八十四話 冒険家に必要なことを教えます
二週目スタート!
残り二週間で生徒達は卒業できるのか!?
そしてティナはまた怒られます(-ω-;)
二週目、月曜日、夜真砥は生徒達を学園からかなり遠くにある演習用の大森林に集めた。
ここには多種多様の魔物が生息しており竜種もたまにいる。
もちろん、周りは壁と結界で囲まれているので魔物が市街地に侵入してくることはない。
夜真砥はここを一週間、貸切にしたのだ。
「はい、注目!この演習用の大森林でサバイバルをしてもらう!」
「サバイバル…森にいた時を思い出すな。お前もそうだろベル」
「サバイバルってあれは生活でしょ」
サバイバルを舐めるなよ。
超たまにギルドの命令で火山でやる時があるからな!
「とりあえず必要な物は全部、この鞄に入っている。食料はなし、設定はギルドの依頼が長期となり食べ物がなくなり遭難、ギルドからの救助待ちだ。一日だけやるからな!」
「先生、何で一日だけなんですか?」
「今日は一人でのサバイバル、明日、明後日は三人でのサバイバル、最後の三日は全員でやる」
「夜真砥、何で今日は一人でやるんですか?」
いつも通り夜真砥に質問したティナだが夜真砥に拳骨を落とされた。
「先生と呼べ…それと今は暁先生よ」
「そうでした!
「このバカの質問に答える。理由はありがたみを知るためだ。一人でのサバイバルは大変危険だし困難を極める。しかしそれが三人、六人と増えると楽になる。例えば見張りの時間が減らせる。一人の場合、半起きで見張りをする場合があるからな。他に食料調達なども楽になる。ということでティナ、あなたは私のサバイバルを間近で見てきたからやり方、わかるよね?」
「そういえばティナちゃんはもうサバイバル経験があるんだよね」
「…ソウダネ」
「何で片言なんだ?」
顔が近い!
「…すみません。見てましたけどわかりません」
「そうかそうかティナ、ちょっとこっちに来い。ファゼル先生、少しの間、生徒達をお願いします」
「はぁ」
そして数分後、ティナは頭に大きなたんこぶを作って半泣きで戻ってきた。
「このバカはサバイバル経験ゼロです」
「怒られたんだ」
「怒られたというより殺されかけました」
「暁先生、俺達はサバイバル経験ゼロです。それなのに今からサバイバルをするのですか?危険では…」
確かにエレンの言うとおり今からサバイバルをするとなると必ずケガをするかもしれない。
なのでこれを学園から拝借してきた。
「これを一つ渡します。フライスコープ、遠距離を監視するための飛行する魔導具よ。これで私のサバイバルを見てください」
「これって闘技場の試合を撮影するための」
「そうそれだ。今から大森林に入ります。奥で解散好きなところでサバイバルをしなさい。場所によっては死にますよ」
死ぬって言ったこの人!?
今、死ぬって言ったよね!
これじゃあ最初の修行の時と同じじゃん!
その後、夜真砥とファゼル、生徒達は演習用の大森林に入っていき解散した。
次回!サバイバルスタート!
まずは夜真砥のサバイバル術を披露します!
それではまた次の話で!




