主人公、ドラゴンとドッグファイトをする
主人公、ドラゴンとドッグファイトをする。
近づいて来ますね。
ふっ。だが俺は幽霊。
見えはしないさ。ふふふ。
あれ? けどたしか、俺の知ってるゲームじゃ幽霊とか、魔物とか敵側だったような。
ドラゴンが火を吹いてきやがった。
あぶなっ! というかアツッ!
俺火に触れてないよ。けど熱いよ。
もうこれはばれてるな。
逃げるしかない。
行け! ジェット機の、じゃない戦闘機の私。
速いぞ。すごく速い。後ろのドラゴンは、……あれ、どんどん遠くなってる。
なんだ、おっせ!
やーい。ばーかばーか。クソトカゲー。
あれ? 止まった。ホバリングしながら……足元に魔法陣みたいなの見える。
本当にゲームの世界見たいだな。
ドラゴンの周りに小さな魔法陣が一、二、三、……六つか。
嫌な予感しかしないな。
逃げるか?
いや、距離も離れているしここは勉強のため、見学でもしよう。
あ、口大きく開けた。
六つの魔法陣からなんか飛んできた。
なんだろう?
弾丸かな? こっち向かってくる。
って! 観察してる場合じゃない! 逃げろ!
あれ? こっちは猛スピードで飛んでんのに、近づいて来てね?
くそ! こうなったら、よし止まれ。
男は度胸! まだ動くな。
近づいて来るまで待機だ。
あー怖い! すぐ逃げたい!
だけど、このままじゃ逃げても追われる。
こうなったら一か八かの賭けだ。
まだだ。ギリギリの所で……急降下!!
これなら……それでもついてくるのか!
どれだけの追尾性能だ!
だが、地面に叩きつければ止まるはずだ。多分。
止まらなかったら死ぬな、俺……
だが、やるしかない。
地面にギリギリで止まって、溜めて溜めて。
まだだ、まだだ、もうちょっと。
イメージはバネだ。
今だ!! 急上昇ーー!!
ふー。さすがに地面にぶつかったら魔法? なのかな、消えたな。
もうドラゴンはこりごりだ。