百五十九話 集結
いったん集合です!
未知の相手なので作戦会議してから再開です!
私達はアルファさんの研究室に連れてこられた。
なんでも島中を監視するために飛ばした魔導具で夜真砥達をこのダンジョンに転移させるそうだ。
ちなみに最初に皆を分断したあれはアルファさんが南の領域に仕掛けた罠だそうです。
つまり、アルファさん以外のホムンクルスは関係ない。
というかこの人、
「さてとこのまま君達の仲間を奴らの元に行かしたら失敗するかもしれないし、呼び戻そうか!」
さっきまで号泣してたのに切り替え早いな。
先ほどまで泣いていたなど誰が思うか?
「で、どこに居るのかなぁ。これはマズいな東の方から転移させようか」
あ、テレビに夜真砥達が映った。
東側には夜真砥とボルクスさんとガイアさんが転移したのかぁ。
…夜真砥と手を繋いでいる女の子は誰?
「いやぁ、デルタの奴、とんでもない成果を上げたな」
「あの子ってまさか…」
「リリムと同じ魔術回路を持つホムンクルスだよ」
「ところでどうやって転移させるんだい?」
「そんなのポチっとボタンを押せば」
アルファが赤いボタンを押すと夜真砥達の上空で待機していた魔導具から光が放たれて、ボルクスのみが転移された。
なお、ガイアと夜真砥は気配に感づいて交わしている。
ミイナは夜真砥が抱きかかえて避けていたので当たっていなかった。
「えっええ!?ここどこ!」
「はぁ、本当に転移させた」
「ありゃあ?何で一人だけ?」
「夜真砥とあのデカいのの身体能力を常人と比べん方が良いぞ。ボルクスはブランクで交わせんだだけじゃ」
リリムに指摘された通り、ボルクスはまだ冒険家を休んでいた時期のブランクが残っている。
例えガイアに鍛えられていてもそこまで回復してないのだ。
要するに身体能力等が上がっただけで実戦の感覚は戻ってない。
「早く避けんと迎撃されるぞ!」
「うおっとここまで跳び上がるのか!」
転移させる光を避けた夜真砥達は距離を取って迎撃しようとしていた。
アルファは迎撃しようと跳んできたガイアを避けたのだ。
「何があったガイア!」
「チッコい魔導具が飛んでおった!」
おそらく、どこかに転移させる魔導具だろう。
…ボルクスの奴、気配に気づかなく転移させられたな。
まだ、実戦での感覚は戻ってないということか。
「今のはデルタの攻撃か?」
「違う。デルタは周辺を改造種に警戒させるだけであんなの作れない」
「じゃあ、別の誰かってことか。…信用できるか?あの飛んでいる魔導具」
「うんうん、けど敵意はない。私が狙いなら夜真砥に会う前に転移させられていた」
確かに今更、ミイナを狙って転移させるのはおかしい。
逆に戦闘能力がまだ未知数の俺達を転移させることになる。
…賭けてみるか。
「ガイア!攻撃を中断しろ!あの光に当たるぞ」
「…承知した。その先に強者が居るのならそれで結構!」
ガイアは攻撃を中断して二人の近寄る。
「おや?攻撃が止まったぞ。今のうちに」
そして三人もアルファの元へと転移された。
「…無事かミイナ」
「はい」
「強者はどこだ!…月影、貴様の弟子が居るぞ」
はぁ?何でティナがどう考えても敵の罠の転移先に居るんだよ。
居るとするならボルクスだけ…本当だ何で居るんだ。
というかリリムとヒルデ、月夜まで…。
何がどうなってんだ?
「ちょっと夜真砥!やけに懐いてるけどその子、いったいどこの誰だい!」
「ホムンクルスだよホムンクルス。転移先で助けた子だ」
「良くやってくれたよ。その子を助けられたのは幸運さ。さて、残りの人達も転移させなければ」
転移させたのはこの人か。
見覚えのない顔だなギルドからの援軍ではなさそうだ。
全く警戒心のないヒルデに訊ねるか。
「…なあ、あいつ誰だ?」
「師匠の育ての親」
「リリムの育ての親!?」
「おお、ボルクスよ無事だったか!」
「ガイアさ~ん!」
北組、西組も無事に転移されて、南組が聞かされた内容と同じことを伝えられて全員がそれに承諾した。
なお、ソフィアは敵の罠でこの先に全ての元凶が居ると思い喧嘩腰で転移してきたのは言うまでもない。
こっからは作戦会議をして分断された時にやった順に討伐していきます。
なお、夜真砥は最後です。
それぞれ誤差はありません。
同時に行われているものと思ってください。
それではまた次の話で!