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そして物語は再開する

こんばんわ、風祭です

なんと受験真っ最中でしたw

あと飽きてました!!

パソコンもかったので、今日から頑張ってみようかな

久しぶりに学校に行ってもクラスの反応は変わらなかった。

まあ特に話す相手もいないので席に座り、リュックから文庫本を取り出した。

しおりの挟んであったページを開くが、読んだのが前過ぎて内容が全然分からない。

これは俺的中級読者あるあるだと思う。

いやこんなこと言ってる時点で読者を語流のはおかしいか。

そんなこと言いながらも俺は文を読み進めていると前の方から聞き覚えのある声が俺の名前を呼んだ。


「もうっ!なーに真面目ぶって本なんて読んじゃってるの」

「朝からうるさいけどどうした」

「それは響が今日いきなり現れたからだよ!」


それはそうだ。

俺が学校を休むこともあるが、さすがに31日も休むはずがない。

それを嶋音は気にかけてくれていたのだろう。


「いやまあ家族の用事でさ」

「そうなんだ。でも響のお母さんによく会ったんだよ。あんまあの人外で見ないけど」

「一応、共働きだからね俺の親。勘違いしないでね?」

「なにを勘違いするのか分からないけど分かったよ」


そう俺に言った。

何も追求せず、ただ俺の身になにかあったというのは多分察していて。

それでも何も言わない。

朝倉嶋音とはそういう人間だった。今も昔も変わらない。


「まあどうでもいいけど、もう中間終わったけど響、成績大丈夫なの?」

「まあ…大丈夫ではない」

「じゃあ佐藤さんに教えて貰えば?」

「は?なんで?」


嶋音の口から彼女の名前が出るのは予想していなかった。

別におかしいことは何もない。彼女はクラスメイトだ。

コミュ力の高い嶋音なら話していても何も不自然ではない。


「だって佳奈めっちゃ頭いいよ?」


嶋音はそう言った。まだ明かされていなかった彼女の名前を。

「佐藤佳奈」ではないという選択肢は消された。

そう考えて、彼女を見るとそれより先に「あいつら」の方に気がついてしまった。


「ごめん、嶋音。俺用事思い出したからちょっと行くわ」

「うん。じゃあ」

「おう」


俺は席を外し、外に出て、「あいつら」に時間をやった。

耳をすますと既に嶋音の話し声が聞こえる。

女子ではない。彼らだ。いやもうこれを突き通すなら「あいつら」でいい。

HRのチャイムがなった。俺のリスタートの鐘だ。


◇◇◇


お昼になった。俺は速やかに教室から退散した。

そして屋上に向かう。

向かうといつも通りの先客だ。


「おっす」

「おお、久しぶりだな響」

「久しぶりだね」

「何してたんだお前」

「バイトしてた」

「は?」

「ん?」

「え?よく意味がわからないんだけど」

「いやそのままの意味だよ」

「そっか」

「うん」


柊はそれ以上何も聞かなかった。

俺の為を思ってだろうか。それとも何かを察したのか。

屋上からの景色は何も変わってない。

俺がこの1ヶ月間でなくしたものは多いだろう。

ただ、友人関係は壊れてないと思った。

嶋音も柊も相変わらず俺と接してくれている。

それは神に感謝だ。


「柊、テストどうだった?」

「1位」

「うっわすご」

「お前だって1位だろ」

「ワーストね」


2人同時に小さく笑った。

こんな些細な話ですら、恋しくなっていたのかもしれない。

そんな話をしていたら鐘がなった。


「じゃあ戻るか」

「俺は帰る」

「そっかじゃあまた明日な、柊」

「おう、またな」

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