百四十七話 分断
さて、今回は夜真砥組の方から。
さて夜真砥の方には誰がいるのか!
…見渡す限りの岩肌、島のどの位置に転移させられたのかはわからん。
後には少し海が見える。
確かリリムが記憶をたどって作った地図によると島の東側にこういった地形があったな。
バランスよく入れ替えたつもりだがうまくやってくれるかな?
さて、こっちは三人、ティナは月夜に任せたから心配はいらない。
「敵はどこだ!さあ!早く戦わせろ!」
「先の何!?トラップ魔法!?ここどこ!?ガイアさんはうるさいし誰かいないのおおぉぉぉぉ!!」
はぁ、ボルクスと要注意人物のガイアと一緒だ。
十五人でそれぞれ四カ所に転移するようだったのでこうなった。
「いるわ。あんたそれでも俺より五歳も年上だろ?少しは黙れ。一番年下がこんなに冷静なんだぞ」
「おお!!夜真砥がいてくれた~!」
黙れって言ったよね?
こいつまだジュダ戦での幼児退行が残ってるな。
ああ、情けない情けない。
「月影!転移される時、何をしたんだ!我はとても気になるぞ!ガハハハハハ!!」
確かにボルクスの言うとおりうるさい!
少しは声量を抑えろ!
「戦いやすいように入れ替えただけ」
「戦いやすいようにとな?」
「ああ、ジャック、アーサー、ウィリアム、リアム、この組み合わせはウィリアムを主体とした組み合わせだ。ジャックが守りウィリアムが遠距離から狙撃する。そしてアーサーがヒーラーだな。リアムは臨機応変に対応してもらう」
ほとんどウィリアムの遠距離からの攻撃となるからジャックには守りに徹してもらうことになる。
またアーサーも回復だけではなく攻撃にも転じてほしいところだ。
そしてリアムだがあいつは言わなくても自分で何とかするだろう。
「次にソフィア、シエル、雫、朧の組み合わせは近距離が主体となってくる。雫と朧は言うまでもなく連携が取れソフィアは初めての人でも連携を取れる。そしてシエルは支援だ。回復、味方の強化、敵の弱体化などをやってくればいい。ああ、四人で攻撃もありだ」
ソフィアはヒーラーとしても立ち回れるから近距離の組み合わせとひては粘り強い。
別に雫と朧だけで立ち回ってもいい。
特にシエルの超高火力の魔法や武器はこの組み合わせの柱と言っても過言ではない。
「最後に師匠、ヒルデ、ティナ、月夜、はっきり言ってこれは知り合いだから。知っている人と知らない人とでの行動では大きく違ってくるからな」
まあ、一番の理由は師匠なんだけどな。
なぜか師匠はこの島に来る前から元気がない。
ヒルデは俺やジャックよりも師匠のことをわかっている。
ヒルデには師匠のことを支えてほしい。
後、弟子の弟子がいるっていう時点で楽になるんじゃないか?
「あの短時間でそれだけの量を考えたのか。貴様、軍師か?」
「いや、侍だ」
軍師としての経歴は一応ある。
前世でな。
「さあて俺らも動きだすか」
「そうだな!待っておるがよい!まだ見ぬ強敵よ!」
「だからいませんから」
本当にそうだろうか?
ボルクスの言うとおり人が住んでないのなら何故、海岸に小舟が泊まっている。
それも真新しいのが何隻も。
ほとんどが夜真砥組メインになっていきます。
時々、ティナ組、ジャック組、リリム組とやっていきます!
まあ、まだ未定ですけど(´-ω-`)
それではまた次の話で!