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勇者の弟子は魔王の娘?~魔王になれなかったので勇者の弟子になります!~  作者: 寅野宇宙
第八章 悪魔が住みし禁忌領域
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百六十話 そんなわけで作戦会議

作戦会議します!

と言ってもチーム変更だけです。

なお、作戦会議は今回で終わります。

「で、理解できたが本当に信用できんのかそいつ」


「ちょっと夜真砥!」


「ヒルデ、悪いけどいくら師匠の関係者だろうと僕も同意見だ。この間に標的が準備している可能性だってあるだろ?」


「それもそうだけどさぁ」


 転移させられた俺達はアルファと名乗る師匠の関係者にこの島のことを聞かされた。

 現状を報告すると南組以外は信用していない。

 島の情報を聞けるのはありがたいが正直、信用したくない方が大きいな。

 別に情報を信用していないわけではないアルファが信用できないたけだ。


「あ~、これは思ってたよりちょっとばかしマズいかなぁ」


「頼む夜真砥、信用してくれ」


 本音を言うと信じたいけどこれは感情論ではすまないからなぁ。

 …師匠に頭を下げさせたくないし。


「…一応、チームの指導権は俺にあるんだよな?」


「ええ、夜真砥にあるよ。だって序列一位だしグラシエルだってそう言うよ」


「ならばリーダー命令だ。アルファに監視を置くのなら信用する。それで良いな?」


「うむ、良かろう」


 では師匠の承諾も得た所で監視するためのチームも決めないとな。

 最初はランダムに転移させられたから最適なチームが組めなかった。

 だけど今は全員がこの場に集っている。

 これを活かさないで何がギルド最強メンバーだ。


「監視はすまないがガイアだ」


「断る」


「力を温存させて強者と思う存分に戦えるぞ」


「請け負った」


 ガイアの考えがわかりやすくて助かった。

 攻撃班にも加えたいがアルファの力は未知数だ。

 力を隠してる可能性もあるからガイアは監視班に置いた。


「ティナと師匠も監視班だ。月夜とヒルデは俺とジャックと行動、ボルクス、ジャックの代わりに北組に入れ」


 私は残ってアルファさんの監視かぁ…。

 心は痛むけど仕方ないよね!

 よし!頑張って監視しよ~!


「ガイアさんが居ないけどできるかな俺」


「胸を張れボルクス!貴様なら大丈夫だ!」


 そう言うとガイアは勢い良くボルクスの背中を叩いた。

 また、その衝撃でボルクスは咳き込む。

 

「西組はそのままだ。なお、作戦開始は昼過ぎ。各班、アルファから聞いた情報を復習しとけ以上だ」 


 聞き終えると各々、武器の手入れやウォーミングアップをしに行った。

 だがリリムの弟子達はまだその部屋を離れようとはしない。


「…はぁ、何でヴェリア島に行く前に知り合いが居るとか言わないかなぁ」


「すまない」


「そうだよ。師匠は少しは弟子を頼るということを学んだ方が良いよ」


「まあまあ、二人とも怒らなくてもいいだろ?」


「怒るだろ普通!隠し事はするなと最初に言ったのは師匠だろ!」


 まあ、俺にも物凄い隠し事があるから人のこと言えねぇがな。

 これだけは許してくれ、じゃないと各方面からの質問が飛び交ってくる。


「何も知らなかった俺達に魔法や戦いの基礎を教えたのもあんただ。言葉にならないほど感謝してる。だから怒ってんだ俺もジャックもヒルデもな」


「いや、あたいは…」


「夜真砥…。ああ、すまなかった。この失態は必ずやこの作戦で埋め合わせよう」


「おう、期待してんぞ師匠!」


「さて、夜真砥よ先ほどからあの小娘が何か言いたそうな顔してるぞ」


 あの小娘ってミイナのことか?

 そういえばアルファが『少し聞きたいことあるから借りるよ』とか言って連れてったな。

 もう、用事は終わったのか。


「どうしたミイナ」


「お腹すいた!夜真砥、何か作って!」


「ああ、腹ごしらえは大事だな。じゃあ、久々に何か作るとしますか。ミイナは普段、何を食っていたんだ?」


「変なドロドロしたヤツ。夜真砥も作れる?」


 いやいや、変なドロドロの食べ物を食ってたってどんな生活だったんだよ。

 さすがにそんなの作りたくないなぁ。


「安心しろ。ドロドロしない食べ物を作ってやる」


「本当!やったー!!」


「そういえばあいつに何かされなかったか?」


「うるさかっただけ!デルタのこと聞かれた」


 ああ、なるほど師匠と同じ魔術回路を持ったホムンクルスだから珍しかったんだろう。

 ということは師匠の両親はデルタの方で造られたホムンクルスではないと…。

 じゃあ、師匠の両親を造ったのはいったいどこのどいつだ?

 ガンマは研究テーマからして造りそうだ。

 ベータは研究テーマからして造らなそうだな。

 …まさかイプシロンが。


「夜真砥…夜真砥!」


「ああ、悪い考え後としてた」


 まあ、自ずと最後にはわかるようになってるよな。


「…何かあの二人、親子、みたいだな」


「そうだね。ティムちゃん、もしかして大ピンチ?忘れられちゃうかもよ?」


「ええ~、それだけは嫌だなぁ」


 こうして夜真砥達は各自で時間を持て余し、昼を過ぎ頃にアルファが飛ばしている魔導具で最短距離かつ気づかれない場所へと転移し、各領域の支配者を倒しに向かった。


次回はそれぞれの領域の支配者と戦います!

なお、次回からはガンマを倒したらベータ、ベータを倒したらデルタをやるという順番でやっていきます!

まあ、日の本の国篇のあれの時と同じ感じと思っていただいて結構です。

てなわけで次回はガンマ戦です!

それではまた次の話で!

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