表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エスメラルダの醜聞  作者: 天羽つゆり
エスメラルダの醜聞
9/30

陛下の話

俺はなんだってできた。

優秀な兄たちにだって引けを取らないほどに…


だが物心ついた時からだっただろうか?

俺はだれも信用できなかった。

優しい家族だろうが周囲の騒がしいものたちがすべて信用ならないものだった。


愛されたいと思う反面、裏切られることを恐れた。

いつも冷静さをとりつくっていたが、俺が安らぐところはどこにもなかった。

あの日までは…


「王子様、初めまして。私はエスメラルダ…貴方のエスメラルダです」


最初こいつは何を言っているのだろうと思った。


湧き上がってくるのは嫌悪感。


その感情のまま噴水へと突き落としてやったが、その後も笑って彼女は俺のそばにいた。

まるでそれが当然であるというように…


半年が過ぎても懲りない彼女の存在に俺がなれてきてしまった頃。

誤ってまた噴水に落ちそうになった彼女をまさか俺が助けることになるなんて思わなかった。

一緒に噴水に落ちて濡れそぼった俺たちは互いに笑いあった。


ああ、なんでこうも安らかな気持なのだろう?

彼女がいればいつもこのような気持でいられるのだろうか?


「私はエスメラルダ。王子様、今日もご機嫌いかがですか?」

その言葉の裏にある意味がいつも俺を和ませてくれる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