二十話 月影一族
少し茶番ありです!
今回の話は結構新しい登場人物出てきます!
そしていよいよ日の本の国に到着!
やっとこの章の本編です。
「読者の皆さんこんにちは光栄に思いなさいツクヨよ」
突然のツクヨちゃんの茶番お付き合いしてください。
「何でお前が出てくるんだって思っているでしょ?私が出てきた理由はこのタイトルよ。月影一族?クソったれ一族に変えたらどうなの?マスターは最高だけどね。変えないのならあいつらが登場するシーンだけ自主規制音みたいにピーピーって出来ないかしら?どうなのクソ作者」
「さすがに無理です」
「あっそ使えないわね…それでは本編スタート」
はい、こっからが本編です。
始まり始まり。
「ツクヨ、お前どこ行ってたんだ?」
「クソ野郎のところ」
誰だそいつ?
「すごいですね…素材は全部木ですか?」
日の本の国の家は全部木でできている。
「まあ、ほとんどそうだな。そんなに珍しいか?」
「私の城洞窟だったんで」
なにその超引き籠もり感。
「唯一ここが日の本の国の玄関だ。他の場所から漂流以外で入国してきたら死刑確定だぜ」
なんか恐ろしいこと聞いちゃったなぁ。
「まあ、ほとんど侵略目的の船しかしないけどね…さっさと街に入りましょう」
「そだな」
「え?!ここ街じゃないんですか!」
「さっきも言ったとおりここは玄関つまり港だ。街は門を抜けたら見えてくる。ほら、あれがその門だ」
ティナはヤマトが指差した方を見たするとそこには門というよりは巨大な壁に近い門がそびえ立っていた。
「…城塞?どうやってあんなの建てたんですか…」
ティナは絶句した。
「高さおよそ70メートル、城下を覆うように作られている。出入り口はあそこもしくは許可をもらって専用の階段を登るしかない。お前の言うとおり城塞に近い。何千年も突破されたことはない難攻不落の壁」
「作られた理由はこの国の人達が魔族と戦争しているから。なぜここに港がある理由は他国との貿易をするため。それと魔法で作ってありま~す」
「魔法でこれを作ったの!」
ヤマトとツクヨがおおざっぱに壁の説明をした。
説明には出てこなかったが壁の中は空洞になっておりその中にエレベーターのような物があり砲台を上下左右に動かして敵を攻撃することができる。
「行くぞ」
「そういえば何で仮面付けているんですか?」
「騒がれると面倒だから」
そういえばヤマトはめんどくさがりだったなぁ。
その後、三人は門の出入り口の前にやってきた。
「だいぶと苔が生えてるな…親父に伝えるか」
「大きな扉ですね」
「あんまし閉じてないけどね」
門を通り抜けると驚愕の光景が広がっていた。
「すごい… サルディア帝国の三倍はある!」
目の前にはどこまでも続くような光景が広がっていた。
街と自然が調和していて川や湖そして森さらに山まである。
まさにそれは異国の光景だった。
「あそこにある黒い城が月影城、今から行くところだ」
月影城?
まさかヤマトってやっぱり!
「つかぬことお伺いしますが王子様でありますか?」
「言ってなかったか?俺の身分を詳しく説明すると日の本の国第ニ王子月影夜真砥。忍者と侍と国王の家系だ」
聞いてませんよ!
そんなの初耳ですよ!
「いろいろと迷惑かけてすみませんでした!」
ティナが俺の前でひざまずいた。
「やっと気づいたのね!ゴミ虫!」
「頭を踏もうとするな!」
俺はツクヨがティナの頭を踏もうとしていたので右足を掴んだ。
「あわわ!下着が見える!」
ツクヨは手でスカートの裾を押さえた。
「お前の下着を見て誰が喜ぶんだ?」
「バカ!そういう問題じゃないの!」
「ティナ、頭上げろ。俺とお前は師弟の関係だ決して王子と一般人でいいのか?まあ、そういう関係じゃない。からそうかしこまるな」
「わ、わかりました」
ふーっ何かすごく疲れてなぁ。
てか、ツクヨさん私の頭踏もうとしてたんだ。
その後、再び三人は歩き出して城下町に入っていった。
「マスター、せんべい食べたい」
「後でな」
「ソフトクリーム養分が足りない~ソフトクリーム無いの~」
「それも後でな」
てか、ソフトクリーム養分って何だよ!
糖分って言え!糖分と!
お前いつ甘党に目覚めたのか?!
