表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

トイレのやりとり

作者: デギリ

秋晴れの休日、思い立って僕はツーリングに出かけた。買ったばかりのオートバイで高速道路を飛ばすと気持ちがいい。

途中、少し催す感じがあったので早めにサービスエリアに寄って、トイレに入った。


適当な個室に入って力んでいると、隣の個室から突然に話しかけられる。


「やあ、元気かい?」

中年男の声に聞こえるが、聞き覚えはない。


はあ?

僕はこれまでの人生でトイレの個室で話しかけられたことはない。

でもそういう文化もあるのかもしれない。


話しかけられたら返事をするのがマナーだ。


「まあまあだよ」

躊躇いがちに僕は答えた。


これで終わりかと思ったら、すぐに隣の個室からはまた声がした。


「そう。それで、今何をしてる?」


こいつ、何を言っているんだと僕は呆れたが、一度返事した以上、無視するのも変な気がして、また返事した。


「ここにいるんだからわかりきっているだろう。

ウンコしてるに決まってるじゃないか!」


この奇妙な問答に少し苛立った声だったかもしれない。


隣はようやく沈黙しました。

やれやれと思った僕が早く出すものを出して、この奇妙な隣人から立ち去ろうと思った時だった。


またしても隣から声がした。

「あとで掛け直すことにする。

隣の個室に俺の話にいちいち返事をしてくるアホがいて、イライラするんだ」


僕は赤面してそこからさっさと逃げ出した。



***********************

携帯電話を使う人は時と場所を弁えて欲しい。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