やるしかないかと彼は思った('Д')
おはようございます!
今日も有言実行できました!
これも一重に皆様から読んで頂いていることがモチベーションになっているからだと思います。
今後も更新していくので何卒よろしくお願いします!
明日の朝に投稿したいと思います。
「冒険者ってのはよく食ってよく寝る人種だ。特に駆け出しの時は身体性能の成長も相まって異常なほどの消費量になる。だから、報酬はそのまま食費に還元するのがベストなんだ。しかも、特にスキルが希少な方がその傾向が強いときてる。ある意味、理にかなっているんだろうな」
居間で腹を抱えたまま、ソファで横になっているおれに向かって、マホちゃんは諭すようにそう言った。
これはあれだ、さっきの報酬の件について言ってるんだろう。確かに、おれも普段の倍は食っている。それが続くとなるとマホちゃんに管理してもらった方がいいのかもしれないと思った。…後半の件は気づかない振りをする。
男は慰めの言葉をまともに受けたりしないのだ。
「…それにしたって食い過ぎだと思いますけどね」
「あ、大和田さんには言われたくなですよーだ。私たちよりも3杯は多く食べてましたよね」
「…燃費が違いますから」
大和田さんの言葉にカホが反応した。
この二人も以前から面識があるのか、マホちゃんほどでないにしろ親密な雰囲気を醸し出している。
しかし、カホのやつは年上に絡むのが上手い。昔っからだが妙に先輩から可愛がられていた覚えがある。
根っからの妹気質って奴か。正直、見ていてうらやましく思った。
そんなことを考えていると、
「ちょっと」
ミキが苦々しい顔でおれを見下ろしていた。あの馬鹿も無言だったが嫌悪感を丸出しの視線でおれを見ている。
「……なんだよ」
「なんだよって、あんた」
何と言っていいのかわからないといった表情。
ストレートにぶつけたいのにその後が怖いからお茶を濁している状況と言えばいいのか。
うん、わかるぞ。
おれもお前らが気にしていることは十分に気になっているんだ。
でも、やっぱり後が怖いからなにもできずに、こうして横になっている。
「ほら、動くな。まったく随分ほったらかしにしていたみたいだな。ごっそり出てきたぞ」
耳元からなんともいえない快感が走る。
その度に全身の力が抜けて、意識が飛びそうになる。これまであった閉塞感が消え、開放感に近いものがとても心地いい。
耳かき。
おれはマホちゃんに膝枕をされている。全員の目の前で。
「よし、終わりだ」
しばらく続いた快感の波がようやく収まった。それでも全身が心地よい感覚に包まれて、上手く力が入らない。
なんでこんなことになったのか。
別に特別な理由なんてもんはなかった。
ただ飯を食い終わって、食器を片づけた後に流れるようにマホちゃんからこの体勢に持ち込まれたのだ。
うん、そうだ。
まるで抵抗する間もなく、ごく自然のことのように耳かきをされた。
しかも、それが気持ちよすぎてミキのやつに声を掛けられるまで疑問にすら思わなかったのだ。
「ほら、次はこっちだ」
ぐるり、と体が回転した。
…体が回転した。
目の前が暗くなり、鼻先にほどよい柔らかな感触がある。何が起きたのか理解できたが、なんでそうなったのかまるで理解できない。
抵抗しようとしたが、それより先に耳の中に耳かきをつっこまれた。
おほっ。
「あーあ。こっちもひどいな。全部かきだしてやるから、大人しくしていろよ?」
快感の波が始まった。
全身が弛緩し、意識がたゆっていく。
その上、マホちゃんの匂いを嫌でも感じてしまって、微睡みに近い心地よさが残った意識をどんどん削っていく。
それでも辛うじて意識を保っているのは、
「なによ、それ」
「………………」
背後からの分厚い重圧のおかげだった。
いや、わかってる。
確かにこんな光景をおれが見たら馬鹿馬鹿しすぎて殺したくなる気分になる。しかもよく知る人間同士がやってるもんだから余計に殺意を抱くんだろう。
それはわかってるんだ。
でもさ、
「よしよし、それでいい。ただ私に身を任せてればいいんだからな」
こんな言葉をおれに聞こえるだけに言う人物に逆らう事なんてできるはずもなかった。
超回復・改二
マホちゃんの精神はいよいよおかしくなっている。
おれに執着する点はもちろん、身内とも言える人間にまで所有権を主張し始めた。
おれに対する好意の態度すらも全てはおれの能力のせいなのだ。
ルシエルの言葉を思い出す。
機嫌一つで皆殺し。
事実を三人に伝えるべきか否か。
それだけが気になって、おれはただ耳掻きの快楽に流されているのだった。
読んでいただきありがとうございました!
ここが気になった、ここがおかしいなどありましたら感想欄に一言お願いします!
作品の感想・ブックマーク・評価があるとモチベーションが爆上がりしますので何卒よろしくお願いします!