「ツクヨ、気づいているよな」
俺はツクヨに注意を促せた。
「ええ、歩き方と気配の消し方からしてマスターと同じ忍びね」
よし、気づいているようだ。
「城門前までおびき寄せるぞ」
「承知」
二人ともこそこそ何言ってるんだろ?
「何の話をしているの?」
「どこでせんべい食べるかな?という話だよ」
「ずるい!私もソフトクリームを食べたい!」
「用事が終わってからな」
「やったー!」
しばらくしてヤマト達は月影城の城門前にやってきた。
「さっさと出てきたらどうだ?と言う前にもう後ろにいるか」
「え?!この子誰?!」
気がつくと私達の後ろに女の子が立っていた。
「とりあえず忍びだ…何の用だ!」
「城内には入れません!」
そう言い女の子は刀を抜き切りかかってきた。
「危ねぇな!…よっと」
だがヤマトはいとも簡単にそれを避け女の子を地面に叩きつけただが、
火炎大蛇だと!
まさか、この子。
火炎大蛇、大蛇の形をした炎を出す炎属性魔法この国では忍法とも言われているが一部は魔法と言われるようになっているこれもその内の一つだ。
可愛らしく見えるが危険な魔法である。
だが、ヤマトはまたもや避けた。
「ツクヨ!押さえろ!」
「承知!」
ツクヨは左手で背中を押さえ右手で肩の関節を外す体制で押さえた。
「放せー!城内には絶対に入れされません!」
なんとか押さえられたな。
さて、誰かいないだろうか?
「椿!あんたなにしてんの!」
塀の上から一人の少女が降りてきた。
「よ!久しぶり」
俺は仮面を外して軽く挨拶をした。
「夜真砥さま!?あ、お久しぶりでございます!」
うん?この人誰?ヤマトの知り合い?
「お姉ちゃんなにひざまずいてんの!?」
「バカ!この方を誰だと思っているの!」
「絶対に不審者です!仮面付けてたし絶対そうです!あれ夜真砥さまって言った?それってまさか…」
俺、不審者だと思われていたのか…。
「そうよ!日の本の国第ニ王子月影夜真砥さまよ!今あんたを押さえているのは月夜さまで…金髪の子は…誰?」
「ヤマトの弟子のティナ・キャロルです」
流れに合わせて私は自己紹介をした。
「え~っ!この人が!とんだご無礼を打ち首なり切腹なり何なりとしますので一族にはなにもしないでください!」
「紅葉これお前の妹か?」
ヤマト曰わくこの人は紅葉というらしい。
「はい、夜真砥さまがこの国を離れるときは2歳でした前に帰国されたときは他国の任務に就いていたのでどうかお許しを!」
まあ、知らないならしょうがないなそれにこっちも知らないし。
「別に何もしないぞ。それとあんましかたくなるな」
「はっ!ありがとうございます」
「何でもすると申しているので関節全て外します」
ツクヨが椿の関節を外す構えになった。
「待て待て!何にもするな!」
「わかりました~」
ツクヨは女の子を解放した。
「ヤマト、ところでこの人達誰?」
「不知火一族だ。不知火一族というのは月影一族に代々仕えている忍者の一族のこと…自己紹介してくれ」
さすがに名前を教えるのはめんどくさいので自己紹介させることにした。
「はっ!月影一族に仕えております不知火紅葉といいます。こちらは妹の」
「不知火椿です!先ほどはすみませんでした!」
ふーんこの人達姉妹なんだ確かに髪の毛が二人とも赤色だ。
「まあ、こんな感じの奴らだちなみに不知火家は炎属性魔法が得意だ。他にも月影に仕えている一族が三つあるけどそのうち出てくるだろう」
「まだいるんだ。二人とも姉妹なのに家名が違うんですね」
「お前何言ってんだ?」
「だって椿、紅葉が家名でしょ?」
ああ、なるほどそういうことか。
「家名は不知火だ。この国では家名で名前なんだよ。お前の場合キャロルティナだ」
「そうなんですか!なんか気持ち悪いな」
気持ち悪い言うな!
こっちだって初めて他国に来たときに名前で家名で驚いたけどさすがに気持ち悪いとは思わんだわ!
