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始まりの詩
目次的なものです。
それは、返されざる時計。
一方的に落ちていく砂は、誰も止められない。
それは、終わりへと至る分かれ道。
いくら遠のいても、終わりからは逃れられない。
それは、死への旅路。
死に場所を探しさすらう旅人が得たものは、なんなのか。
それは、幾重にも被された仮面。
彼の想いは理解されるのか。
それは、積もりゆく想い。
生と死の境界線に、彼女はなにを見るのか。
それは、流れゆく事象。
その留まりは、何をもたらすのか。
それは、ある夜の幻。
夜に咲き乱れる花々で、彼は何を見るのか。
それは、挟まれながらも在る断片の物語。
彼との約束は、少女の心を満たすだろう。
それは、四季を抱いた少年の思い出。
彼が遺したものはなんなのか。
それは、過去に紡がれた詩。
新たな詩をも取り入れて、編纂されるもの。
その名は――『追憶と約束の断片』。