姫巫女
「えっと姫巫女って?」
「簡単に言ってしまうと、エルフの王族の姫ですな。
推測ですが、恐らく霊峰の様子を見に来るのかと」
僕が疑問を投げかけるとスムーズに答えてくれる。
これがここ一週間で僕とクロムさんとのテンプレというか、決まった流れだ。
王族が見にくるって大変な事態じゃない?
「ここに住んでて問題ないのかな?僕」
不安を投げかける僕に、クロムさんはにっこりとこう答える。
「問題はないですが、余計なトラブルを避けるためにも、ここの場所を隠しておきましょう。
私にお任せいただければすぐにできます。」
住むなら構わないが、特異体質のことを言っているのだろう。
「うーん、まぁこの世界のことはクロムさんのが詳しいし、任せるよ。」
「御意」
そういってものすごいスピードでどっかに向かっていった。
たぶん、何かしてくれているのだろう。頼りになるなぁ…
うーん、しかし姫かぁ…
王とかそんなのどう接したらいいかわかんないし、関わらないのが一番かな。
とりあえず、釣りの続きでもしとこう。
というかレオがもう釣りをやめて狩りを始めてる…。
飽きてるっぽいね。うん。
とりあえず坊主は嫌だしもう少し粘ってみるかー。
そう思って30分ほどたったころだろうか?
クロムさんが急いで走ってきてこういった。
「創志様、緊急事態でございます。
エルフの集団が、オークの集団と戦闘に入りました。」
……モンスターと戦闘、しかもエルフVSオークって嫌な予感しかしないや