表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平成初期型!!  作者: 稲田心楽
42/121

5ページ目

 

「ほんまですわ。出来の悪い息子を持ったような感覚で」


「ナターシャよ、君の子供だと、母親は誰だか分からんな」


「ナターシャて。女子の名前ですやん。ブラックジョークもキレてまっせ。近ちゃんはん」



 女性陣は大笑いしていた。掴みは満点と言ったところだろう。僕はやたらと後ろから視線を感じていたので振り返った。



「近っ!」



 すぐ後ろの席にレプと江戸やんが陣取っていて、ラーメンをすすっていた。



 合コンを見たいという彼等は多分変態だろう。しかも真後ろである。よく席を確保出来たなと思ったが、4限目にレプの姿はなかった。おそらく、授業をふけてずっとその席にいたに違いない。どれだけ他人の合コンを見たいんだとツッコミたくなる。



「とりあえず自己紹介しまひょ。昼休みもあっという間に終わりますしね」



 たてから自己紹介が始まった。普通に名前を言えばいいのに、『ロバート館林です』で、思いっきりスベっていた。さらにツッコまない僕のせいでスベったとかぬかしていた。この件も、後の反省会の議題にあげよう。



 木田由真──のちにリーくんと付き合う女の子。背がすらっと高く、長い黒髪がとても綺麗なスレンダー美人。私服だととても高校2年生には見えないほど大人びている。



 三井美香──ロバート館林のお気に入り。この子とお近づきになりたいが為に、居酒屋うちしおに通い、亜紀に媚び諂っていたようだ。たてが言うほど可愛くはないが、好みというのは人それぞれだ。髪の毛はセミロングで茶色。あまり手入れしていないのか、頭のてっぺんは黒く、プリン状態である。ただ、妙な色気はある。そこにやられたんだろう。



 そして、僕の右隣には、小柄で巨乳の亜紀がいる。少し前から冬服から夏服へと衣替えしており、男子も女子も、超不評の白色開襟シャツである。胸ポケットに我が校の校章がプリントされており、1年は紺色、2年は赤色、そして最上級生の我々は黄緑色である。亜紀の胸が爆乳なので、菱形の校章が少し広がって見えた。おそらく気のせいだろうと思う。



「それじゃ、乾杯しましょう!」



 テーブルにはコンビニのおにぎり、食堂のカレーパン、ポテチ等が雑然と置かれていた。そして食堂の自動販売機で買ったであろう缶ジュースで乾杯した。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