表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/15

第15話 勝手に名付け

16歳にして日本最高峰の剣道の大会の優勝者である高校1年の颯斗りくとは、

勇者召喚に巻き込まれて、異世界に転移する。

自分は勇者の付属品だと言う颯斗だが、

人の限界を遥かに越える力を驚く程の速さで付けていく。

「ハアハアハア……いくら何でも……次から次へと……休む暇もない。

 食事どころか休憩……トイレすらする暇もない……

 いくら何でも無理すぎないかこの迷宮……

 いまだ5層だぞ?最高5層?ギルマス3層?嘘だろ~?」

(そ……そう言えば最初スライム倒した時、

 〝スキル転移を獲得〟……って聞こえたよな……

 あのスライム、転移してたもんな……

 一か八か……〝転移!〟どは~~!助かった~!入り口付近だ……

 スキルか……今まであまり気にしていなかったけど、

 たぶんこの迷宮で色んなスキルを獲得しているはずだよな……

 一度全て確認しなきゃいけないな……有用なスキルがあるかもだよな)


「お~い!少年」

「ん?ドラゴンか?どこから声が?いやどこにもいないな……

 もしかしてこれ、念話ってやつ?」

「〝ジェットブラックドラゴン〟だ、端折るでない」

「名前長すぎめんどくさい」

「名前ではないぞ?種族名だ」

「名前じゃないの?じゃあ……あんたの名前は?」

「我に名はない」

「無いのか?んじゃ、短く〝ジェブラ〟って呼ぶよ。

 俺は颯斗、〝リック〟って呼んでくれ」

「だから端折るなと……なっ……お……お前まさか、

 我に名付けを……体の輝きが消えん……

 ひ……引っ張られる!ドワァ~~」

「名付け?何それ?ん?ジェブラ?お~い!どうした?

 ジェブラさん?どこ行った?」

「…………ここだよ……」

「どこ?」

「だからここ……リック……お前の異空間の中だ」

「俺の異空間?なにそれ?ああ、もしかしてアイテムボックスの事?」

「アイテムボックスには生きている物は入れんだろ?

 それとは別のお前の異空間だ……そして名付けとは……

 名を持たぬ魔物などに、名付けをする事で、眷属にすると言う事だ。

 お前は勝手に我に名を付け眷属にしたという事なんだ……なんて事してくれたんだ?

 我は迷宮のラスボスだぞ?お前の眷属になってここからいなくなったら、

 明日から迷宮はどうなるのだ……」

「どうなるの?」

「知らん!こんな事、前代未聞だ……」

「……で、それはそれと、なんか用だったんじゃない?呼びかけたでしょ?」

「ああ……それはもう良い……」

「何?もう良いって」

「あ~あれだ、

 〝一休みしたいのなら、そんなとこでなく、

 我のところに来れば良いであろう?

 ここに魔物は出んのだから、ゆっくり休めるぞ〟そう言おうとしたのだ。

 だが我はもうそこ……最下層のラスボスの部屋にはおらん……

 だからもう良いと言った」

「寂しがりやか?だったら、異空間に1人でいないでここに出てきたらいいじゃないか」

「我の意思では、ここから出られんぞ?お前が我を召喚するのだ」

「召喚?召喚の仕方なんて知らないぞ?どうしたら良い?」

「かっこつけたセリフは不要。〝サモン!ジェブラ〟で良い」

「あっそ……んじゃ、〝サモン!ジェブラ〟」



「なあジェブ。服着ろよ。迷宮の中は俺しかいないけど、

 素っ裸じゃあ、外に出られないぞ」

「外に?我は外に出られるのか?」

「そりゃあ、出れるだろ?俺の異空間に入って一緒に出れば良いんじゃないか?」

「……我が外に出られる……なんと……考えたこともなかったぞ。

 しかし、我は服など持っておらんぞ。

 リックよ、我に服を貸すのだ。アイテムボックスに着替えを持っているんじゃないか?」

「ジェブは俺よりだいぶ大きいから、俺のは着れないぞ?多分……

 一旦、俺の異空間に戻れよ。街の店で服を買ってやるよ。

 仕方ない……今日のところは、迷宮攻略はここまでにしておくか……」



 〝クスクスクス……〟

「なんか俺、笑われてる?あっ、なんか重たいと思ったら、コートが鎧に戻ってる……

 いい度胸だ……防具君……焼却処分にして欲しい様だな?」

 〝スンッ……〟

 フード付きロングコートに戻る防具。

「いいか?2度とやるなよ?俺の許可なく形を変えんな……

 おい剣?何笑ってやがる……お前もだぞ?

 って、俺、お前達の気持ちがわかってきた?」



「ギルマス!」

「おお、レオ。どうした?今日は迷宮に潜るんじゃなかったか?」

「途中ずいぶん端折(はしょ)っちゃったけど、もう行ったよ?

 最下層のボスにも勝ったよ?」

「なんだと~!って、勝ったってなんだ?制覇したの間違いじゃ?」

「どうだろ?一応欲しかった武器防具は手に入れたけど、

 さっきも言ったけど、途中端折っちゃったし、

 勝ったけどボスは死んでない。俺の、眷属になったらしい」

「はあ?何だって?迷宮ボスを眷属にしただと?詳しく話してみろ」



「そうか……それほど魔物は狩ってないのか……

 そんじゃあ、あまりレベルは上げられなかったのか?」

「それがさ、変な、聞いたことのないバカ強いスライム倒したら、

 一気にレベル8上がったよ。

 でも、そのあとは大蛇しか倒してないからな……」

「スライム倒して一気にレベル8?どんだけ凄いスライムなんだよ

 ……俺も聞いたことないぞ。で、今レベルはいくつになったんだ?」

「あ~、そのあと見てないな……えっと……うわっ!レベル152!?なんで?」

「そんなバカな……俺にも見せてみろ。えっ?本当に152?」

(バカ者……迷宮ボスの我を、単独で倒した上に、

 眷属にしたのだぞ?その位上がって当たり前であろう)

「ああ……迷宮ボスのジェットブラックドラゴンを倒して、

 眷属にもしたからだって、ジェブが言ってる」

「ジェブ?」

「正確にはジェブラ。俺がジェットブラックドラゴンに付けた名前」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