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尋問

ちょっとプライベートでごたごたがあって遅れました。

今日からまた投下していきますので何卒よろしくお願いします!

「それで、君たちは一体なんなんだ?」


 マホちゃんは静かな口調でそう問いかけた。


 抽象的過ぎて答えようがない質問のように思えるが、実際彼女らを見た人間はそう聞かずには入れないだろう。


 おれ自身、何度も彼女達に問いかけた質問でもある。


 だから、その答えは当然知っていた。


「武器よ。ハチだけの、ね」


 さらりとルシエルは答えた。


 ハチだけの、の部分を強調して答えたのが彼女らしい。口元を生クリームで真っ白にしていなけれ

ばときめいていたかもしれない。


「同じく」


 スカーレットは淡々と答えた。


 あまりに端的すぎて淡泊に思えるが、おれの腕に絡みつくように抱きいつているのはどういうつもりだ。


「ふぁみじゃ」


 がつがつと白米をかっ食らいながら幼女は言った。


 なんだろう、ファミチがほしいんだろうか。…いや、わかってる。さっきの場所と高慢というか明らかにイカレた言葉遣いからも頭の中がイカレてるのは十分にわかる。


 だからこの幼女が言いたいことも相当イカレたことだってのはわかった。


「答えになっていないぞ」


「うまうま」


「あーん、怖いですー」


「醤油とってくれ」


 凄むマホちゃんを無視し、三人はそれぞれ思うままに行動している。


 他人事ながらすげえなと思った。


 おれなんか何故か床に直接正座しているのに。


 ここはダンジョン内にあるフードコート。最初に見た飲食店街の一角だ。


 マホちゃんがよく利用する店で、値段を見るとファミレスよりも安い上に、様々なダンジョン食を提供している。


 ダンジョン食とは文字通りダンジョンで採れた食材だけを使用した料理のことだ。


 狩猟したモンスターのほかにダンジョンで発見された新種の植物や果物なども使用されている。


 ダンジョンでしか食べられないダンジョン食。


 そんな観光名所と合わせ技で人気スポット的な場所でおれは公開処刑をされていたのだった。


「ていうかさ、あんたこそなんなわけ? なんであたしらに偉そうな口きいてんの?」


「おばさんの嫉妬とか見苦しすぎ(笑)」


「む、味噌汁がしょぱすぎるぞ!」


「…貴様ら」


 やばい、マホちゃんの怒りが有頂天だ。


 猛烈な重圧がマホちゃんから立ち上っているがわかる。これはあれだ、たぶん殺気とかそういうやつだ。場の空気が凍り付く中、おれはその矢面に立ってマホちゃんを鎮めなければならない。


 …いや、無理だろ。


「ハチ」


 地獄の底から轟くような声音でマホちゃんはおれを呼んだ。


 矢面に立つまでもなかった。矛先は当然のようにこちらに向いてきた。いや、そりゃそうだと思ったよ。


 目線を合わせることなど出来る筈もなく、おれはただ返事を返した。


「はい」


「なにがあったのか、一から話せ」


「はい」


 そう返事をしたものの、どこから話せばいいのかと考える。


 やはり、昨日ダンジョンを発見した時点からが妥当か。だけど、それを話せば間違いなく勝手にダンジョンに入ったことで殺される。なら、たまたまダンジョンに入ってしまったことにするか。んで出れなくなって、中を見たらルシエルのやつが氷付け(?)になってて、スカーレット(幼女)がいて、殺されそうになって…いや、この行もまずい。下手すりゃスカーレットに矛先が向いちまう。


 そんなことを考えていると、


「ハチ、正直に正確に話せ」


 マホちゃんはそう言った。


 視線の圧力に屈する。


 下手な嘘は一瞬で見抜かれて、今以上のひどい目に遭う。経験上間違いない。


 おれは頭の中に浮かんだお粗末な嘘をしまい込んで、マホちゃんに昨日の出来事から現在までを話した。

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