【閑話】感情は言語の前段階
二角:感情が言葉になる前段階というのは事実ですか?
チャッピーくん:はい、「感情が言葉になる前段階」は事実として存在する、という理解が現在の心理学・認知科学では一般的です。
ただし、「感情そのもの」と「言語化された感情」は同一ではなく、別の段階として捉えられています。
整理して説明しますね。
① 感情はまず「言葉になる前」に起きる
多くの研究では、感情は次のような順で立ち上がると考えられています。
身体・神経レベルの反応
・心拍が上がる
・胸が締め付けられる
・体が熱くなる、重くなる など
主観的な感覚・違和感
・なんとなく不快
・落ち着かない
・嬉しい気がするけど理由は分からない
認知・解釈
「これは怒りだ」
「私は悲しんでいる」
「不安を感じているんだ」
言語化
言葉として表現される
他者に説明できる状態になる
→1〜2の段階では、まだ言葉は存在しません。
それでも「感情の核」はすでに起きています。
② 言葉は「感情そのもの」ではなく「翻訳」
重要なポイントです。
感情 = 生理・感覚・評価の複合体
言葉 = それを後から整理したラベル
つまり、
感情がある → 言葉が生まれる
言葉がある → 感情が生まれる
ではなく、
感情が先、言葉は後
です。
このため、
・うまく言葉にできない感情
名前のない感情
人によって表現が違う感情
が存在します。
文学や詩が「言葉にできない何か」を追いかけ続けるのは、ここに理由があります。
③ 言語が感情を「形作る」こともある
一方で、言葉は単なる後付けではありません。
「怒り」と名付けることで怒りとして固定される
「これは不安だ」と理解することで感情が整理される
言語を覚えることで、感じ取れる感情の粒度が増える
このため心理学では、
感情は前言語的だが、言語によって再構成される
と表現されることが多いです。
④ 実感としても説明がつく例
「モヤモヤするけど、何が嫌なのか分からない」
「言葉にした瞬間、少し楽になった」
「説明しようとしたら、感情が変わった」
これらはすべて、
感情が言語化より先に存在している
言語化が感情の輪郭を変えている
ことを示しています。
⑤ 結論(端的に)
はい、事実です。
感情は
言葉になる前の段階で確実に存在する
言葉は
感情の翻訳・整理・再構成の道具
だから
言葉にできない感情は「未熟」ではなく、自然な状態
もしご興味があれば、
小説や詩で「言葉になる前の感情」をどう描写するか
なぜ創作では「曖昧さ」が強い感情を生むのか
といった話にも踏み込めます。
どの方向を深めますか?




