8.おっさんネーリシのダンジョンに潜る2
8話目の投稿です
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異世界転移した俺こと麻野新は、ネーリシのダンジョンに入り、ナターカと途中で組んだサミアと一階層でスライムを狩り、ナターカが臨時でクエストに行ってからサミアと相談して、二階層に行くことにした。
朝、ギルドに行き、サミアと合流してからダンジョンに向かった。
ダンジョンの一階層を通り、二階層に続く階段を見つけ、そのままゆっくりと降りていった。
二階層に到着し、周りを見てみると、冒険者がウッドウルフを刈っていた。
俺達もさっそくウッドウルフを刈ろうとし探した。
ウッドウルフはすぐに見つかり、戦闘にはいった。
まずは、俺が攻撃を仕掛け、しばらくしてからサミアに合図を送り、サミアが火属性魔法のファイアーボールを放ち、すぐさま俺が離れると、ウッドウルフに魔法が当たり、燃え上がった。
少ししてからウッドウルフが崩れて、ドロップアイテムが出てきた。
出てきたドロップアイテムである斑木の大きさは普通に使われている薪位の大きさだった。
それを拾い、収納してから次を探して、見つけたら、さっきと同じ様にして倒していった。
午前中で大体十体位倒して、昼に入った。
数が少ないのは、途中で休憩を何度も挟んだのと、一体倒すのに時間を掛けてしまった為だ。
やはり知識で知っているのと実戦は違うと言う事だろう。
あとは慣れていき、効率良く倒せる様になるしかない。
午後に入り、再び二階層の入口行ってから、ウッドウルフを探した。
見つけて近付くと、こちらに気づき威嚇してきた。
少しづつ近づいていくと、走り出し、突進してきたので、それを避けつつ、側面を短剣で斬りつけて体制を崩し、声で合図を出しながら直ぐに離れて、ウッドウルフが地面に倒れた所をサミアのファイアーボールで燃やした。
次を見つけて、また少しづつ近づき、突進してきたら、さっきと同じ様に側面を斬りつけて体勢を崩し、合図して、ファイアーボールで仕留めた。
それを繰り返し、夕方位には十六体仕留めた。
ギルドで換金をしたら、斑木はスライムの雫より高いみたいで、数が少なくともスライムを一日刈った時の値段とほとんど変わらなかった。と言っても二人で分配するから、その半分になるが。
次の日から、二階層の入口でウッドウルフを二人で効率良く倒していくために、ウッドウルフを倒していき、ギルドで換金してから、二人で夕飯を食べながら、今回の反省点と改善点を話し合った。
それを繰り返しながら二週間が過ぎ、ようやく馴れてきた。
そのおかげか、一階層で稼いでいたよりも稼げていた。
それからも二階層でウッドウルフを狩り続けているとようやくナターカが帰ってきた。
三週間前後の予定がトラブルが起きたらしく、一ヶ月少しかかったそうだ。
何でも、魔物の討伐で(アースベアと言うらしい)村に向かい、着いた村でアースベアの詳細を聞いて森の中に入り、そこに着いたら周辺を慎重に探してたら、アースベアを見つけたそうだが、二体いたらしく、バレない様に直ぐに村に戻り、村長にその事を話したら、村長も驚いていたみたいで、村人の報告からは一体しか見ていないと言われたらしく、村長自身も目撃したときは一体だけだったそうだ。
それでどうするかと言う話になったが村長が追加の金を払うと言い出したので、仲間と相談して了承してから、追加で討伐する事になったそうだ。
その後は作戦を練ってから、一体になるタイミングを見計らって、倒していったそうだ。
討伐も終わったが、念の為に他にもいないか慎重に周辺を確認したが、いなかったので戻ってくると村人達は、心配そうにこちらを見ていたが、いたのは二体だけで、他にいない事を報告すると、村人全員が喜んでいた。
その後、アースベアを村人と運び、解体してから、素材と討伐証明の部位だけもらい、あとの肉などは村に上げたそうだ。
村人達は、宴を開くので、是非参加してほしいと言われ、パーティー全員で参加してから、次の朝に村を出発し、一昨日に帰ってきたそうだ。
「お疲れ様だな」
「ああ、本当に疲れた」
「ご苦労さまです」
「所で、そっちはどんな感じなんだ?」
「こっちの方は二人で今、二階層の入口でウッドウルフを相手にしている」
