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おれの言い分

昨日だけでPV300超えました!

読んで頂きありがとうございます!

今後も投下していくのでよろしくお願いします!

「お前にスキルが発現したと聞いた時は驚いた。もちろん嬉しかったよ。進路相談でいきなり冒険者になりたいと言い出した時には面食らったが、その一歩を

順調に踏み出したと思ったからな。でも、それがズルだというなら話は別だ。そんなものには何の価値もない」


 ズルだなんて柔らかい表現を使っているが、実際にはそれ以上の意味を込めているのだろう。


 卑劣、下劣。


 あるいはそれ以上に軽蔑すべきことだと暗に言っているんだ。


「ダンジョンは決して甘くない。そんな真似をしてもすぐに化けの皮は剥がれる。そうなれば、待つのは死だけだ。表の世界のように挑戦しても次があるなんてことは決してない。それを私たちは実際に経験している」


 お前はそんな重荷を私に背負わせるのか、とマホちゃんは言った。


 実際、マホちゃんが言うことは正しい。


 ダンジョンが出現して三十年。これまで様々な対処法が考案されてきたが、死者や行方不明者が減ることはなかった。むしろ増え続けている。


 そんな危険な場所に踏み込むのだ。資格もない人間が行ったところで死体が一つ増えるだけ。例え資格を持っていたとしても運がなければ生き残れないのがダンジョンだ。


 そんなことはおれだってわかってる。


 だからこそ、マホちゃんは何度も何度もしつこく説明しているのだろう。


 だが、


「だから、諦めろっていうのかよ」


 そんなことで折れるほどおれは物わかりがいい人間じゃねえんだ。


「ハチ」


「確かに死ぬのは怖えよ。マジで痛いし、寒くてなんつーか自分が消えるみたいな、あんな思いをするのはもう嫌だ。このままおれがダンジョンに行っても同じ目に遭うってのも間違いない。マホちゃんが言っていることが正しいってのもわかる」


 けれど。


 だからといって、諦めるつもりはない。


「それでも、おれはここにいる。マホちゃんはズルだとかいうけど、実際にスキルを手に入れるまで努力したのは本当だ。おれに才能がないからルシエルに手を貸してもらった。でも、それの何が悪いんだ?」


「…なんだと?」


「おれはサッカーで一人じゃ何もできないって学んだ。お互いの出来ないこと、出来ることをやってチームとして戦うことで出来ることもあるんだ。プロの冒険者だってパーティーを組んでるじゃないか。おれは努力する事しかできないけど、ルシエルとスカーレットの力を借りてダンジョンに行く。それの何が悪いって言うんだ?」


「それで通用すると思うのか?」


「だから、通用するように努力する。そのためにもマホちゃんからの許可がいるんだ。頼むから力を貸してくれよ」

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