ガン見
「私の事見てたでしょ」
俺に話しかけてきたのは佐藤佳子1年2組で同じクラス。短髪で凛々しい目だから気が強そうに見える。
「ん、バレたか」
教室でこっそり見てるつもりだが、バレていたらしい。
「バレるよ、ガン見じゃん」
「そこまでか。まいるなあ」
「で?」
「で、とは?」
「いやなんか言いたいことでもあるんじゃないの」
「うん、君が可愛いと思って見てただけだよ」
佐藤は俯いた。ちょっと頬が赤い気がする。
「く、口説いてるの?」
「そうとも言えるな」
「私にどうしてほしいの?」
「うん、とりあえず、飯でも付き合ってよ」
「なんで?」
「話したいから」
「話したいからご飯食べるの?」
「そうかな」
「そうなんだ、じゃあ四限終わりに待ってるから。メールして?」
「OK、じゃあ交換な」
佐藤とメールアドレスの交換をした。
4限の数学の授業中、性懲りもなく佐藤を見ていたらときおり佐藤が目配せしてくれる。
俺たちは2人並んで食堂に向かった。俺は弁当を持ってきているので佐藤が学食のランチを買うまで開いている席で待つことにする。二人そろって席に荷物を置いて佐藤だけ飯を買いに行った。
喧騒の中、佐藤が戻ってきた。
「うどんか」
「そうだよ」
「これ食べたらどうする?」
俺は言ってみた。
「どうもしないよ。何したい?」
「なんもしなくていい、君の顔を見ているだけで幸せだよ」
「そ、そうなんだ。」
佐藤は照れ交じりに言った。
E.N.D