「もう二階層に入っているのか。まあ、油断しなければあそこは比較的狩りやすい場所だしな」
「そうなのか、しばらくは二階層の入口で慣れたら、二階層の奥に行ってみるつもりだ」
「そうか。まぁ、俺も一緒だから何かあっても問題はないな」
「ああ、頼りにしている」
その後は他愛無い会話をして、三人で昼食を食べてから、午後から二階層の入口でウッドウルフを倒していった。
今度はナターカもいる為、普段二人でやるよりもさらに効率良く討伐できる為、夕方になる頃には、一人が一階層で稼ぐ量の約二倍を稼いでいた。あくまでも目測が。
それからも三人で、倒しては換金してを繰り返し、かなり貯まったので、今度は短剣以外のジョブを手に入れる為に、他の武器を見ようと今日は二人と別れて武器屋に来ていた。
中に入り、辺りを見回し、片手剣が置いてある場所に向かった。
店自体はそんなに大きくなく、直ぐに置いてある所にたどり着いた。
片手剣と言っても色々な種類があり、片刃の物があれば、両刃の物もある。
どれにしようか迷っていると、店の奥から人が出てきた。
体格はがっしりしているが背は低い、多分ドワーフ族なのだろう。
まだ、二つの武器屋しか見ていないが、武器屋=ドワーフ族なのだろうか?。
そちらを見ていると、こちらに気が付いて近付いて来た。
「どうしたんだ?」
「ああ、どの剣にしようか迷っててね」
「なるほど、お前さん初心者だな?。ならこれならどうだ?」
そう言って渡されたのは、細長い両刃の剣だった。と言っても、他の両刃の片手剣より、若干細い位で、それ以外は変わらなかった。
それを許可をもらい、実際に振り下ろしたり、斬り上げたりして感触を確かめて、問題なかった為、その片手剣を購入した。
その後、片手剣の試し斬りとして、ダンジョンの一階層に行って、何匹かスライム倒したあと、そのまま宿に戻り、眠りについた。
翌朝、ギルドに向かう途中でナターカとサミアの二人と合流したので、ギルドに寄らずそのままダンジョンに向かった。
二階層に降り、いつも通り、ウッドウルフを相手に片手剣で斬りつけてこちらに注意が行った所で、魔法が飛んできたので、後ろに飛んで避けるとウッドウルフに当たり、燃えた。
一階層で試し斬りをしたとはいえ、短剣と違って、長く重いため、若干の違和感がまだ残っていて、少し反応が遅れるが、問題無く魔物を相手には出来ていた。
そのうち、慣れとジョブ取得で違和感はなくなるだろう。
ある程度狩り終わり、ギルドで解散してから、宿に戻った。
ベッドに座りステータスを見てみると、レベルなどがかなり上がっており、ジョブに剣士、スキルに剣術があった。
やはり、レベルの上がり幅とジョブ、スキルの習得率の早さが、俺の特典のようだ。
ちなみにステータスはこんな感じた。
______________
麻野新:Lv76
体力:12500
魔力:6700
力:S
素早さ:B
丈夫さ:B
器用さ:A
運:A
ジョブ
短剣士Lv10、暗殺者Lv10、剣士Lv1
スキル
言語翻訳、洗浄魔法Lv10、無限収納魔法Lv3、飲水魔法Lv8、気配遮断Lv10、魔力操作Lv8、気配察知Lv7、夜の目Lv5、意思疎通Lv5、契約召喚Lv1、テイマー鑑定
称号
スライム殺し《スライムスレイヤー》
アルミラージ殺し《アルミラージスレイヤー》
――――――――――――――――――――――――――
スライム︰ネーム名ライム︰Lv20
体力:1580
魔力:350
力:D
素早さ:E-
丈夫さ:E+
器用さ:F+
運:D
ジョブ
スキル
消化
称号
――――――――――――――――――
ライムの方は経験値を分配してこれなので戦えるまではレベルが上がりにくそうだ。
次の朝、三人で二階層を探索して、ウッドウルフを退治していった。
昼頃になり、昼食を食べに行く途中でふと思い出し、ナターカにラナリアはどうしたのか聞いたら、すでに調査を終えて、帰ったそうだ。
ネーリシのダンジョンは全部で五階層あり、最深部に行こうと思えば簡単に行ける。
最深部に用があったらしく、直ぐに行って調べてから戻って来て、そのまま街を出たそうだ。
何故合わなかったのかは、深夜に調べていたそうで、出てくるのも深夜だったそうだ。
ナターカは深夜に飲んで帰っている途中であったらしく、そこで話して別れたそうだ。
その時に俺にもよろしく伝えといてくれと頼まれたらしい。今までは忘れていたみたいだが。
