エンドロール31 【都立夢異世界部活学校卒業へ】31/3つ目の作品のリメイク05
じゃんけんでは【透】が勝ってしまい、結局【透】が行き先を決める事になった。
だが、【透】は【矛浜】に行ったことがないので、観光名所などほとんど知らない。
困っていると、【焔】は、
「行きたい所は無いのですか?」
と聞いてきた。
【透】は、
「い、いえ・・・
そう言う訳では・・・
ただ、貴女をエスコートすると考えると・・・」
と言って誤魔化した。
【焔】は、
「そうなんですか?
では私の行きたい所をお伝えしてもよろしいですか?」
と言ってきた。
【透】は、
(ったく・・・
何だよ・・・
結局自分で選ぶなら最初から自分で選べよな・・・)
と思ったが、これは、両者の格を決めるやりとりだったのだ。
相手がどう行動するか?
それを予想して、相手をどう誘導するか?
それを見極めるための勝負だった。
結果は、【透】の惨敗。
【焔】の手のひらの上で転がされていただけだった。
小者である【透】はその事実に気付かない。
相手は【透】よりも遙かに格上の知恵を持っていると言う事実に気付いて居なかった。
そう。
【焔】は、【雪城 黄金】から大金をかすめ取った実力があるのである。
また、【透】は【焔】の名前が偽名であり本名の【長瀬 結佳】と言う実名にたどり着いていない。
そこが大物と小物を分けるポイントとなる。
相手の女狐は、見かけよりも遙かに強大な力を隠し持っている。
図体ばかり大きな、マヌケな子狸が勝つ要素はあるのだろうか?
【焔】は、
「うふふ・・・
お可愛い事・・・」
とつぶやいた。
【透】は、
「え?
今、何て?」
と聞いた。
「いいえ・・・
この旅行・・・
本当に楽しみです・・・」
「えぇ。
俺もですよ・・・」
騙し合い旅行は始まったばかり。
この先、何が待ち受けるのか?




