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勇者の弟子は魔王の娘?~魔王になれなかったので勇者の弟子になります!~  作者: 寅野宇宙
第一章 ハードな修行ときに防衛戦
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5話 旧友との依頼

 さあ、ヤマトたちがギルトのクエストを受けにいきます。

 無双状態でいきます!

 ティナ編は次のお話です。

 

 二人といったん別れたヤマト達は近くの町マガラで朝食をとっていた。


「本当にあの修行させるのか?」


「まだ、言ってんのか?させるって言っただろ。ジャック」


「あれはマジでヤバかったからね」


「俺は楽勝だったけどな」


「五歳年下の君達より先に音を上げた自分が今でも恥ずかしいよ」


 ちなみにリリムの所で修行を始めた頃の年は俺とヒルデが十歳、ジャックが五年前から修行していたので同じく十歳だ。

 要するに俺とヒルデは五年遅れて弟子入りしたがジャックは五年先に弟子入りしてたってこと。

 修行が厳しくなったのは俺達が弟子入りした頃かららしい。


「ヤマトはよく音を上げなかったねぇ。何かで耐えていたの?」


 確かに何で耐えれたのだろう。

 思い当たる節はあれしかないな。


「夜中に岩や大木に向かって魔法を放ってた」


「夜中に響いてたあのやかましい音は君だったのか!」

「夜中に響いてたあのやかましい音はヤマトだったの!」


 やっぱり迷惑だったか。

 しょうがないだろ昼間に思いついたのをリリムに勘付かれずににしたかったからさ。

 二人が気づいてるってことはリリムも気づいてるな。

思い出せば似たような魔法を『昨日、思いついたぞ!』とか言って放ってたわ。

 ああ~、何か腹立ってきた。


「…さっさと依頼を受けるぞ」


「君、なかったことにしてないかい?」


「一応、悪かったと思ってる」


 俺達は掲示板の前にやってきた。

 この町は周辺に魔物が多く生息しているせいか多くの冒険者が集まるので依頼がそれだけの数ある。

 現に先に二人の冒険者が掲示板を見ていた。


「こんなのはどうだ」


「まだ、受けるには早いだろ」


 ゴブリンの群れの討伐と書いてある簡単な依頼のはずだが。

 まあ、コブリンは初心者は絶対止めておいた方がいい。

 何故ってそりゃあトラウマになるからな。

 あいつらそれなりの知恵を持ってるし。


「大したのないねぇ」


「あれやらないか?」


「九つの依頼を受けるヤツか?」


「その通り!」


 ((何言ってんだこいつら?))


 隣の冒険者に変な目で見られているな。

 どんな冒険者でも普通はやらないからな。


「これと、これ、あと、それとそれ」


 ヒルデが無作為に選んだ。


「護衛依頼とかないよな?」


「そんなめんどくさいのとらないよ」


「『めんどくさい』とは何だ!護衛依頼は騎士の腕を試せるいい依頼ではないか!」


「この九個でお願いします」


「無視か!」


「冒険者様、多くの依頼を受けてくれるのは冒険者協会としては喜ばしい限りなのですが流石にこの量は…」


 流石に拒否られるか。

 とりあえずギルトカードを見せるとしよう。

 ギルトカードとはステータスは載っていないがギルトランク、名前、本人写真と二つ名が載っているので身分証明書にもなる。

 ちなみにステータスは一種の個人情報になるので載せれないだけ。


「はひー!い行ってらっしゃいひまへ。」


 はい、だろ。

 それと行ってらっしゃいませな。

 これぐらいでビビるなよ新米か。


「受付嬢が承諾したぞ…。何なんだあいつら!」


 ギルトが騒がしい迷惑なこった。

 少しは俺らの気持ちも考えて行動してくれ。

 …あ、俺らも同じか。


 俺達はとりあえずギルトの外に出た。

 まだどの依頼を最初に受けるか決めてないからな。


「どれからやる?」


「くじ引きで決める」


「じゃあ…僕が決めるこれだ!」


 ジャックは『盗賊団の捕獲』を引き当てた。

 ジャックにしては良い依頼を引き当てたな。

 退屈しなさそうだ。


「よし、ヒルデ、シルビィアを出してくれ」


「シルビィア、今日はお休み」


 ドラゴンにお休みとかあるのかよ。

 年がら年中、ずっとシルビィアに乗ってるのかと思ってた。


「ブラック企業ではないね」


「当たり前さ!」


「じゃあ、別のは?」


「今日はこの子の勤務日でーす!」


 そう言うとヒルデは地面に召喚石を叩きつけた。

 すると八メートルほどの四足歩行の地竜が現れる。

 なお、ヤマト達がリリムを探す際に乗っていたシルビィアは飛竜という分類に入る。

 

