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第一次異世界大戦 裏話〜かの半神は暗躍す〜  作者: 一青アリア
その神、巻き込む
27/31

彼女は救出作戦を決行する1

現在時刻、22:00。場所は都内某所。


その場にいるのは、ミヅキたち救出要員九名と見届け人一名、お見送り兼待機組の三名と野次馬な慧の計十四名。


「救出要員の数はそれで本当に足りるのか?」

と、お見送りな警官が聞くと慧がちょっと困ったような顔をして簡単に説明した。


「界を渡るための道具がそもそも一人用でして大人数を渡らせるのに不向きなんですよ。本条一佐は一個中隊を動員したいとこぼしてましたが、道具の構造上難しく、移動時間の短縮の意味もありまして、その選択肢はなくなりました。それでも、救出要員はギリギリまで増やした方ですよね、一佐?」


ミヅキはコクリと頷いた。


「話し合いの場で一個小隊以上は必要と言ったが、慧の言う通り、道具の構造がネックになってそう多くは連れて行かないことになった。見届け人も含め、十名を連れて行くのが最善だと判断した。小隊としても少人数だが仕方ない。救出要員は、みな優秀だから被害者女性を必ず連れて帰ると約束しよう。」


そう言う彼女と他の救出要員たちはずいぶんと物々しい装備をしている。

今はスーツで隠れているが、肩と腰のホルスターに一丁ずつ拳銃をさしてあり、換えの弾倉マガジンを二本、スーツのどこかに入れている。

さらに、被害者女性を抱えて走る予定にある者とミヅキ以外はサブマシンガンを肩にかけている。その換えの弾倉マガジンも二本どこかに入れている。これだけで結構な重量になる。

ちなみにミヅキはサブマシンガンではなく、刀を一本、腰に佩いている。そして持っている拳銃の弾倉マガジンは他より多い。

救出要員たちが持っている銃火器すべてが警察で押収したものだ。結局、備品使った後の言い訳が面倒になったらしかった。まぁ、自衛隊の装備と作った会社が違っていてもさほど使い方が変わらないから大丈夫ということらしい。

……一課から派遣される見届け人はなんと手ぶらだ。荷物を軽くする代わりに頑張って走ってくれということらしい。

警察のそれだと分かる服装をしているのは見届け人のみ。他は黒スーツである。見方によってはヤのつく職業の人に見えなくもないが、制服警官が一人いるだけで周りの人間が警官に見えるのだから不思議である。


装備の確認が終われば、作戦の最終確認に入る。

まずは侵入する王城の情報をさらっていく。

王城は、四方を城壁に囲まれている。南、西、東の三方に門があり、南が正門。正門は常に開けっ放しで西と東の門は閉じている。

正門からみて、中央にある建物が行政区画、その斜め右にある建物が魔術関連区画、左が軍関連区画になる。中央の建物(便宜上、中央棟と呼ぶ)の後ろに正妃とその子供たちが住む建物があり、そのさらに後ろに後宮と思わしき建物群がある。なお、北の城壁が一番厚くてなおかつ、結界の力が最も強いため、そこからの侵入は不可能。

侵入の際は陽動ですべての門を攻撃し、そのあと結界に干渉、侵入経路を確保する。

西門付近から侵入し、後宮まで敵を排除しつつ移動する。

被害者女性の元にたどり着いたら、先に見届け人が無事を確認し、救出要員が抱えて(多分おんぶになるんじゃないか?)来た道を戻り、王城を出て界を渡る。(この間に王に文句が言えたら、なお良し。)

まぁ、作戦としてはこんな感じだ。後は現場の判断で動くしかない。


そろそろ界を渡ろうかと道具の準備をする。

"界渡り"の神具の見た目は蔦の意匠の腕輪だったりする。発動させるとそれはスルスルと形を変えて地面に大人一人が通れるくらいの大きさの輪を作り、途中で枝分かれして、片方をミヅキが持つような形をとる。

確かにこれでは移動に時間がかかりそうだった。


「じゃあ、先程も言った通り、一人ずつ渡ってもらう。渡りきるまで私の手を離さないように。もし、離したら、どちらの界にも出られなくなるので注意しろ。向こう側には今は人がいないから、さっさと渡るように。まずは、結城!お前からだ。」


実は、人事交流などいろんな要素が重なってミヅキの周りに作戦に参加できる直属の部下がほとんどいない状態になっていた。だから、今回の救出要員のほとんどが本当は元部下という形になっている。まぁ、関東圏に勤務しているのがほとんどだから、救出作戦に参加しても問題なかったりする。みんな外泊届は出したし。


一人、二人とどんどん地面の穴の中に消えていった。大人たちが手を繋ぐ様子はなかなかにシュールだったが、本人たちはいたって本気だった。

で、最後にミヅキが残った。


「そのうち、私の親戚の子が来ると思うがあまり詮索しないでやってくれ。一応、協力者みたいなものだから。では、行ってくる。」


と言って穴の中に消え、数分もしないうちにその穴も消えた。なんとも不思議な光景だった。

その場に残った警官たちは手持ち無沙汰になったので雑談しながら待機することになった。


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