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現状把握とこれからのこと

ここ数日更新できませんでした。

自分自身の弱さに反省します。

今日からまた更新していきますので何卒よろしくお願いします。

「ただいま、と」


 誰もいない居間に挨拶をし、そのまま自室へと向かう。灯りを点け、適当に脱ぎ散らかした衣類を見て、思わず全身の力が抜けた。


 今日は色々なことがありすぎた。


 そのままベッドに潜り込みたかったが、肩の重みが現実に押しとどめる。


 とりあえずベッドに寝かせる。


 なるべく顔をみないようにと思ったが、無理に決まっている。そう都合良くいかないなと一瞬身構えたが、


「傷が、ない?」


 思わず手が止まった。


 たしかに彼女を背負う前には顔がぐちゃぐちゃだった。…いや、比喩じゃないくらいぐちゃぐちゃだったのだ。鼻が凹み、たぶん頬骨も砕けて骨が肉を裂いていた。開いた口の中も当然血だらけで前歯がほっとんどなくなっていたのだ。


 あの光景は一生忘れることはないだろうと言う確信がある。


 なのに、今は傷一つない。


 これは一体どうなってんだ?


「腐ってもラスボスね。自動回復持ちか。あんた、ほんと運がいいわね」


 むしゃむしゃと何かを貪りながらルシエルは言った。片手には見覚えのあるスナック菓子の袋がある。…幸いおれの私物ではなく妹のそれだったのでなにも言わないことにした。


「自動回復って、スキルか?」


「あたしらは人間じゃないから厳密には違うけど、ま、似たようなもんね。よかったじゃない、これで大抵の怪我はすぐ治るようになるわよ」


「? とにかく、治ったってことか?」


「そ。この様子ならもうすぐ目も覚ますわね」


 と、そこでルシエルはおれに笑みを向けてきた。


 …なんだか背筋がぞわぞわする。


 これはあれだ、妹がたまにおれを虐めてくるときと同じ顔だ。なんというか虐めるのが好きで仕方がないと言った感じの意地の悪い顔。


「で、この後はどーすんの? 無理矢理手込めにするの? 説得するの?」


「手込めって、おい」


「似たようなもんでしょ。まさか、傷が治ったからってそのへんに捨ててくるつもりじゃないでしょ?」


 にやにやと楽しそうにルシエルはつついてくる。


 どうやらなにもかもお見通しらしい。


 そうだよ、なにも考えてなかったよ。


「まぁ、実際捨てるなんてもったいないわ。あたしだってここまでの自己回復力は持ち合わせてないし。他にも色々持ってるみたいだしね」


 掘り出し物掘り出し物、とルシエルは少女の頬をつつく。


 眠る少女は一瞬だけ眉根を寄せてされるがまま。ルシエルはますます楽しそうにしている。


 生粋のいじめっ子気質だ、間違いない。


 思わず、ため息を吐いた。


 どうやら、ようやく落ち着ける状況になったらしい。


 全身から力が抜け、ゆっくりと腰をおろす。


 もう一度深呼吸をし、ゆっくりと背筋を伸ばした。


 ルシエルはその間も少女への悪戯を繰り返している。


 いじめっ子め。


 いい加減にしろと止めようかと思ったが、それよりも確認しなければならないことがあることに気づいた。


「なぁ、さっき戦利品だなんだって言ってたが」


「ええ、それが?」


「彼女もおれの武具として使えるってことでいいんだよな」


「ええ、もちろん」


「どうやったら使えるんだ」


「手込めにするか説得するか。まぁ、どっちにしろ本人の意思によるわ」


 冗談じゃなかったのか、と思わず言いそうになった。だが、ルシエルの顔はいじめっ子のそれではなく、素の表情に見えた。


 まぁ、ここまでは想定内。


 大事なのは、ここからだ。


「さっき、ルシエルを身につけたときなんだけど」


「ええ、気持ちよかった?」


「茶化すな」


 一つ間を入れて、聞いた。


「おれは君のスキルを使えたってことでいいんだよな」


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