そしてまた闇へ
少し遅れましたあああああああ
「なんであいつが……」
体が固まった。
前に進もうとしても体が思うように動かない。
変わっている彼女の姿はあの頃よりも優雅で、美しくなっていた。
しかしあの目は変わっていない。人を信頼してない目だ。
そうすると彼女はこっちを向いた。そしてすぐにそらす。
彼女はクラスメイトと一緒に廊下から去った。
「おーい」
「あ…ああ、すまん」
「佐藤さんと知り合いか?」
「いや別にそんなんじゃない」
「そっか、じゃあ行くか」
「うん」
学校から家に帰って、俺はまたベットに突っ伏し、眼をつぶった。
いろんなことを整理し、体を落ち着かせる。
俺の過去、佐藤佳奈との出会い、そして再会。
比村翠のあの言葉。言い方は悪いが、偽善者にしか見えない。
外見は完璧と言えども彼女らは全く違うのだ。
似ているといっても容姿や性格、基本的なものは何も変わりない。
ただ奥に秘めているもの。それがなぜか引っかかる。
そう考えていると時刻は4時30分になり、バイトの出勤の30分前になった。
俺は制服から私服に着替え、財布、ケータイを持ち、家を出た。
ポケットに入っていた有線のイヤホンをスマホのイヤホンジャックにぶち込み、周りが何も聞こえなくなる音量で音楽を鳴らした。
誰の声も音も聞きたくない。
チャリにまたがり、ペダルを漕ぐ。
スピードを上げていき、俺は一本道を突っ切った。
向かい風は寒いだけで心地よくない。
俺はさらにスピードを上げ、バイト先まで突っ切っろうとした。
だがしかし俺は最悪のことに遭遇してしまうのだ。
「響いいいいいいいいい!!!!!!!!」
◇◇◇
気付いた時にはベットの上だった。
「え……どうして………」
起き上がろうとすると、少しばかり頭に痛みが走った。
時計を見ると7時を回っており、沢山の人の声がした。
この様子からすると多分病院だろう。
すると1人の人が俺のベットのカーテンを開けた。
「あ、長塚くん起きたのね」
「はい…俺なんかしましたか?実は記憶になくて……」
「そうなんだ。ちょっとこっちに来てください」
「わかりました」
ナースさんの後に続き、俺は病室を出た。
奥まで進み、「特別応接室」という看板のところに入った。
部屋に入ると、いかつい30代ぽい男と女がソファに座っていた。
「こんにちは、君が長塚響くんだね」
男が開口一番行儀よく俺に話しかけてきた。
「あ、はい。長塚響です」
「私は比村 一、比村翠の父です」
比村翠の父親がなんでここに…。
そしてなぜだ。
「すいません比村さん。俺なんでここにいるのかわからないんです。そしてなぜ先輩の名前が出てるのかも」
「とぼけるな!!!!!」
「え?」
最初に見せた凛々しい顔つきではなく、俺の目をじっと睨み、俺に言った。
「お前のせいで翠が…翠が……事故にあったんだよ!!」
「は?なんでそんなことに…」
「お前の身代わりになって翠が車に…」
俺はすぐさま外に出された。
このままだと手をだしかねないとナースは判断したのだろう。
そしてナースから全てのことを聞いた。
最初に話してくれれば俺がこんなに怒られることもなかったのに。
比村翠が事故にあったこと、そして俺の身代わりとなり車にはねられたこと、命に別状はないこと。
俺は比村さんのところへ行き、土下座して謝った。
そして俺はバイトの転勤を命じられた。
彼女が眠っている病室にすらいれてもらえず、帰られさせた。
家に帰ると妹がいた。
俺に「おかえり」といつものように接してくれてる。
俺は……。
ベットの入り、何も考えず、目を閉じた。
どうもこんにちは風祭です
どうやってこのストーリーを紡いでいこうかと全然考えてなくて、結構迷っちゃって遅れました。
まあこれからもだいぶ遅れると思うんでそこらへんよろしくです
今回のタイトル「そしてまた闇へ」はストーリーを読んでくれた皆様ならわかると思いますが主人公、だいぶ病んでますw
まあこっちとしても病んでるキャラを書くの楽しいですし、いいんですけどねw
まあ次もまた病んでると思いますがよろしくお願いします
そしてコメント、評価、ブクマありがとうございます
ぜひぜひ今後ともよろしくお願いします