「大地の暴君とも呼ばれるガイアレックスのガイ君だよー!」


「ギャオ」


 また、シルビィアのように人語を解する竜も居るが人語を解さない竜も居る。

 そして人語を解するほどの知恵があり、幼少期から喋る竜も居る。

 何を隠そう産まれてからヒルデと過ごしてきたシルビィアもそのケースだ。

 

「ガイ君、よろしくね」


 御主人のヒルデ以外に近づかれ苛ついたのかガイアレックスはジャックの鼻に噛みついた。


「痛った!君何するんだ!」


「暴君だけあって御主人様以外に話かけられるとかな~り怒ります」


 俺達はガイ君に乗って洞窟の前にやってきた。

 依頼書にはここに盗賊団のアジトがあるそうだ。

 ここは調査依頼を受けた冒険者を信頼しよう。


「依頼書によると盗賊団はここに居るらしい」


「ヤマト、ここの盗賊団のアジトに侵入すると何故か元居た入り口や別の入り口に戻ってくるらしい。どうせ空間魔法さ」


「で、どうするの?」


「入り口から入ったならだろ。あれするぞ」


「あれって…ああ、あのことか。ジャックの出番だな」


 理解が早くて助かります。

 無論、ジャックも理解しているだろう。


「それじゃ、ヒルデの出番もあるね」


「やり方覚えているよな!」


「「もちろん」」


 一方、盗賊団達は盗んできた宝石を机の上に並べて酒を飲んでいた。

 依頼書通り、七人の盗賊団である。


「今日も大量だな!」


「そうですね!ボス!」


「ボス、冒険者です」


 部下がボスの前にヤマト達が映っている水晶を差し出した

 観察の目(サーチアイ)、魔導具で使用する観察の目(サーチアイ)の欠片を観察したい場所に置いて、何かがそこに現れた時に水晶に映し出す物だ。


「俺達の所には近づけない。転移の穴(ワープホール)を全ての入り口にセットしてあるからな!それに破られてもこの別のアジトに通じている転移の穴(ワープホール)に入れば良い!気にするな!」


「それもそうですね」


「ハッハッハー!お前達も笑え!」


「ハッハッハー!」


 盗賊全員が笑った次の瞬間、ボスの後ろの壁が砕け散った。


「どの入り口が正解かわからなかったので壁の向こう側からお邪魔します」


 ジャックが壁を殴り壊して入ってきた。

 だが盗賊団は冷静さを保っており、一斉に転移の穴(ワープホール)に駆け込んだ。

 しかし、それより先にヒルデが盗賊団の頭上を過ぎ去り転移の穴(ワープホール)を解除する。


転移の穴(ワープホール)解除っと。ヤマト、やっちゃつて!」


 俺はヒルデの合図を受けて前に出た。


「改良版ツキカゲ流忍術影縫い(かげぬい)!」


 俺は盗賊団に向かって魔法をかける。

 改良版というのはこの技の本家は俺では使えないから俺流に改良したのだ

 とりあえず条件が揃ってないから使えないので、その条件を取っ払って使えるように改造したってことだ。


「なんだこれ!魔糸か?」


 残念ながら魔糸じゃないんだよな


 数分後、騎士団が到着した。

 盗賊団アジトに侵入する前に呼び寄せておいた。

 まあ、時間短縮ってヤツ?


「騎士団も来たし次の依頼、シルビィアで直行しますか!」


「おい、ちょっと待て!『シルビィアで直行』って言ったか!?」


「言ったよ」


「休みでは?」


「シルビィアは朝機嫌が悪いんだだから朝は休み」


 それただの寝起きが悪い子供じゃないか!

