私たちのお姉様
お姉様…本条ミヅキという人は、綺麗で、カッコよくて、凛々しくて、強くて、カッコいい、同時にとても脆いと思うのです。
私、一条あやめは、本条家の分家筋の出の巫女です。私は、巫女としての力がそれなりに強く、お姉様の巫女業の補佐をして暮らしています。お姉様は、一族の巫女たちみんなのお姉様なので、お手伝いできてとても嬉しいです。
お姉様が生まれた家…というか私たちの家はとても特殊です。元々は、療養目的で日本を訪れた初代の半神様を監視・保護するための者たちを祖とする家でした。しかも、初代様が斃れられたら、解散する予定の期間限定…。けれど、なぜか2代目、3代目が本条家の者から生まれたため、家は今までずっと存続しているという背景があります。
本条家やその分家筋の者には、仙やら、神やら人ではない者の血が流れているため、体質的には仙より…体が丈夫で老けにくく、寿命が人より長いので2代目以降の半神様は体質的には半仙・半神獸なのではないかと家の者は考えています。まぁ、親しい神々にもこんな話できませんが、一族上層部の公然の秘密になっている情報です。
お姉様や歴代様は、力の覚醒があってから、制御し、妖魔と言う名の護衛を手に入れるまでの期間がとても無防備になります。麒麟の力が前面に出てしまうからです。その期間は、妖魔や妖の絶好のエサになってしまう可能性が高く、厳重な結界の守りの中でかの方々はお過ごしになられます。だいたい、体調崩して寝込んで過ごすようですが…。そして、麒麟は殺生が嫌い、というのは半分本当の半分嘘。実際は、とてもとても穢れに弱いのです。特に血の穢れには…。だから、歴代様には短命な方が多かったそうです。でも、何代か前の半神様が穢れを祓う神具を授かったのでそれ以降は穢れの心配はなくなりました。力を封じたからなおさらです。
そのはずなのに最近のお姉様は顔色が悪い日が多いのです。最初は疲れているのかな?と思っただけでしたが、それだけじゃない気がするのです。先輩巫女の美琴お姉様は玉華から帰られてから、様子がおかしくなったような気がすると以前、おっしゃっていました。美琴お姉様の勘というか、気がするの発言は無視できません。要注意です。
そんなお姉様ですが、最近はまた本業が忙しくなっているようです。お姉様にとって巫女業は副業に過ぎないのでこちらの仕事が後回しになることはよくあるのですが、今回は特に忙しくて身動きが取れないそうです。本人曰く、海外が騒がし過ぎるそう。そのうち、外交官でもないのに外交に一枚噛まないとダメかもしれないとひとりごちていらっしゃいました。お姉様が、珍しく悲壮感を漂わせていらっしゃる~。でも、私は本業のお手伝いはできないのです。もっと強くならなければ!
お姉様は、お強い。そこらにいる男性よりもずっと腕が立つ。それを活かせる職業についていたはずなのにどうもしがらみが多くなるばかりのように感じてしまいます。(泣)
あぁ、こんな時に”界渡り"とか、お姉様を過労死させる気ですか!でもでも、私たち巫女が完全バックアップで事件解決に貢献してやるんだから~!




