「祖父。」
「じっちゃんはさー、
なんで、ごはん、
たべないの?」
「ん?…猫や、、
大人の男ってもんはな、
夜は飯なんか
食わねぇもんだ。
酒が不味くなる。」
「パパは、ごはん、たべるよ?」
「笑、ありゃ変わり者だ。
畑より勉強がいいって、、、」
「お父さん、猫に変な事を
教えないで下さい。」
「お?うるせぇのが、
帰って来たわ。笑」
「じっちゃん、どこいくの?」
「帰るわ。
ここは長居をする
場所じゃねぇーわ。」
じっちゃんの背中は広くて
抱き付くと
何か、男臭いんだが、
…大好きだった。
親父は
じっちゃんと伯父さんと
すげぇ仲が悪くて、
じっちゃん家には
滅多に連れてっては
もらえ無かったけれど、
じっちゃんは時々、
電車に乗って、杖をついて
俺を見に来た。
じっちゃんは
俺がチビの頃に死んだ。
俺も夜は飯を食わない。