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百四十六話 ヴェリア島上陸

第八章開幕!

 ヴェリア島、五百年前から港を閉じて異国との交流を断ち二百年前に廃島になった。

 いや、詳しく言えば三百年前から島民の確認ができなくなり二百年前から瘴気が島を覆ったため生物の生存は不可能としてギルドが廃島と認めた。

 しかし、二百歳を超えるリリムはヴェリア島の出身者である。

 つまりヴェリア島ではまだ人が生きている可能性があるということだ。

 そのためギルドは島の調査のため序列一位から十位のギルド最強の冒険家を派遣することに決めた。

 そして夜真砥達は今、ヴェリア島に最も近い島から瘴気で覆われた素人でも生物が住めないと断定できるヴェリア島を眺めている。

 なお現在、ヴェリア島にはギルドが海域に浮かべた自動的に結界を発動させる魔導具により島全域が覆われている。


「あれがヴェリア島」


「そうあれが俺達が今から向かう島。ヴェリア島近辺の海域及び空域は立ち入り禁止。見ての通り素人でもわかるヤバい島さ」


 そして師匠の故郷…。

 師匠から話すまで訊く気はない。

 指揮にも関わる。

 それに野暮ってもんだ。


「それでは今から船を結界の近くまで送ります。その後、結界の一部を解きますのでそこからこの小舟で素早く入ってください。では船長、お願いします」


「うんだ」


 船長は魔導具を起動させて結界の近くまで船を寄せる。


「ここがヴェリア島!!血湧き肉踊るわ!どんな強敵がいる!なあボルクスよ!」


「生物なんていませんよ。ガイアさんだってそのぐらいわかるでしょ」


「いや、いる。戦士の勘がそう訴えておる」


「じゃあ、いるといいっすね」


 さて、全員乗り込んだな。

 こっからの全体の指揮権は俺に移る。

 理由は序列一位だから。

 これだけは断れないんだよなぁ。

 別に指揮などしなくてもいいのに。


「あんたこの中で一番強いのか?」


「まあ、そうなりますね」


「そうなら伝えておくべ。おら普段からこの近辺で漁をしてるんだ。でな数ヶ月前にヴェリア島に誰か二人、入っていくのを見たんだ。あれ何だべ?」


「さあ?瘴気に寄せられた魔族でしょうか」


 またはジュダの仲間。

 もしくはあのエレナという名前のエルフの仲間か。

 どの道、警戒は怠らない。

 そしてこのことは黙っておこう。


「それで御武運を。船長」


 夜真砥達を乗せてきた船はどんどん離れていきある程度まで進むと小舟が一隻通れそうな穴が結界に空いた。

 小舟は瘴気が溢れ出す中、ヴェリア島へと入っていく。


 凄い瘴気の量!!

 ギルドに渡された対瘴気用の魔導具のお陰で息ができるけどこれがなかったら魔族の私でも死んでた!


 そして小舟はヴェリア島の海岸にたどり着いた。


「ただいま」


「まあ、言う必要はないがヴェリア島攻略作戦を開始」


 夜真砥が作戦開始の号令を行おうとしたら全員の足元に魔法陣が何の前触れもなく出現した。


 トラップ魔法!? 

 しかも魔力を流すと持続するタイプの!

 何でそんなのが生物が住めないこんな島にトラップ魔法が敷かれているんだ!

 というかこれって転移のトラップ魔法じゃねぇか!

 回避する時間はない。

 なら同じ場所へと転移できる魔法陣に速攻で組み立てたチームを合わせる。

 ガイアがすでにボルクスとシエルの位置を変えてる!

 あいつ俺より先に気づいていたのか!

 

「指揮権は誰にもない!とにかく合流することを優先に考え転移先のチームで行動しろ!」


 夜真砥はそう言うと風属性魔法なとで位置を入れ替える。


「ティナ受け取れ!」

 

 天月夜剣!?

 要するに月夜さんを私に!?


「は、はい!」


 夜真砥が天月夜剣をティナに渡すと全員が島の様々な場所へと転移された。

 正午ちょうどにヴェリア島攻略作戦が開始された。

さて転移された夜真砥達はどうなるのか?

それではまた次の話で!

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