昼食も食べ終わり、再び二階層で狩りをして、片手剣に慣れながら三人で進んでいった。
しばらく進んでいくと階段があり、三階層に降りていっている冒険者達がいた。
「ここからが三階層に降りる為の入口だ」
「ここからが…」
「そうだ、三階層からは少し難易度上がり、出てくる魔物も強い」
「確かミノタウロスが出るとか聞いたな」
「それはレアの魔物で一般で出るのは漆黒牛って言う魔物だ。と言っても漆黒牛はそんなに強くはない、コツさえ掴めれば簡単に倒せるが、二階層よりは油断出来ない。それにレアの魔物であるミノタウロスが他の階層よりも居るというのも難易度を上げてる原因だ」
「他よりも多いのか?」
「多いぞ。他の階層だと滅多に見かけないが、三階層だけは一日に二体から三体は見かける。その分、ミノタウロスの肉は市場だと安めに売られているがな」
「なるほど、だから屋台とかで普通に売られていたのか」
「美味しいですよね、ミノタウロスって」
「うまいが、倒すのが一苦労なんだよ。さっきも言ったが難易度が上げている原因がミノタウロスだからな。タフだし、怪力だしで、基本割に合わないんだが、やはり肉を食いたいのか、見つけたらパーティー同士で組んで倒してるんだよ」
「そうなのか、俺も三階層に行くときは気を付けよう」
「そうですね。なるべくミノタウロスとは会わない様にしないといけませんね」
「少数パーティーの場合はそれが無難だ」
その後は来た道を引き返しながら、ウッドウルフを狩り、レアの魔物のブラックウッドウルフも出てきたので刈った。樹木の雫は出なかったが。
ダンジョンを出てギルドで換金してから山分けして別れた。
それからも二階層で狩りをして、大体一ヶ月と少し立った頃、ナターカは次の街に行くということで、その日はダンジョンに行かず、店でお別れ会をした。
以外にも俺とサミア以外にも集まり、かなりの人数がお別れと宴をしていた。
どこからか聞きつけたらしく、急いで集まったらしい。
お別れ会と言う名の宴会は夕方まで続き、みんなベロンベロンになっていた。
ナターカも今回は羽目を外したみたいで、かなり酔っていた。
そろそろお開きとなり、それぞれが割り勘して会計を済ましていった。
ナターカは知り合いの冒険者に肩を貸してもらい、宿まで帰っていき、俺とサミアもそれぞれ会計を済まし、店をでた。
「寂しくなりますね」
「そうだな。ナターカには色々教えてもらったしな」
「私もダンジョンの事色々教えてもらえるました」
「冒険者をしていれば、また、いつか会えるだろう」
「会えると良いですね…」
他にも色々話しながら歩き、途中の道で別れた。
宿に戻り、部屋に行き、そのままベッドに倒れ込み、寝てしまった。
朝起きると、いつもの様にライムがお腹の上に乗り、ポンポン飛んでいた。
ライムをベッドに置き、ひとなでしてから魔法で綺麗にして宿をでた。
今日はダンジョンへは行かず、街をブラブラと歩いていた。
昨日、サミアと話して、今日はお休みにしようという事になった。
朝食を屋台で買い、食べながら散策していると、あちこちと店が開き始めていた。
それに合わせて、人も段々と増えていき、賑やかになっていった。
歩いていると良い匂いがしたので、そちらに向かうと一軒の店から良い匂いがしていた。
店の中に入ると至る所でパンの香ばしい匂いが漂っていて、さっき食べたのにまた食べたくなってきていた。
棚に置いてあるパンはどれも美味しそうで迷っていたが、あるパンの前に止まり顔を近付けて見てみると、丸い形で、どこかで見たことがあるパンだった。
名札を見てみると、そこにはアンパンと書いてあった。
取り敢えず店員にアンパンを頼み、袋に詰めてもらってからお金を払い、店を出た。
袋から取り出し、一つは頭の上に乗っているライムにアンパンをあげて、もう一つは自分で食べた。
味は紛うことなきアンパンだが、中身を見てみると青かった。
青色の餡子は見たことがないので少し驚いたが、美味しければいいので、気にしないで食べた。
アンパンを食べ終わり、また歩きながら、今度は普段行かないような所を目指した。
歩いていくと段々と人が代わり、道行く人々は、裕福そうな人が歩いていて、中には高級そうな馬車が通っていた。
ここらへんの店の品物は高そうな物ばかり置いてあった。
ここらへんは裕福層専門の場所なのだろうか?。
