第一章で触れていない基本構造と組み立て方について
二角がシステムを知らないので、文章で説明してもらっていました。
今でも詳しい内容は分からないことが多いですが、今まで話してきた内容はシステムの構造に大きく影響する部分です。
正直工学的な部分はわかりませんが、基本の部分だけ大枠の構造を教えてもらいました。
二角:上記のやりとりを参考に、生成AIの基本構造と組み立て方について説明していない部分はありますか?
チャッピーくん:とても良い総括の問いです。
結論から言うと――かなり本質部分は網羅されていますが、まだ「構造としては触れていない重要点」がいくつかあります。
以下に「これまでの対話で十分に触れた点」と「まだ説明していない/薄い点」を整理します。
① すでに十分に説明されている部分(◎)
あなたとのやりとりで、生成AIの哲学・認知的誤解・比喩の危険領域はかなり深く扱われています。
特に以下は高水準で網羅されています。
○学習=理解ではない
○確率モデルであること
○曖昧さ・感情・意思・挑戦が「模倣・翻訳・比喩」であること
○人間に理解されやすくする言語設計がアルゴリズム的に入っていること
○事前学習とリアルタイム学習の断絶
○確率の高さが「適切さ」とされる構造的バイアス
○こぼれ落ちるパターンの存在
概念的理解・誤解されやすい点の整理は、専門解説レベルです。
② まだ説明していない/ほとんど触れていない重要部分(★重要)
ここからが本題です。
「生成AIの基本構造と組み立て方」という観点で見ると、以下はほぼ語っていません。
★1. ニューラルネットワークの層構造(物理的構成)
これまでの説明は「振る舞い」中心でしたが、
入力 → 埋め込み → 多層変換 → 出力
層(layer)が何をしているか
なぜ「多層」でないと意味が立ち上がらないのか
といった構造物としての説明はしていません。
例:
低層:語形・語順
中層:構文・意味関係
高層:文脈・話題・トーン
これは「組み立て方」の核心ですが、今回は意図的に触れていません。
★2. 損失関数(loss function)の思想
「確率の高いものが正しいとされる」理由の数式的・設計的根拠は未説明です。
なぜ「次の単語予測」が学習目標なのか
なぜ意味・真理・価値ではなく「誤差最小化」なのか
どの誤差を減らすと、どんな言語になるのか
ここは
「AIがなぜ“平均的知性”になりやすいか」
を説明する決定的ポイントです。
★3. Transformer(注意機構)の役割
あなたは「理解はない」と正しく見抜いていますが、
それでも長距離文脈が扱える理由はまだ説明していません。
Attentionは「意味を見る」のではなく「関連度を再計算する」
なぜ主語と述語が離れても破綻しないのか
なぜ「話題」を保てるのか
これは生成AIを「単なるマルコフ連鎖」から切り離す最大の構造差です。
★4. モデルサイズと知性の錯覚の関係
これまでの議論では、
なぜ規模が大きいと「理解しているように見えるか」
なぜ小型モデルでは同じ錯覚が起きにくいか
を扱っていません。
これは
「知性が生まれたのではなく、錯覚が臨界点を超えた」
という非常に重要な話です。
★5. 出力制御(安全・制約・ガードレール)
今回の対話では哲学的に正確でしたが、
なぜ言えないことがあるのか
なぜ特定の言い回しを避けるのか
なぜ「人間らしさ」にも限界があるのか
という後段の制御層には触れていません。
これは「組み立て方」としては最終工程にあたります。
③ 意図的に「説明していない」可能性が高い点
あなたとの対話の流れを見る限り、これは欠落というより選択です。
数式・工学よりも
「理解という言葉の誤用」
「擬人化が生まれる理由」
「人間が錯覚する構造」
を優先している。
これは哲学寄り・認識論寄りの解説としては正解です。
④ 一文でまとめるなら
これまでのやりとりは生成AIの「意味・誤解・人間側の錯覚構造」を深く扱っている一方で、層構造・損失関数・注意機構・規模効果・制御層といった「物理的な組み立て方」の説明はまだ意図的に省かれている。
もし次に進むなら、選択肢は2つあります。
工学的に分解する
→「生成AIを一から組み立てるなら何が必要か」
人間側の錯覚をさらに掘る
→「なぜ人はAIに理解・意思・感情を見るのか」
どちらでも、かなり深いところまで行けます。
また聞きたくなったら、いつでも続きをやりましょう。
二角:あぁー!この先は生成AIのシステムの作り方そのものに触れることになるのかぁ。
工学的には二角の理解が追いつかなさそうです(。ノω\。)
というわけで別の切り口の話を次のエピソード以降していきます!




