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勇者の弟子は魔王の娘?~魔王になれなかったので勇者の弟子になります!~  作者: 寅野宇宙
第三章 日の本の国で波乱万丈大冒険!
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四十四話 越えるべき壁

久しぶりにティナ登場!

そして大ピンチ!

果たして黄泉神幹部を倒すことができるのか!

 ちょこっとだけあらすじ!

 紅葉、雫、閃、、朧と黄泉神幹部の討伐をするため雪山の洞窟にやってきたティナは雪山のように寒い親父ギャグを言う火苦と雪山のように冷血な死悩と遭遇!

 果たしてティナは夜真砥、到着まで耐えることができるのか!

 

 「ティナちゃん、下がってて。雫、閃、牛鬼は任せたわ。朧、冷血女を倒すわよ!」


 「うむ!」


 私、見学?


 「ティナさんは好きなタイミングで参加してください」


 「ゆっくりと」


 「…わかりました」


 「でも、タイミング逃して参加できなかったら夜真砥を越えられないわよ!」


 へ?


 「あいつは儂らより大きい壁じゃ」


 「勇気出してわたくし達の前に出てきなさい!」

 

 「私達は夜真砥より小さい壁」


 「こんなの越えられないと夜真砥を抜かせない」

 「こんなの越えられないと夜真砥を抜かせられない!」

 「こんなの越えられないと夜真砥を抜かせないぞ!」

 「こんなの越えられないと夜真砥を抜かせませんわ!」


 四人ともどこかで打ち合わせでもしましたか?


 「死悩、お前の相手は青と黄の娘だ」


 「…火苦、四人当時にやって」


 「めんどくさがらずにやれ!」


 それぞれ相手の前に立った。


 「生け捕りして月影を誘うぞ!豪炎球(ごうえんきゅう)!」


 火苦は連続で豪炎球(ごうえんきゅう)を放つ。


 「凍結の矢(フリージングアロー)

 

 一方、死悩は当たったらその部分が凍る凍結の矢(フリージングアロー)を出して放つ。


 「閃、後ろに。水壁(アクアウォール)


 すごい、確実に豪炎球(ごうえんきゅう)の前に出して全て対処している。

 迅速に素早く、しかも敵も同時に攻撃している。


 「雫、跳んでくたさい!雷刃(らいじん)!」

 

 閃さん、とのコンビネーションもすごい。

 閃さんの行動がわかってるかのように言われる前に跳んでいて水壁(アクアウォール)で敵を誘導している。


 「こざかしい!蜘蛛の巣(スパイダーネット)!」


 ところであの牛みたいな魔族って蜘蛛なの?

 今、糸吹いたし。


 閃の攻撃は相殺された。


 「紅葉どうする?」

 

 「サポートよろしく」


 「サポートはお主の役目では?」


 「ごめん、今日は…アタッカーでいくから」


 紅葉は小太刀を二本、取り出した。


 「もういいかい?」


 「「もういいよ!」」


 「発射」


 凍結の矢(フリージングアロー)が発射された。


 「拡散炎(スプレッドフレイム)!」


 周囲に拡散する炎、拡散炎(スプレッドフレイム)凍結の矢(フリージングアロー)を溶かした。

 それにより少しの間、蒸気が視界をふさいだ。

 

 「あれ?赤髪の娘は?」


 「後ろよ!炎属性付与エンチャントファイヤー!」


 紅葉は死悩を斬ろうとした。

 だが、死悩は浮いて攻撃を交わしたが、


 「聖砲(ホーリーファイヤー)!」


 (こっちが本命!)


 朧により死悩は撃ち落とされた。


 (今度は上から!)


 「十字炎(クロスファイヤー)!」


 上から十字の炎が降り、死悩に直撃した。


 「死悩ー!」


 「よそ見、禁物」


 雫は火苦の懐に潜った。


 「水竜の息吹き(アクアブレス)


 火苦は打ち上げられた。


 「雷音寺流拳技粛正の神撃(しゅくせいのごうげき)!」


 そして閃に腹を殴られて地面に叩きつけられた。


 「やった!」


 私、出番無し!


 「あっさりしてるわね」


 「もうちょい、骨のある奴だと思っていたがとんだ勘違いじゃな」


 「夜真砥と合流しましょう」


 黄泉神幹部ってこんな感じなのかな?

 何か不可解なんだけど。


 「三人ともまだ生きてるよ」


 死悩と火苦は立ち上がった。


 「死悩、あれをやれ」


 「確実に殺す!」


 寒い!

 急に温度が下がってきた!


 「ユニークスキル」


 「全員、散れ!」


 「氷山の一角(ひょうざんのいっかく)!」

 

 突如として洞窟内に分厚い氷の壁が現れて朧と雫と閃を火苦の方に、ティナと紅葉を死悩の方に分断した。

 氷山の一角(ひょうざんのいっかく)、普段は最小限の力で活動していざというときに今まで溜め込んだ力をフルに解放する攻撃系のユニークスキルである。

 死悩は雪女のため春夏秋は活動しないためほぼ一年分の力が溜まっている!

