七十二話 ティナVSフレイムタイガー!俺は見物します
久しぶりにティナが魔物と戦います!
まあ、夜真砥が倒しますが(-ω-;)
ヴォルカン火山、火口付近の洞窟にティナの依頼の標的がいた。
「おお、虎が燃えてる」
「あれがフレイムタイガーだ。見物してるからファイト」
「え?手伝ってくれるのでは…」
「んなことするか。蹴り一発で仕留めれるわ」
へ~、蹴りで倒せるんだ。
「真似するなよ」
「しません」
私はフレイムタイガーに気づかれないようにゆっくりと背後に忍び寄った。
…本当に手伝ってくれないんだ人でなし。
「水属性付与!」
アホ、付与は声に出さなくてもできるぞ。
魔法名を言うのには精霊や神様にこの魔法を使いますよっていう許可みたいなものを取るためっていう説がある。
それとジャックが別の説を言っていたなカッコイいから。
うん、わかるぞその気持ちだけは。
「ガァ!」
「気づかれた!」
そんな大声出して気づかないバカがどこにいる。
「えい!」
おお、一太刀で皮膚を切り裂いたか素振りの努力が実を結んだな。
だがもうちょっと気迫を何とかしてほしいな。
「水の監獄!」
誰が教えたんだあれ。
どうせ雫あたりの誰が俺が戦いに行っている間に教えたな。
よし、今度の土産はなしだ。
「やあ!」
ティナは水の監獄に閉じ込めたフレイムタイガーを連続で斬った。
やるじゃないか。
でも、そう簡単にやられるわけないよな。
夜真砥の予想通り、フレイムタイガーは炎を吹いて反撃した。
「水の監獄!」
水の監獄を自分に使って炎を防ぐとは考えたな。
「雷属性付与!」
これでどうだ!
感電させるつもりね。
いい線いってるな。
「ああ!逃げた!」
そりゃあ死ぬより逃げた方がましだろ。
てか、こっちに来てないか?
「しょうがないから手を貸してやるか!スキル、竜の爪発動!」
そんで水属性付与!
「吹っ飛べ!」
やべえ国を出た後に戦うとフレイムタイガーでもスライム並みの強さに見えるわ。
「蹴りじゃなくてパンチでも倒せるんだ」
「まだ、倒せてない。下がれこっからは俺がやる」
「何で!あともう少しですよ!」
「あれでもか?」
フレイムタイガーは纏っていた炎の威力を更に上げてしかもそこ熱で地面が溶けていた。
「これがフレイムタイガーの適性ランクがBランクの理由だ。フレイムタイガーは体力が半分になった瞬間、ご覧の有り様になる。ゆえに近距離は無効しかも水は蒸発するので下級の水属性魔法が効かなくなる。それでもやるか?突進されたら鎧ごと溶かされるぞ」
「ガンバレシショウ」
何でカタコトになってんだよ。
「すぐに終わらせる。極氷属性魔法」
氷属性魔法って効くの!?
「氷結する鼓動」
フレイムタイガーが凍りついた!
「この魔法は心臓に撃ち込まないと発動しない」
「じゃあ、何でフレイムタイガーは凍ったんですか?」
「よく見てみろ」
「…魔糸だ。その先端に剣先?」
「その通りそれを媒介として心臓に直接、撃ち込んだ」
なるほどだから蹴りでフレイムタイガーを突き放すのではなく殴りで折れた剣先を突き刺してフレイムタイガーを突き放したのか。
「そうしたらほとんどの魔物はこれで倒せるんじゃあ」
「ある程度、弱ってたら倒せるがほとんど無理だな。それにあんまり使いたくない」
「どうして?」
「こっちも反動で少し凍る」
ホントだ!
大変だ夜真砥が死んじゃう!
「大丈夫だ!今から噴火口に行くからちょうどいいんだ」
「だから使ったんだ。うん?噴火口って言った?」
「ああ、詳しく言うと噴火口の中の かなり奥に行く」
「私も行かなくちゃダメ?」
嫌な予感的中したよ!
「死にたくなかったらな」
「それどこを対象にしてるの!」
「もちろん、地上のことだ」
「行きます」
噴火口の中より地上の方が危険ってどんだけヤバいとこなのよ!
「フレイムタイガーは俺の収納箱の中に入れておくぞ」
「はい…」
夜真砥が噴火口の中より地上の方が危険だと言うので私は渋々、夜真砥について行くのであった。
次回は火口の最奥部に封印されている巨大な魔物が封印されているかどうか確認しにいきますが緊急事態が発生します!
それではまた次の話で!