七十八話 問題児達と対面します
三年四組の生徒と対面します!
種族はバラバラです!
夜真砥とティナはファゼルに案内されて長い長い廊下を歩いていた。
「そんなに学校が珍しいのか?」
「そうですね。私はずっと洞窟暮らしだったので」
さすが箱入り娘!
「四組の人数は何人だ。どうせ実力でわかれているんだろ?」
「その通りです。私のクラスは…五人です」
「五人!?結構、取り残されているな」
「はい」
通常、こういった冒険家などを育成する教育機関は実力階級性をとる。
つまり強ければ強いほど上のクラスに上がれるのだ。
俺達を例に説明すると俺と月夜が一組、朧が二組、ティナが三組のような感じだ。
弱い奴が減るとクラスも同時並行で減るので四組が残っているのはかなり珍しい。
「つきました」
「ずいぶんと荒れてるな」
四組の廊下は落書きやゴミが捨てられていて教育機関とは呼べないほど荒れていた。
ああ、あれだ例の種族がいるぞ。
「まあ、担任の私が言うのもあれですがグレてます」
やっぱり、不良という種族がいたよ。
「殴られたりするのか?」
「多少」
おいおい。
「ティナをここで学ばすのか」
「えっ?今なんて?」
「だからお前もついでに学ばすの」
マジですか~。
まあ、いいんだけど。
「はい!皆さん、席についてください!」
ファゼルは二人を廊下に残して教室に入った。
「今日は皆さんに臨時の担任を紹介します」
「ファゼル先生、辞めんの!?」
「いえ、私はまだまだ教師としてやっていきますよ」
「じゃあ、何で!」
「あなた達を卒業させるためです!」
卒業させるためね。
あと三週間しかないようだが大丈夫なのか?
「無理だよ。あたし達みたいな落ちこぼれは」
「いえ!彼なら必ずできます!」
「じゃあ、俺達が見極めてやるよ」
ほう、見極めるね。
「ちょっと!」
「そこにいるんだろ!入ってこいよ!ただし後ろを向いてな!そんでこのクラスにいる種族を当てろ!」
なるほど魔力反応で種族を当てされるゲームか。
よく勉強している。
ギルドランク昇格テストで必ず出される問題だ。
「上等だ!」
夜真砥はティナを廊下に残して生徒の方を向かないよう教室に入る。
このクラス、個性的だな。
「前の三席、左から行くぞ」
「おう」
「性別男性、種族魔人、性別女性、種族森の妖精ドライヤド、性別男性、種族エルフ、後ろの二席、左から性別男性、種族リザードマン、性別女性、種族人狼族、以上。個性的で良いクラスだな」
本当に良いクラスだ。
このような多種多様な種族が集まる空間はあまりない。
一番、珍しいのはドライヤドだ。
ドライヤドは森からあまり出ないため外の世界ではあまり見かけない。
「正解だ。あんた何者だ」
「これからお前達の臨時担任となる」
夜真砥は仮面とフードを取る。
「ギルドランク序列一位、ヤマト・ツキカゲだ」
「マジかよ…」
「三週間、世話になる」
名前は次の次の話で出てきます!
これが一番、大変だった~σ(^◇^;)
それではまた次の話で!




