七十四話 緊急事態なんてお構いなし!用事を済まして撤退します!
最強の魔物の復活により慌てふためくヴォルカン島の人達、だが!夜真砥はそんなのお構いなし!
用件だけ伝えてアルカデミア島に向かいます!
ティナの依頼達成の報告と俺の魔物の封印の確認を報告するためにギルドに戻ってきた。
「慌ただしいですね」
「予想はしていた」
件の魔物の封印が解けたことによりギルドでは受付嬢は冒険者が慌ただしくギルド内を走っていた。
転ばないよう気をつけて。
「こんなとこで死にたくないよ~!」
「おいおい!例の魔物が復活したって本当か!?」
「早くこの島から出て行った方がいいのでは?」
いろんな感情が飛び交ってなぁ。
こういうところやっぱり嫌いだ。
「依頼の報告をしに来ました」
「夜真砥様、お待ちしておりました。ギルドマスターが奥で待っております」
受付嬢までこんなんじゃあ他のギルドと大して変わらないな。
ヴォルカン島に勤務してるのならもっとシャキッとしろ!
「その前にうちの弟子の依頼報告からだ!」
「ですが!」
「安心しろ!この島にはとっくにいない!」
「いない!?」
「ああ!依頼のフレイムタイガーだ」
俺は氷付けとなったフレイムタイガーを収納箱から出した。
「依頼達成を確認しました。報酬の五千グリアです」
「報酬はティナが貰っとけ。で、ギルマスはどこだ?」
「ネレウスさんが来てるんですか?」
「ギルドにはギルドマスターが必ず一人いるんだ!ネレウスはアルジア大陸のギルド支部を統轄しているアルジア大陸全土のギルドマスターだ!」
ネレウスさんって結構、スゴい人だったんだ。
「こちらです!」
俺はティナを置いていきヴォルカン島ギルド支部のギルドマスターに報告しにいった。
「例の魔物が復活したって本当か!?」
おいおい、その言葉、さっきギルド内で聞いたぞ。
それしか気にならんのかこの島の連中は。
「本当だ。それによりこの島に生息している魔物が活性化している。それを討伐するためにランクA以上の冒険者を雇え。魔物の捜索は索敵能力に長ける冒険者に捜させろ。いたら俺に連絡してくれ。今から受ける依頼の状態にもよるがすぐに駆けつける」
「それだけか!」
「それだけだ!後は沿岸部の村や街に住んでる住人は避難させろ。大して慌てることじゃない冷静に対処していかないと二次災害につながるぞ!じゃあな!」
何で俺の周りにはこう面倒くさい事件が転がり込んでくるんだ!
俺はアルカデミア島に行くために朧、月夜と合流した。
「さっさとアルカデミア島に行くぞ」
「大丈夫なの?何か手伝わなくても」
朧、お前はもうちょい冷静でいると思っていが…。
「引き留められたら次の便を逃すから嫌なんだ!」
(ああ、なるほどね)
「俺は注文の品を取りに行くから月夜と朧でチケットを買っといてくれ」
「了解しました。行くわよ朧」
俺は冒険者やギルド関係者に引き留められるのが嫌なので変装してロックの鍛冶屋にティナの鎧服を取りに行った。
「きついところはないか?」
「ないです!ありがとうございます!」
「お礼なら師匠にいいな。材料と高額な金を払ってんだからな!」
「それぐらいの金、すぐに稼げる」
その言葉、絶対に他のところで言わないでください。
「それはさて置き、本当に去るのか?」
「まあな。長期の依頼があるから」
「そうか…アルカデミア島に行くんだろ。だったらこれを渡してくれないか?」
ロックはポケットから手紙を取り出した。
「読むなよ」
「興味ねぇよ。誰に渡すんだ?」
「その島で先生をやっている人に。まあ、今もその島でやってるかどうかわからんがな」
「わかった。いたら渡しておくよ」
「ありがとさん」
「感激しとらんとさっさと行くぞ」
「はい!」
ご機嫌だな。
二人は朧と月夜と再び合流してアルカデミア島行きの船に乗り嵐のように慌てているヴォルカン島を後にした。
ということでヴォルカン島を去り舞台は学園島、アルカデミア島に!
それではまた次の話で!
例の魔物はそのうち出てきます。