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ですよねと彼は思った('Д')

ブックマークありがとうございます!

昨日は投下出来ませんでしたが、今日から心機一転して頑張ります!

今後もよろしくお願いします!

「見つけたぞ、ちょうど手頃な巣があった」


 おれと大和田さんが穏やかに談笑しているとマホちゃんが戻ってきた。


 なぜか急に張りつめた雰囲気で気後れしたが、マホちゃんの言葉が気になった。


「巣?」


「小鬼ですか?」


「ああ。まだ出来立てだった」


 おれの言葉にマホちゃんが何故か反応しない。


 大和田さんは探るような視線でおれを見た。


 また妙な雰囲気だ。

 

 しばらくの間、視線がからみつくような錯覚を覚えたが、大和田さんはゆっくりと視線を外した。


「まぁ、大丈夫でしょう」


「決まりだな。行くぞ、ハチ」


 なにが決まったのかわからなかったが、とにかく決まったらしい。


 そのまま奥の方へ向かう。


 マホちゃんは姿を消すことなく進み、大和田さんも同じペースで進む。整備されているとはいえなだらかと言えない道を苦もなく進む姿はいっそ尊敬してしまいそうになる。


「はぁはぁ、くっそが…ハァ、ハァ」


 同じ道を歩いているはずなのに汗だくになって息を荒くしている無様すぎるおれとはまるで違う。


 やべ、酸欠で気が遠くなってきた。


「ゆっくりでいいですよ。自分のペースで歩いてきなさい」


「もうすぐだ。足を止めたら動けなくなるぞ」


 二者二様の言葉に懸命に太股を上げる。


 ベクトルは違うが叱咤の声。部活を思い出す。最近は後輩に向かって言っていたが、これほど腹が立つとは思わなかった。


 バカにされたと感じるのだ。


 相手に悪意はなくともそう感じる。大和田さんの言葉なんて普段聞けば優しく感じるってのに、なんでなんだろう。


 あれか、上から目線が気にくわないのか。


 名実共に遙かに格上なのに。


「あれだ」


 坂道から小高い丘になっている地点で、マホちゃんは岩肌の一角を指さした。


 目を細める。


 眼下に見えるのは燐光が薄暗い岩肌を照らす光景。普段ならなにか感傷じみたことでも考えるんだろうが、酸欠寸前の頭じゃただただ意味のない風景の一部にしか見えない。


 と。


「はぁはぁ、あ、あれですか」


 奇妙に黒い部分が見えた。


 隆起した岩と岩の間の隙間。光量の関係で影になっているのかとも思ったがそうじゃない。


 あれは入り口だ。


 証拠にあの付近だけ燐光が不自然にない。


「目がいいですね」


 はじめて大和田さんが感心したようにおれを見た。


 まほちゃんも何故かうれしそうにしている。


「ふふ、さすがだハチ。あれに気づける奴はそうはいないぞ」


 にこにこと笑みを浮かべて近づいてくるマホちゃん。


 …?


 なんだろう。こういう風なノリは珍しい。背後に回るような足運びもなんだか不自然だった。

 といっても息が切れてるせいで動けなかったが。


「そういえば、お前は事前にダンジョンについて調べていたんだったな。偉いぞ、予習は大事だ。隠し通路の探し方なんてどこのサイトで見つけたのか感心したぞ」


 肩に手をかけられた。


 二の腕に柔らかい感触。ふわりといい香りが疲れた頭を癒してくれる。


「だが、一つ教えなければならないことがある。お前が一番最初に学ぶべきなのは」


「ダンジョンのモンスターの脅威だ」


 そうマホちゃんがそう言った瞬間。

 おれは宙を舞っていた。

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