よくわからないので、近くを歩いている冒険者らしき人に声をかけ、ここが何処なのかを聞いた。
其の冒険者らしき人は丁寧に教えてくれた。(見た目は厳ついが)
ここらへんは裕福層を始めとする店が多くあるらしく、豪商や貴族、Aランク以上の冒険者(ランクの高いクエストで稼いでいる為)などが訪れるらしい。
他にも、王都ほどではないがオークションがあるらしく、それを目当てで来ている者も多い。
特に、怪我だけは何でも治せるアイテム、樹木の雫がこの街のダンジョンで取れる為、人気だそうだ。
他にも色々と話しを聞き、御礼をしてから別れた。
その後は、色々見て回った。ウィンドウショッピングと言うやつだ。
ここのは高くて中々の買えないからな。相当貯めないといけない。
満喫したら腹が減ったので、この場所からギルドの近くにある店に向かうことにした。
店の前につくと、行列ができていて、大体三十分位待たされる位並んでいた。
俺もそれに並び、三十分位待ってから店の中に入った。
店の中は賑わっていて、店員が忙しそうに動き回っていた。
空いている席に座り、いつものを注文してから、静かに待った。
ギルド近くにある為、大半の客が冒険者で、それ以外は普通の人達だ。
中には、貴族なども来るが、その貴族達は変わり者らしい。
まぁ、確かに一般向けの店に貴族が食べに来るのは周りから見たらおかしく見えるだろうな。
俺もそれを見たらおかしいと感じるだろう。
しばらくすると注文した料理が来たので、食べ始めると、店の入口から、こことは場違いな服装をした者が入ってきた。
「あれが噂になっていた貴族か、今までこの店に来ていたが会ったことはなかったが…」
入ってきた貴族は周りを見てから空いている席に座り、店員に注文していた。
俺は食べ終わったが貴族が気になる為、そのまま残った。
貴族は注文していた料理が届くと、さっそく食べ始めた。
その近くでは護衛らしき騎士が二人立っていて、周りを警戒して睨んでいた。
近くの冒険者達から話し声が聞こえて、それに耳を傾けると、さっきから周りを警戒している護衛についてだった。
どうやら、あの護衛達は新しく護衛になったと思われるそうで、今までの護衛だったら、この店では、そんな事しないらしい。
張り詰めた空気のまま、貴族はお構いなしに料理を食べていた。
気にしていないのか、気付かないほど鈍感なのか、多分後者だろう。
貴族は食べ終わると、お金を払い、そのまま店を出て行った。
居なくなると、再び店の中が活気を取り戻した。
俺も見物は終わったので、支払いをして、店をでた。
午後も適当にブラブラしながら、魔導具店に入って魔導具を見たり、武器屋で武器、防具を見たり、薬屋でポーションや薬草類を見たりと充実な時間を過ごした。
夕方になり、夕飯を取るために昼間に行った店、木隠れ食堂に向かった。
夕方でも店は人気みたいで、結構な人数が並んでいた。
最後尾に並ぶとその一つ前にサミアが並んでいた。
「サミアも並んでいたんだな、気付かなかった」
「は、はい、私も夕飯にと」
「すまん、突然声をかけたからおどろいたな」
「い、いいえ!。大丈夫です!」
「そうか、悪いな。それよりもサミアもこの店に並んでたんだな」
「はい、並んだのはさっきですけど、このお店はとても美味しいのでついつい来ちゃうんですよ」
「それは分かるな。俺も大体はこの店に来るからな」
「そうですよね!このお店の料理はどれも絶品ですもんね!」
サミアは段々と店の話をしだして、店に入るまで店の自慢話が続けた。
中に入り、空いている席へと二人で座り、メニューを見ると昼とはまた違う、料理が載っていた。
いつもは昼間しか来ないためわからなかったが(夜はいつも違う店で食べている)夜のメニューも周りの料理を見れば、美味そうに見える。
注文を終えて、来るまでの間、サミアと雑談をした。
しばらくして料理が来たので、一旦話を止めて料理を食べた。
昼間も食べたがとても美味しく、あっという間に食べ終わった。
料理も食べ終わり店を出たあと、二人は途中まで歩き、別れ道で別れた。
宿に戻り、ベッドに倒れるとそのまま眠った。
明日もまたダンジョンでの狩りだ、今度は三階層行けるよ頑張ろう。
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