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勇者の弟子は魔王の娘?~魔王になれなかったので勇者の弟子になります!~  作者: 寅野宇宙
第三章 日の本の国で波乱万丈大冒険!
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二十八話 死者の軍団 

今回の話は終夜と夜真砥で敵の幹部と戦います!

 そして緊急事態が発生して夜真砥は怒ってあることをしにいきます!

 夜真砥隊は猛スピードで日の本の国に戻ってきた。

 そして現在壁の上を走り北西の壁に向かっている。

 夜真砥は伝達(メッセージ)で夜叉と会話している。


 「父上、今父上達が戦っている軍隊は死者の軍隊だ!」


 『やはりそうか!総員撤退するぞ!』


 壁の上から夜叉達が撤退するのが見えた。

 夜真砥が気づいた違和感それは黄泉戦の援軍の進軍速度があまりにも遅いことだ死者は歩く速度が遅いゆえに夜叉達が戦っている軍隊は死者の軍隊となる黄泉の国は大多数の生きている兵を本隊に動員していて陽動に死者の軍隊を使っていたのだ。

 無論、本隊にも死者の兵がいるそしてどこかに死霊術師(ネクロマンサー)がいる。


 「紅葉、雫は城下に戻ってこのことを伝えろ!風牙は…」


 夜真砥は風牙を見ると眉間にシワを寄せて懐にさしてあった剣を引き抜いた。


 「夜真砥どうしたんですか?」


 夜真砥が怒ってる風牙さん何かしたのかな?


 「俺をだませると思うなよ…(むじな)!」


 夜真砥は風牙を斬った。


 「何しているんですか!」


 すると先ほどまで風牙だったものが狸のような魔族に変わった。

 こいつは妖怪の狢、日の本の国のトリックゴブリンみたいなもの狢は化かすことが得意で日の本の国の内部にもいてよくいたずらをして朧に怒られている。

 なお、日の本の国内部にいる狢は黄泉の国から逃げてきた奴である。

  

 「風牙をどこにやった吐け!」


 腹部から血が出ている狢に容赦なく夜真砥は先ほど斬った腹部に剣を突き刺し風牙の居場所を訊いた。


 「吐くかよバーカ!」


 「そうかぁ…死ね」


 夜真砥は狢を真っ二つに斬った。


 「月夜…風牙の居場所わかるか?」


 「北西の森から風牙の魔力を感じます」

 

 「向かうぞ」


 「夜真砥、私も!」


 「残れ!…確実に死ぬぞ!お前を死なせるわけにはいかない!」


 夜真砥は怒りと風牙の心配そしてティナに対する心配を言葉で表した。


 「わかりました…気をつけて」


 しかしここに残すのも心配だなぁ…。


 「こい咲夜ああぁぁぁぁ!!」


 夜真砥は大声で叫び咲夜を呼んだ。


 「はい!お兄様の咲夜ただいま参上しました…なんか怒ってる!」


 「ティナを守れ…何かしたら殺すからな」


 「はっはい~!」


 (これ脅しじゃない!マジのヤツだ!)


 夜真砥と月夜は北西の壁の下に向かって跳んだ。


 「…何かあったんですか?」


 「風牙さんがさらわれました」


 「…この島沈むかもね」


 へ?


 夜真砥は空気抵抗を無効化して北西の壁の下に着地した着地の影響で地面が割れた。


 「蹴散らすぞ」


 「了解」


 夜真砥と月夜は黄泉戦に突撃した。


 「夜真砥どうかしたか?」


 「兄上!」


 「加勢はありがたいが少し落ち着け」


 「風牙がさらわれた!」


 「なるほどねぇ…でもあれを越えなきゃいけないぞ」


 終夜は黄泉戦の先頭を指した。

 するとそこには、


 「あの骨もう少し肉を付けた方がいいと思いませんか?じゃないといたぶりようがありません」


 巨大な骸骨が立っていた。


 「「ガシャドクロだ!」」


 「そんなのわかってますよ」


 ガシャドクロ、巨大な骸骨の魔族で死霊術師(ネクロマンサー)の力で出てくる巨大な骸骨とは少し違う死霊術の影響を受けずに怨念などで死者の魔力の塊が一つの感情となり魔族となったものそれがガシャドクロである。

