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サンドバックはすぐには折れない

もみじ饅頭めっちゃおいしい

俺は屋上のベンチに腰をかけた。

隣にはある人もいる。

黒い長い髪が風で揺れる。

髪をかきあげた仕草はとても綺麗なもので思わず目をそらした。


「それで、なんで響くんがここにいるわけ?」

「いやまあ俺だってここの学生ですし」

「ちーがーう!どうして屋上にいるの!!」

「だって昼休みじゃないすか、ここも解放されるじゃないすか」


俺の学校は屋上も昼、放課後になると解放される。

そのせいで告白スポットにされることが多く、あまり学生は訪れない。

だから俺は屋上倉庫の上にいつも登り、そこで飯を食べている。

わざわざ1学生のために場所を提供してやっているのだ。本当に感謝してほしい。

んで今日は比村さんだっただけであり、毎回来ると誰かしらいるのだ。


「あ…そいえば……」

「今の告白っすよね」

「まあ、うん…」

「よくされるんですか?」

「まあ1ヶ月に1回くらいかな」

「めちゃくちゃされてるんじゃないすか」

「だから私に気さくに話せる友達なんていない」

「あ……」


よく考えてみればそうだ。

比村さんは俺から見ても見た目は完璧だ。

綺麗な長い髪、すらっと伸びている背、そしてその顔。

本当に天性のものだ。

それゆえ女子の仲のいい友達なんていないのだろう。

そして昨日の反応から男子もだ。


「うざく聞こえるかもしれないからごめんね」

「いえ、本当のことなので仕方ないじゃないですか」

「慰めてくれるの?やっぱり君は優しいね」

「俺はそんな言葉かけられても好きにならないんで安心してください」

「うん。安心しとく」


時計を確認すると、もう昼休みはほとんど終わっていた。

5時間目の授業まであと10分しかない。


「じゃあ先輩、俺行きますね」

「あ、うん。ありがとね」

「じゃあまた…」

「またバイトで」


また俺に笑顔を見せる。

その笑顔は昨日見た100点の笑顔とは程遠く少し引きつった顔だった。

俺と先輩はここで会わなかったほうがよかったのかもしれない。


◇◇◇


帰りのHRが終わり、席を立ち上がったところでスマホを見ると1件のメールが届いていた。

俺は指定された場所に向かう。

指定された場所は体育館裏。

体育館裏に向かうと同じクラスの複数の男子が座って俺を待ちわびていた。

そう。俺の学校の体育館裏はいじめスポットとして有名だった。

そして俺は壁に追いやられ、殴られた。

最初は顔面でその次に腹、体を痛めつけられる。

俺はうずくまる。

もちろん演技だ。

そうするとあいつらはすぐに帰る。

あいつらは俺が苦しむことに快感を覚えているっぽいし。

そして10分にも及ぶサンドバック役は役割を務め終わった。

あいつらが去る時1人がこう言い去った。


「なんでお前みたいなやつが」と。


「俺に言うんじゃねえよ弱虫が」


俺がいじめを受けるようになった原因は紛れもなく俺にある。

俺がこんな性格なせいでいじめられているのだ。

あいつらみたいな性格だったら、俺はいじめられていなっかたし、嫉妬の目線を向けられることもなかっただろう。

下駄箱に行くと、先輩がいた。


「血出てる…!どうしたの?」

「あ、ちょっとヘマしちゃって」

「こっち来て!!」


手を引かれて、校内に連れて行かれる。

昨日とは逆の展開になった。

それにしても俺の手につなっがっている先輩の手は温かかった。

まるで今の気分を浄化してくれるような温かさで。

そんなことを思っているうちに保健室に到着した。


「ここ座って!!」

「はあ……」


先輩は保健室の道具を使い、俺の頬にある傷口を消毒してくれている。


「いたっ」

「もう子供じゃないんだから我慢して」

「いやまだ子供なんですけど」

「揚げ足取らないの!」

「あ、はい」

「はい。終わったよ」

「どうもありがとうございます。それじゃ」

「待って。ほんとは何かあったんじゃないの?」

「何もないですよ」

「響くんは私のことについて聞いてくれた。だから私も響くんの力になりたい」

「ありがとうございます。その言葉だけで十分です。気にしてくれて感謝してます。それじゃまた」

「あ……うん。わかった。ごめんね。また」


先輩は本日2度目の笑顔を見せた。

それは昼に見せた引きつった表情の笑顔ではなく、昨日見た100点の笑顔だ。

だがそれは俺の目には悪魔の笑みでしかなかった。

俺が女を信じることなどもうないからだ。

どうもおはこんばんにちは風祭トキヤです

先週、修学旅行で広島と岡山に行ってきました。

東京から約4時間というバカみたいな時間を新幹線で過ごしたあとに食ったお好み焼きはくそ美味かったです。

あとは原爆ドームやら大和ミュージアムやらに行って、色々なものを見てきました。

色々充実した時間でしたが、帰りに寄った映画館でみたBLACKFOXがくそほど面白くて、思い出ほとんど忘れましたw

というわけで第3話のタイトルも悩みに悩みました。

どうしてこんなタイトルになったのかは考えてみてくださいw

というわけで今回はあまり萌える回ではなかったのですが楽しんでくれたなら幸いです。

ぜひぜひ評価、コメント、ブックマークよろしくお願いします。

次回は未定ですがテストのため、今月末になると思います

というわけでまた次回のあとがきで〜

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