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スキルが1つで、何が悪い?  作者: あっつん
第2章 第1部 
90/90

第86話 VS ニコラス②

 「ぐっ、めちゃくちゃ重い・・・。」

 「しかも、速すぎる・・・。」

 「どうした、もう終わりか。俺たちを嗅ぎまわっている女がここまで強くなっているとは驚きだったが・・・、ふん、それでも所詮は俺の足元にも及ばんな。」

 

 ニコラスの連撃にフィオナとレティシアは、防御に徹するのが精一杯であった。「魔装」をしていても内臓まで響くその威力、「魔眼」を発動していても視認すらできないその速度、すべてが圧倒的すぎた。


 「・・・レティシア、気づいている?」

 「はい、攻撃の重みは魔力の質もあるでしょうが、速度の方はおそらく・・・」


 フィオナとレティシアは回復魔法を使用しながら、以前パメラが言っていた「ニコラスのゴッドスキルを思い出し、一つの仮説を立てた。それは・・・


 「「空間転移。」」


 ニコラスのゴッドスキル【虚空】は、対象を亜空間に入れ、任意の場所に出すことができるスキルである。収納魔法の超上位互換ともいえるこのスキルだが、対象を自分に設定することも可能であるとフィオナとレティシアは考えたのだ。また、ギルドヘッド2人と私たちの魔法攻撃が一切効かなかったのも、この【虚空】で説明はつく。つまり、自分を亜空間に入れることで、すべての魔法攻撃から身を守っていたのだ。


 「自分が亜空間に入り、その中で私たちの眼前まで移動して、亜空間から出る。」

 「そうすれば、まるで瞬間移動のようなことが起こせるというわけです。」

 「でも、トリックは分かったけど、どう対処したらいいのか・・・。」

 「フィオナ、任せてください。ゴッドスキルを使います。」

 「えっ?」


 突如として進化(?)したレティシアのスキル【天眼】。使用することによる代償があるのかよく分からず、ユリウスからは緊急時以外使わない方が良いと言われている。


 「ユリウスさんが言っていた緊急時とは、まさに今だと思います。」

 「レティシア・・・。」

 「大丈夫です、フィオナ。確信があるわけじゃないんですが・・・、このゴッドスキルは私を蝕むものじゃない気がするんです。」

 「・・・分かった、レティシアお願い。」

 「任せてください。」


 フィオナはレティシアを信じ、一歩後ろへと下がった。そして、レティシア一人でニコラスと対峙することになった。


 「大人しく殺されに来たのか?はぁ、つまらんな。」

 「勘違いしないでください。私は、好きな人と添い遂げるまで死なないと決めています。」

 「はいはい、もう飽きたし、さっさと殺すことにする。・・・死ね、モノ風情が!」

 「ゴッドスキル【天眼】。」


 ニコラスが空間転移で瞬間移動し、レティシアの前に現れた。そして、これまで上回る威力で思いっきり腹を殴ろうとした。しかし、その拳はレティシアの手によって、いとも簡単にいなされた。


 「なん、だと・・・。」

 「空間転移、見破りました。」

 「ぐっ!!」


 軽やかに回避したレティシアは、渾身の「魔装」でニコラスの顔面に強烈な一撃を食らわせた。ニコラスは咄嗟に左腕でガードしたが、あまりにも威力が強く、後方数十mまで吹き飛んだ。


 「・・・面白れぇ。レティシア・ミナージュ、どうやって俺の瞬間移動を読んだ?」

 「その家名は捨てたので、呼ばないでください。それに、タネを敵であるあなたに教えるわけないでしょ。」


 レティシアのゴッドスキル【天眼】は、「魔眼」でもかすかにしか見えない魔力の流れを、正確かつ鮮明に把握することができる能力である。ニコラスの空間転移自体はスキルであるため、亜空間を視認することはできないが、「魔装」を纏っているニコラス本体は亜空間にいてもその存在が確認できる。したがって、レティシアは【天眼】さえ発動していれば、ニコラスの位置が常に分かるのだ。


 「それもそうだな。」

 「動揺しないんですね。」

 「まぁ、もう遊びは終わりだからな。」

 「何を・・・・・・ま、まさか、フィオナ避けてくださ・・・」

 「え?」

 「ゴッドスキル【虚空】。」


 その瞬間、レティシアの後ろにいたフィオナが消失した。


 「あの女は、何度も俺たちの邪魔をしていたからな。生け捕りにして嬲り殺すと決めていた。究極魔法を扱えるほどまで強くなったとはいえ、俺の【虚空】は何人も出ることはできない。あのロイ・アダムズでも不可能だろう。」

 「そ、そんな・・・。」


 レティシアは大粒の涙を流しながら、その場にうなだれた。【天眼】で亜空間のどこにいるかは分かる。けれども、位置が分かったところで、ニコラス以外、亜空間を出入りすることなどできない。レティシアには、フィオナを救い出すことがかなわないのだ。


 「俺の目的は、ユリウスという男を殺すことだが、思いのほか、ここで時間を使ってしまった。本当は部下に殺させるつもりだったが、まぁいい。ミナージュ家の恥晒し、レティシア。さっさと死ね。」

 「「おい、やめろ・・・!!」」

 「ゴッドスキル【夜凪】」


 ディランとキョウスケの渾身の魔法攻撃はフィオナとは別の亜空間に転移され、ニコラスのゴッドスキルが残酷にもレティシアを襲った。そして、レティシアはパタッとその場に倒れてしまった・・・。


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