 日の本の国内部にも数人いるが日の本の国を全く恨んでない。


 「カッカッカ!二人の王子が現れたとな?良きかな良きかな!昇格するチャンスじゃ!」


 黄泉戦を率いてるということは大将クラスだな。


 「あんな奴にかまってる暇はない…兄上頼んだ」


 「わかった…夜真砥、道を切り開くそのうちに奴のまたの下を通り風牙を救出しにいけ」


 終夜は刀を鞘から抜いた。


 「ありがとう兄上…でもやりすぎるなよ」


 兄上は家族思いそして王子で時期国王のため国思いでもある。

 そして国や家族が何かされた場合無茶苦茶、怒る。

 普段は温厚な人柄でほのぼのしている優しい兄である。

 まあ、昔は俺を軽蔑してたが。


 「夜真砥もな」


 「俺は無理」


 「じゃあ兄ちゃんも無理、理由は同じだろ?」


 「そうだな」


 「「大切なものを傷つけられ一国の王子が黙ってられるかよ!(はらわた)が煮えくり返りそうだ!」」


 夜真砥と終夜は同じことを叫び怒り狂った。


 「似た者兄弟ね」


 「カッカッカ!通すわけにはいかないな…儂の魔法を見ろ!」


 ガシャドクロは口に魔法陣を展開そして遙か彼方に魔法のレーザー光線を放った。

 

 「安心しろ民家もない場所に着弾した」


 確かあの方向には…あいつがこの場所にいたらお前確実に殺されているぞ。


 「今のは余興じゃ…さあかかってこい月影兄弟!」


 「「望むところだ」」


 夜真砥と月夜はガシャドクロ向かって突っ走った。


 「ほう、あれを見て儂の方に向かってくるか!儂は黄泉神(よもつかみ)幹部餓捨野六助(がしゃのろくすけ)!」


 黄泉神とは黄泉の国にいる神様のことこの場合敵国、黄泉の国の王となる。

 幹部といのは黄泉戦の中でずば抜けて強い大将クラスの奴のことでたいていは軍を率いているとにかく他の黄泉戦よりは強い。


 「死ぬがよい!月影夜真砥!」


 ガシャドクロは夜真砥と月夜に向けレーザー光線を放とうとしただが突如口が閉じ口の内部で己の攻撃を食らった。


 「月影流忍術影縫い(かげぬい)…俺の弟に手を出すな…お前の相手はこの俺だ!」


 「こしゃくな!」 


 夜真砥と月夜はガシャドクロのまたの下を通り過ぎガシャドクロの後ろの黄泉戦に突撃した。

 そして後ろではガシャドクロと終夜の戦闘が始まった。


 「邪魔くさい!」


 「マスターあれを!」


 「あれか!」

  

 夜真砥は何かを思い出したのか月夜を天月夜剣に戻し詠唱を始めた。


 「月に愛されし黒き蝶よ汝美しきこの夜に死者の魂を弔うために舞え!天月夜剣第二形態黒弔(こくちょう)!」


 天月夜剣が光り夜真砥の頭上に六本の剣が現れた。

 天月夜剣第二形態黒弔(こくちょう)、使用者の周りを六本の剣が飛び回り使用者はその剣を自在に操ることができる。

 本来の天月夜剣を第一形態としておりこの姿を第二形態としている第一形態とどこが違うのかというと剣を手に握ってないため簡単に魔法を打つことや他の武器を装備することができる。

 なぜ黒弔の『ちょう』という字が『弔い』という字なのかというと黒弔で戦う姿はまるで「死者の魂を弔う黒い蝶のようだったから」と天月夜剣の第二形態を発現させた天月夜剣の第十二代目のマスターが言っていたからというのが名前の由来である。