 その後ヒルデは召喚石を地面に叩きつけシルビィアを召喚した。


「シルビィア、君はブラック企業の社員だったんだね」


 ジャックは何言ってんだ。

 それに対してシルビィアが反論する。


「我が主はそのようなことはしておりませぬ。我々、竜騎士に仕えるドラゴンは休みの時でも主に召喚されたら全力を尽くす。主に頼られるだけで我々は幸せなのです」


 何か良いこと言ったなスゴい忠誠心だ。

 ああ、そうかだからガイ君は噛みついたのか。


「わかったかい。あたいはブラックなことはしてないんだよ」


「はい。すいませんでした」


 こいつ本当にメンタルが弱いな。


 その後、俺達はシルビィアに乗って次の依頼に向かった。


「『ゴブリンの群れの討伐』終了!ありがとうシルビィア!」


 依頼の場所に着いた瞬間にゴブリン達はシルビィアの炎の餌食になった。


「あっけな」


「ヤマト、かわいそうだから止めてくれ」


 その後、俺達は三つ目の依頼を終わらせ残りの依頼を確認するためにマガラに戻ってきた。

 理由は薬草採取だったので直ぐに見つかったからだ。


「残りの依頼は、『巨石の破壊』『難病の治療』『スライムの群れの討伐』『食料の運搬』『魔物の討伐』だけだね」


「僕は『巨石の破壊』と『スライムの群れの討伐』をするよ」


「じゃあ、あたいは『食料の運搬』だな」


 ということは俺は残ったこの二つか。


「初めにジャックを降ろして、次はヤマトだな」


 その後、俺達はシルビィアに乗ってジャックを依頼者の元に送り出すため、ある森林地帯の上空を通過した。


「あの森林地帯を越えたら飛び降りる」


「了解」


 どうやら飛び降りるらしい。

 俺が言えた義理ではないがせめて依頼者の前には普通に現れろ。

 いくら便利でも依頼者は度肝を抜くぞ。


「行ってくるよ」


「帰りは自分で帰ってね」


「俺も?」


「モチ」


 うわっ、めんどくさ!


 その後、俺も依頼者の住んでる場所の近くでシルビィアから飛び降りた。

 ジャックみたいに間近で飛び降りてないからな。


「『難病の治療』の依頼者はこの辺りのはずだが…あった!」


 俺は例の如く変装して小さな家の中に入った。

 十歳ぐらいの男の子が寝ている。

 この症状は病気っつうよりも毒の症状だな。

 おそらく、森で毒を持つ魔物にでも襲われたのだろう。

 依頼書には『何故か息子が起きません』って書いてあったから睡眠系の毒だな。

 となるとこの薬草を飲ませれば…よし、顔色が良くなってきた。

 そのうち目を覚ますだろう。


「ありがとうございます」


「無闇に魔物に近づかないよう言い聞かせてくださいね。さてと次の依頼に行きますか」


 一方、ジャックはというと、


「『巨石の破壊』もしたことだし、最後は『スライムの群れの討伐』だ」


 ジャックはスライムの群れが居る丘にやってきた。


「一匹だけ!?」


 所がジャックの目の前には一匹の青色をしたスライムが居ただだ。


「この依頼『スライム一匹の討伐』じゃないか!他の仲間はどこに消えた!」


 ジャックはスライムを一匹だけ倒して渋々、マガラに戻ったとさ。

 また、ヒルデも依頼を一通りこなしてマガラに戻っていた。

 後はヤマトの依頼だけである。


「ラッキー!魔物は魔物でも魔族じゃん!」


 俺の目の前には人型の魔族が二体立っていた。

 ここにティナが居たらやりにくかったな。

 っていうか依頼内容、間違ってるぞ。

 念のために場所の確認を…あってるな。


「誰だ貴様!」


「通りすがりの冒険者です」


 俺は剣を抜いて前に居た魔族の首を斬った。

 魔法による防御も回避の姿勢もなかったってことは下級だな。

 人里に降りて悪さでもしようと企んでいたのか?


「はい!?何なんだこいつ!」


 いや、さっき通りすがりの冒険者って言っただろうか。


「終了」


 持っていた剣を魔族の心臓に投げつけて倒してこの依頼は終了した。

 普通は仲間がやられたら防御するか逃げ出すだろ。

 突っ立ってないで反撃しろや。


「さてと帰りますか」


 ヤマト達はマガラで合流し依頼の報告をした後にリリムの家に帰った。

 ヤマトたち無双しまくりでしたね。

 次は同時に投稿したティナ編をどうぞ。

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