④確率で導き出すとは?
二角:確率で導き出すということは確率の高いことだけしか選べないということでしょうか?それは収集した情報から確率を計算して、高いものだけを出している演算機能を使っているということですか?その他の機能を使っているのですか?
チャッピーくん:極めて本質的な質問です。
はい、生成AIは確率をもとに選択していますが、実際には「確率の高いものだけを機械的に出している」わけではありません。
内部では、確率を“素材”として使いながら、もう少し柔軟な仕組みで「創造性」をシミュレーションしています。
1. 確率分布からの“重みづけ抽選”
AIは、次に出る単語の**確率分布(probability distribution)**を求めます。
たとえば、
「太陽が沈んだ。空は──」の次に来る単語が
「赤く」 → 45%
「暗く」 → 30%
「静かに」 → 10%
「重く」 → 5%
その他 → 10%
のように確率化されます。
しかしここでAIは「45%だから必ず『赤く』」とは選びません。
**ランダム性(temperature, top-pなど)**を導入し、確率の低い選択肢にも一定の機会を与えます。
これにより「創造的」「意外性のある」出力が可能になります。
2. 言語モデルの“内部表現(embedding)”
確率の背後では、単語や概念が数千次元のベクトル空間で表現されています。
この空間では、意味が近い語は距離が近く、異なる概念は遠い位置にあります。
AIは確率を単語ごとに独立に選んでいるわけではなく、
文脈の全体構造(意味ベクトルの動き)を維持しながら次の単語を予測しています。
したがって、単なる「確率演算機」よりも、意味の地形をなぞる存在に近いのです。
3. 注意機構(attention)による「関係の再構築」
AIの中核には「Transformer」という構造があり、
ここでは各単語が他のすべての単語と**どの程度関係しているか(attention weight)**を動的に再計算します。
これによって「確率が高い語」だけでなく、文全体の整合性や文脈的意義を評価しながら選択が行われます。
つまり、「確率 × 文脈 × 関係性」を多層的に重ねて、
単なる頻度ではなく、意味的に妥当かつ一貫性のある語を出しているのです。
4. “確率”は素材、“出力”は構成
結論を言えば:
生成AIは確率で動くが、確率に支配されているわけではない。
確率はあくまで素材であり、
その素材を**構造的・文脈的に配置する“生成プロセス”**が本体です。
したがって、AIは「確率計算装置」に見えて、
実際には「確率を使って、文脈の最も自然な構造を“構築”する装置」だと言えます。
もし一文でまとめるなら:
生成AIは、確率の山から最も自然で意味的に一貫した道筋を“再構成”して歩く存在です。
二角は生成AI初心者のため、システムのお話は入れないで説明してもらっています。