 現に弔いという字は(ちょう)とも読むことができる。

 なお夜真砥は第三十二代目である。


 「敵の王子だ!討ち取れー!」


 黄泉戦が夜真砥に襲いかかる。

 夜真砥は収納箱(ボックス)から二本の刀を出したそして体にひねりを加えて同時に黒弔を操り振った。


 「我流剣技黒蝶乱武(こくちょうらんぶ)!」


 黒蝶乱武(こくちょうらんぶ)、これも第十二代目が編み出した技で六本の黒弔と手に持った二本の剣で蝶が舞うように周囲の敵を優雅に斬り裂いていく剣技である。


 「死にたくないなら道を開けろー!」


 夜真砥は怒りながら剣を振るい黄泉戦を斬り北西の森に入っていった。


 一方、さらわれた風牙は、


 「…うっ…どこだここは?…何じゃこりゃー!」


 風牙は廃屋のようなところで突き立てられた棒に縛り付けられていた。

 そして周りを多種多様な妖怪達が囲んでいる。


 「目覚めたか…風牙」


 妖怪の群れの中から少しばかり年老いた鎌鼬が出てきた。


 「何でお前がいる…悪賂刺(おろし)!」


 「実の父親を呼び捨てとはうぬぼれたものだな風牙」


 悪賂刺と呼ばれた鎌鼬はどうやら風牙の父親らしい。

 だが風牙は再会を喜ばず怒ってる。


 「テメェのことなど父親ですら思ってねぇ!今更何のようだ!」


 「まあまあ、落ち着け…どうだ俺達と再びともに戦わないか?」


 悪賂刺は風牙にともに戦闘をおこなう勧誘をした。


 「やなこった…とっととどこかで野垂れ死ね」


 もちろん、風牙は断った。


 「そうかぁ…なら死ね」


 周りにいた妖怪達が風牙に槍を突きつけた。


 「待て待て!何で国を出た俺に何でそんな勧誘をした!理由を話せ!」


 風牙は必死に攻撃を止めようとした。

 なぜこの状況下で脱出しないさというと縛り付けられているため攻撃はできないうえ鎌鼬の武器である風も自分より強い悪賂刺に止められる可能性があるからだ。


 「…憎き月影夜真砥を殺すため」


 悪賂刺は夜真砥を殺すために風牙を勧誘したのだ。


 「お主は夜真砥とつながりがあり信用されている…夜真砥に何食わぬ顔で近づき殺すだけただそれだけ働き方次第で国を追放されたことも許してやろう…どうだ夜真砥を殺したいと思わないか?」


 風牙は少しの時間沈黙し口を開いた。


 「わかった」


 「おお!そうかそうかわかってくれたか」


 悪賂刺は風牙の答えに喜んだ。

 だが風牙の『わかった』はそういうわかったとは違う。


 「ああわかったさ…お前達が俺の恩人を殺そうとしている外道だということはな!己の恩人を殺そうとするなど武士にとってあるまじき行為!例え元家族の頼みでも己の恩人を殺すわけにはいかない!ましてはテメェの頼みなど論外だ!俺に頼んだのが間違いだ俺は月影夜真砥の弟分斬崎風牙(きりざきふうが)!俺の目的はただ一つ俺の生き方を愚弄した貴様らを殺すことだ!殺すなら殺せ!兄貴が必ず貴様らを殺すだろう…さっさと殺れ!」


 風牙はありったけの夜真砥にたいする感謝をぶちまけた。


 「…残念だよ…裏切り者を始末しろ!」


 周りにいた妖怪達は風牙に剣を振るうだがその時、


 「悪賂刺様ー!」


 「何だこんな時に」


 悪賂刺の部下が部屋に入ってきた。


 「侵入者です!」


 「人数は!」


 「一名です」


 「たった一人侵入されただけで報告に来たのか!情けないぞ!」


 悪賂刺は報告しに来た部下に怒っただが部下は震えながらその理由を話した。


 「侵入者は…月影…月影夜真砥です!」


 「なっ…嘘を申すな!」


 悪賂刺は驚いた風牙が縛り付けられている場所は日の本の国から約20キロも離れている。

 だが後ろから聞いたこともない声が聞こえた。


 「嘘じゃないぜぇ自分の弟分がさらわれたなら必死こいて取り戻すそれが兄貴ってもんだろ…もう大丈夫だ風牙」


 悪賂刺が後ろを振り向くと風牙が縛り付けられている棒の先に夜真砥が立っていた。

 風牙は縄が切られ解放されていた。


 「兄貴~」


 風牙は喜びのあまり泣いた。

 

 「なぜだ早すぎる!」


 「そんなのスピード強化魔法を大量に使えば一分で着くぜ」


 夜真砥はここまでスピード強化魔法をフルに使いたった一分で到着したのだ。


 「何をぼさっとしている殺せ!」


 「誰に命令してんだ?」


 「…なにー!」


 悪賂刺の部下は全員死んでいた。


 「良くやった月夜」

  

 「マスターの周りを囲むゴミをお掃除しただけです」


 悪賂刺は怒りに震えたが同時に笑みを浮かべた。


 「手が掛からずにすんだわ…月影夜真砥、俺と勝負しろ!」


 悪賂刺は鎌を構えた。


 「こっちもその気だ!だがその前に名前を聞こうか!」


 「黄泉神幹部斬崎悪賂刺、夜真砥お前を殺すものだ!」


 「生きて帰ると思うなよ外道!俺はすこぶる機嫌が悪いぞ!」


 夜真砥は棒から飛び降り悪賂刺と武器を交えた。

 

  

 次回は終夜の戦闘か夜真砥の戦闘をしたいと思います!

 おそらく夜真砥だと思います!

 これからはどんどん戦闘シーンがでてきます!

 休憩もありますよ!

 それではまた次回の話で!

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