ……」

「…………我は黙秘する……」

「やっぱり寂しがりやの、残念ドラゴンだったんじゃないか……」

「残念とはなんだ残念とは。我が眷属になってやったから、

 お前の戦闘力が格段に上がったのだぞ?感謝するのだ」

「あほくさ……俺に負けたくせに……」

「まあ、そう言うなリック。

 こいつが眷属になったおかげで、戦力が上がったってのは本当なんじゃないか?

 そんなことより気になったんだが……姫さんが、迷宮の中に居たってのは本当か?」

「それが居たんだよ。護衛みたいの連れてさ。

 俺、助けてやったのに、護衛から魔物扱いされて攻撃受けたんだよ」

「まあ、許してやってくれ。あの姫さんは、悪い子じゃないんだ……」

「ジェブと同じこと言ってる……俺、あいつ嫌い。生意気だし……

 さっきも言ったけど、あいつの仲間に攻撃を受けて殺されそうになったんだけど?」

「でもなんか理由があったんだろ?許してやれ」

「まあ無傷だったから良いけどさ」

「それはそうと、姫さん超可愛かったろ?

 剣の腕も確かだぞ?ちゃんと迷宮から出れたのか?」

「あの後、魔物の気配はなかったから大丈夫だと思うぞ。

 それ以降は、あの子たちの気配はもう感じなかった。無事なんじゃないか?」



「ギルマス!第1王女がお見えです」

「噂の姫さんが?入ってもらってくれ」


「突然申し訳ありません。ギルマス。

 私……その、冒険者らしき方を(あや)めてしまいそうになって……

 あ、でもその方、無事で……私その後その方に命を救って頂き……

 ……えっと……お詫びとお礼を……」

「落ち着いて下さい姫さま。お詫びとお礼は本人に仰っては如何ですかな?」

「本人に……ですか?」

 〝チョイチョイ〟っと、ソファに座る2人の男を指差すヘザー。


「あっ!貴方……」

「俺こいつ嫌い……」

「貴様、姫さまに向かって不敬にも程がある」

「隊長。少し落ち着いて下さい。

 魔物と間違えられて、私達に殺されそうになったのですから、

 嫌われても仕方ありません。

 それに、隊長、エクストラポーションで貴方の命を救ったのもこの方ですよ?」

「しかし……」

「ダハハハ……お前、魔物に間違えられたのか?」

「知らね~し」

「おい、リック。お前、姫様を嫌いというが、嫌い嫌いも好きのうちっていうぞ?」

「嘘?……俺こいつ好き……」

「き……貴様~我らの姫を愚弄するか」

「貴様?あんたこそ不敬なんだが……

 俺はこう見えても、元の世界じゃ若って呼ばれていたんだぞ?」

(那岐神影流の継承者だから、〝若〟って呼ばれてただけだけど……)

「お、お前……いえ……貴方は王族なのですか?」

「嘘コケ。リック……オスカーから聞いてるぜ?」

「ギルマス~なんでバラすの?でも俺、

 〝若〟って呼ばれてたのは嘘じゃないよ」



「あ、あの~よろしいでしょうか?

 リックさんで、よろしかったですか?」

「ああ、そうだよ?正確には颯斗(りくと)だけど、リックで良いよ」

「私、ガードナー王国の王女、エレーナ・ガードナーと申します。

 エレーナと敬称なしでお呼びください。

 連れや、もちろん私もなのですが……命の危機で、冷静さを失って……

 勘違いで、貴方を危険に晒してしまったこと、お詫びいたします。

 誠に申し訳ありませんでした」

「ああ、分かったよ。それはもう良い」

「それにも拘わらず、危ないところをお救い頂きありがとうございました」

「《《それも》》もういいよ。さっきも聞いてたし。お詫びもお礼も2回も聞いたし」

「そうはいきません。王家の沽券に関わります。

 王、アーネスト・ガードナーに会って頂き、何か形ある物で……」

「いらないよ。お金も沢山あるし……」

「なあ、姫さん。其方、リックが迷宮に入っている時、

 何故大勢で迷宮入れたのだ?魔道具か?」

「ええそうですが……えっと……貴方は?」

「こいつ、あの迷宮のボス、ジェットブラックドラゴンのジェブラ。

 今は人形(ひとがた)だけど紛れもないドラゴンだよ?俺の眷属になったんだ」

「……えっと……何を仰っているのか理解が追いつかないのですが……

 リックさん、まさか、酔ってませんよね?」

「酔ってない酔ってない。最初から話すと…………」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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