 

 「おい、死悩!何で儂の方が多いんだ!」


 「こいつらの勝手でしょ。あんたも本気だしなさい」


 「言われなくてもやるわ!蜘蛛の巣後光(くものすごこう)!」


 火苦のいる所を中心に糸が張られた。


 「人が一人立てるほどのスペース…何これ」


 「単なる蜘蛛の糸です!雷刃(らいじん)!」


 「閃、止めろ!」


 閃は真っ直ぐ雷刃(らいじん)を火苦に放った。

 だが、雷刃(らいじん)はクネクネと曲がったり上がったり下がったりして最終的に閃の背中に直撃した。


 「ぐっ!…何で」


 「お主、これは蜘蛛の巣ではなく阿弥陀籤じゃろ!」


 「正解だ!現実版のな!」

 

 蜘蛛の巣後光(くものすごこう)、いわゆる阿弥陀籤のことである。

 このユニークスキルに捉えられた者はその糸の上しか歩くことができず阿弥陀籤のような動きをする。

 もちろん、遠距離攻撃もだ。

 ただしこの阿弥陀籤にはゴールなどなく誰かに当たらないと遠距離攻撃は止まることないなのでこんなこともできる。


 「ゲーム開始だ!豪炎球(ごうえんきゅう)!」


 火苦は豪炎球(ごうえんきゅう)を十発、放った。

 無論、豪炎球(ごうえんきゅう)は先ほどの雷刃(らいじん)同様の動きをして交差した場合、他のに吸収されてより威力を増した。


 「奴に近づかなければ攻撃はできんぞ!」


 「でも、どうすれば」


 「雫、水壁(アクアウォール)で」


 「それも無駄だ!どこかに出現させる魔法は全て発動者の前に出現するぞ!」


 「反則すぎです!」


 「出口も見当たらない無限の牢獄にようこそ!」


 (夜真砥ならこんな時、どうするんじゃ)


 一方、死悩の方に分断されたティナと紅葉は、

 

 「寒い寒い!」

 

 住んでた城の外より寒いー!

 

 「…これぐらいがちょうどいい気温だけど」


 あの人、バカじゃないの!


 「あんたは雪女でしょうが!人間が絶対零度の空間に放り出されたら死ぬわよ!あ、この子は魔族だった」


 「魔族でもこの温度は無理です~!」


 死悩エリア、現在の気温、マイナス二十度である。


 「不知火流忍術朱雀の衣(すざくのころも)!」


 朱雀の衣(すざくのころも)、炎をその身に纏う不知火流忍術である。

 

 「暖かい~」


 「紅葉さん…それ…私にも出せませんか…」


 「できるよ。不知火流忍術朱雀の衣(すざくのころも)


 「助かります~」

 

 生き返った~!


 「凍死作戦失敗」

 

 「これでいつも通り戦える!」


 「私も参加します!」


 「いつも通り?これでも?吹雪(ブリザード)


 「寒いぃぃぃ!」

 

 「雪女って吹雪起こせるんだった」


 「そうよ」


 死悩は悠々と宙に浮いている。

 自分は高みの見物、相手が凍死するのを待つのみ。

 それはまるで拷問のよう。


 「十字炎(クロスファイヤー)!」


 「当たらない。氷の盾(アイスシールド)


 十字炎(クロスファイヤー)は鎮火された。


 「おいで雪の兵隊(スノーアーミー)


 さらに死悩は召喚魔法で雪の兵隊(スノーアーミー)を何体も召喚した。


 「これってヤバくないですか!」


 「だいぶと」


 「自動攻撃も追加、氷塊(アイスドロップ)


 そして氷塊(アイスドロップ)も降らせてきた。


 「ようこそ下界から閉ざされた白き絶望の世界へ」


 一方その頃は、皆が大ピンチになっていることも知らずに夜真砥はなんと道に迷っていた。


 「完全に道に迷ったな…」


 「バカ!」


 「マスター死ね!」

 

 「お前ら俺を責めすぎだ!」


 しょうがないだろ。

 こんな奥まで来たことないのに。

 

 「ですって」


 「報告ありがとう。さっさと進め無能マスター!」


 「何か最悪のペアだな」


 「「お褒めに与り光栄です」」


 心め月夜に合わせやがったな。

 

 「バカあれ」


 「煎餅、やらんぞ。黄泉戦か」


 「私が出るか?」


 「いや、裏切りは知られているだろう。心を読んでくれ」


 「了解。…嘘でしょ何で」


 心の顔が青ざめた。


 「どうかしたか?」


 「黄泉神最高幹部、深奥奈落、死屍谷累が出陣した」


 「裏切りは黄泉神まで届いたか」


 「急いで撤退しないと殺される!」


 「そんなにヤバいのか?」


 「ヤバいってもんじゃない!あいつらは群を抜いている。人間がかなう相手ではない!」


 「で、ティナ達はどこだ?」


 「話を聞いていたの!」


 「群を抜いている?だからどうした!こちとらとっくに人間越えてんだよ。やってもないのに決めつけるな」


 心は呆れた良い意味で呆れた。

 この男は限界という言葉を知らないのか?

 何でそこまで立ち向かおうとする。

 相手は敵のナンバーツーとナンバースリー、今の状況でかなうはずがない。

 なのにこの男の表情は変わらず決して怖がったりしていないからだ。


 「呆れた?」


 「良い意味で。あの山の洞窟内よ」


 「あの山ってどれ?」

 

 ここら辺はこの島、有数の山岳地帯、夜真砥がどの山かわからないのも無理はない。 

 ちなみに火山が集中的に集まってるため地震も多い。


「指してる方角!」


 「だからどの山!」


 「だからあの雪山!」


 「全部雪山だ!」


 「案内したら」


 「そうしますバカ王子!」


 「バカじゃないわ!」


 さて、夜真砥は間に合うのか?



夜真砥、遭難しました(-ω-;)

果たして間に合うのでしょうか。

次回は二話当時更新になると思います。

火苦エリアと死悩エリアに分けて更新します。

それではまた次回の話で!

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