part10 窃盗疑惑騒動 終結
あの世は異世界に入りますか?part10です。とうとうpart10まで迎えられました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがてぇ…
そもそも何故こんな事になったのか。とふと思い、今まであった事を思い出す。
模試の日遅刻して踏切無視してあの世という名の異世界転生して、コケて火傷して、ハズレ役職引いて落胆して、異世界文字の習得に苦戦して、野草狩りして、仲間募って、モンスター討伐して、仲間に窃盗疑惑かかって…
「異世界転生してからロクな目にあってねぇな、俺。」
人を見る目は悪くはないと思っていたのにこの様だ。この先の未来を思うと大変そうだ。
「とりあえず目の前の問題に向き合いますか。」
いつまでもぼけっとしてられない。—————今、莉音のパーティーには、裏切り者がいるのだから。
「————検査結果が出ました!」
警察官の声が木霊する。結果を聞きに向かう。
「検査結果は?」
「————はい。複数の指紋が検出され、貴方方3名の中で2名の指紋が検出されました。一人目は髙橋莉音さん。二人目は———」
緊迫感が場を支配する。次に名前が出たものがこのパーティーから追放されるのだ。無理もない。ただ、莉音はパーティーメンバーを追放するのに躊躇いがあった。だが、仮にそうであろうとも話は続く。
「…二人目は、海澤怜さんです。」
「——————ッ!!?」
直後、怜の顔が驚愕に染まる。
「何故だ!?俺はやってない!…そうだ!あの時だ!お前の所持金を聞いた時、お前の金銭袋に触れた!だから、俺が盗んだという決定的な証拠にならない!そうだろ?!莉音ッ!」
たしかに、怜のいうやり取りには覚えがある。戦闘に行く前に怜が全財産は幾らだと聞いてきた時に面倒くさいから自分で数えろと金銭袋を渡した。
「だったら何なんですか!?」
直後、セレスの怒りの叫びに場が静まり返る。
「その金銭袋に触れたのはリオンさんと、レイさん。貴方だけなんです!それなら誰が盗もうとしたのかは一目瞭然です!さっさと自分の罪を自覚してください!」
「——何だと—————!」
「まぁ、落ち着け。二人とも。もしかしたら、怜が本当に盗もうとしていたのかもしれない。だが、結局盗まれていない。ならそれで良いじゃないか。パーティー内で揉める必要はない。とりあえず怜は警察の方で少し面倒見てもらって、その後処置を決めれば——-」
「そんなの、良い訳ないじゃないですか!」
突如、叫びを上げるセレスに再び場が静まり返る。
「良いですか、リオンさん。窃盗は、僧侶にとって許しがたい蛮行、愚行なんです!こんなの許せるはずが———-」
「まあ、落ち着け。セレス。熱くなっても意味がない。それに—————」
「パーティーリーダーは俺だ。つまり、決定権は全て俺にある。」
「———ッ!それは…」
「パーティーリーダーの意見に逆らうのか?それはどういう事か、分かっているのか?」
覇気を込めて、セレスへ問い詰める。
「正直、そこまで執拗に怜への罰に拘るセレスの方が俺は今疑わしい。俺はパーティー内でいがみ合いたくない。そもそも、今回の件はグレーなところが多すぎる。セレスも、怜も知り合ってまだ1日目だが、大事な仲間だ。そう簡単に見捨てる事など出来ない。……分かってくれ。セレス。」
仕方ないと言った感じでセレスが応じる。
「分かりました。…その代わり私がしっかり見張っておきますからね!」
「んじゃあ、二人とも。仲直りしてくれ。これはパーティーリーダーの命令だ。…なんてな。」
「分かった。お前の事を疑ってすまなかった。この場を借りて謝罪する。」
「いえいえ。私の方こそ、すみません。つい、熱くなりすぎちゃいました。」
二人の蟠りがとけたところで莉音が辛辣に言い放つ。
「んじゃあ、一応、怜君は窃盗未遂の容疑で事情聴取だけでも受けてきてくれ。」
「!?!?」
突然の辛辣発言に怜は戦慄する。
「んじゃ。また明日…かな?会えると良いな。」
「おい、莉音。ちょっと待————」
こうして窃盗疑惑騒動は幕を閉じたのであった。
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