「クソ紅葉」
「何ですかおチビ」
恒例の月夜と紅葉の挨拶が始まったか。
「わざわざ踏んでもらうために来たのよね?踏んであげるから頭を垂れなさい」
「毎度のごとく結構で~す。身長縮ませますよ」
「まな板のクセによく言うわね」
「今胸のことは関係ないでしょ!まだ成長します~!」
「あんたもう二十歳でしょ。もうその絶壁は成長しないわ」
「二十歳になっても成長するかもしれないでしょ!」
そろそろ終わらせるか。
「そんなことより紅葉、黒煙上げてくれないか?」
「…承知しました」
紅葉はどこかに電話したおそらく壁の上にいる一族に電話したんだろう。
「黒煙上げてください。夜真砥さまが帰国しました」
電話が終わると壁の上から黒煙が上がり国民が騒ぎ出した。
「あれなんですか?」
「俺が帰国した証拠…どこでも良いから掴まれ最上階に跳ぶぞ」
ティナは戸惑いながら夜真砥の体にしがみついた。
夜真砥と月夜は跳んであっという間に天守閣の一番上の部屋に到達した。
「この奥に月影一族全員が集まっている」
「なんかむちゃくちゃ威圧感あるんですけど!」
それもそうだろう。
一族全員ギルドラン三百位以内に入る実力を持っているし。
ヤマトは勢い良く障子を開けた。
「月影夜真砥、只今戻りました……何で氷兵衛しか居ないんだよ!どこ行ったんだ!」
部屋はかなり広かっただがそこには少し青色の髪をした男の人が一人座っているだけだった。
「皆さんラフな服装をしていたので先ほどお着替えに行きました。様子を見に行きます」
どうせ輸入した服を着てたんだろう。
「頼む」
氷兵衛と呼ばれた男は部屋から出て行った。
「今の誰ですか?」
「叢雲氷兵衛、叢雲一族の現当主親父の側近みたいな奴。ちなみに叢雲一族は水属性魔法が得意だ。家は代々侍の家系」
ということはあと三つの一族のうちの一つか。
しばらくして氷兵衛は戻ってきた。
「お着替えが終わりました。入ります」
戸が開き六人、入ってきて座った。
「ティナ、座れ」
「はい」
「入ってきた順に、マスターの祖父の白夜、祖母の初、兄の終夜、妹の咲夜、母の鈴音、父の夜叉前の私のクソマスター」
ツクヨさんがヤマトの家族の名前を教えてくれた。
お父さんが前ツクヨさんを使っていたのか。
「クソマスターとはなんだ月夜」
「本当の事じゃない。私を封印しといて死ねばいいのに」
ツクヨさんなんかむちゃくちゃ怒ってない?
「父上只今戻りました」
「長旅ご苦労だったゆっくり休むがいい」
「ありがとうございます。ところで風牙の件は」
「安心しろ。雇っておるどっかの兵舎に居るだろう」
良かった雇ってくれてたか。
「夜真砥、そちらの金髪の女性は?」
鈴音はティナのことを夜真砥に聞いた。
「紹介が遅れました。俺の」
「嫁じゃろ!知らぬ間に結婚しよって」
えーっ!何で私とヤマトが結婚してる状況になってるの!
「嫁じゃない!弟子だ!弟・子とうとうボケたか爺!」
「ボケておらんわ!冗談じゃ!」
「そうだな確かに親父はボケが回ってきているからな」
あれ?なんか緊張感が無くなっている。
「夜叉、お主実の父に何たることを!」
「確かに白夜さんは最近物忘れが酷いです。ねえ鈴音さん」
「はい、お義父様は最近物忘れが酷いです。前だって刀はどこいったとさんざん聞いといておいて昨日、折れて今は手持ちにないことを忘れてたぐらいですから」
「初、鈴音お前らまで」
白夜は落ち込んだ。
「まあまあ、ティナちゃん夜真砥は師匠としてちゃんとしているかい?」
終夜はティナに夜真砥のことを聞いた。
「とても強い最高の師匠です!たまに恐ろしいことしますけど」
「おい!俺がいつ恐ろしいことをした!」
「習慣のようにやってますよ!二日前だってあんな化け物簡単に倒してますし!」
「アハハハ!それでこそ夜真砥だ!」
「お兄様が元気なことはわかりましたいろいろと」
あ、これ後で咲夜が暴れるパターンだ。
その後、ヤマトとその家族はいろんなことを話して部屋を出て行った。
私達はヤマトの部屋に行くことになった。
ちなみに私は黙っていたなんせ政治やら何やらチンプンカンプンなことを話していたからだ。
そういえばヤマトの妹にずっと睨まれていたような?
まあ、どうでもいいか。
これからはまあ、戦わなかったり戦ったりそんな感じでいきます。
勿論!おふざけありでいきます!
それではまた次回の話で




