手紙
「ここは?」
気が付いたら、森の中にいた。
明らかに日本とは違う。
植物の生態が全く違う。
「外国!?」
ドッキリかな!?
いや、図鑑とかに載っていた植物とかと全然違う。
とりあえず、自分の手荷物等をチェックしてみる。
自転車
リュック、メモ用紙、ルーズリーフ、筆記用具、スマホ2台、充電器、財布
タオル
コンビニで買ったおにぎり2つと金平糖が一袋。
そして身に覚えのない封筒が一枚。
封筒を開くと
「拝啓 万寿 創志様
突然のことで混乱されておられることだと思われます。
今現在、貴方は異世界におられます。
この世界に日本という場所はなく、地球も存在しておりません。
貴方はこの世界の人間の王が使った勇者召喚に巻き込まれてこの世界にやってきました。
この世界は所謂、中世ファンタジー、魔王も、モンスターもいます。
魔王は、モンスターを統べるものです。
それらを倒すため、貴方の世界から4人勇者を召喚されました。
倒せば、貴方たちは帰還の魔法を使えることでしょう。
ですが、今はそれらは貴方とは関係のないことです。
本来勇者には特殊能力をつけますが、貴方は巻き込まれたのでありません。
ゆえに加護をつけております。
森羅万象の加護、対話の能力。
これでこの世界のあらゆるものと会話ができるでしょう。
加護は身の安全をある程度確保できるものです。
この森を少し進むとこの森の神殿があり、その横道の奥に小屋があります。
そこをご自由にお使いください。
この世界に関しての本があるので読んでください。
こんなことしか支援できませんが、すいません。
ただ、貴方がこの世界を少しでも好きになっていただければ幸いです。」
……この手紙の主は誰だろう?
神様かな?
巻き込まれただけの僕を大切に扱ってくれているのは分かった。
とりあえず、この小屋に行ってみよう。