百四十話 覇王
序列五位登場!はどうでもいいとして化け物登場します!
さて、あらかた設計図も書き終えたところなのだが妙な魔力がするな。
これはグランドマスターの魔力じゃない。
というかその妙な魔力の持ち主の隣に知ってる魔力反応があるんだがぁ。
「無事着地、私御光臨しましたっと」
確実にグランドマスターじゃないな。
今、机の上に現れた。
「はい、皆さんご足労をかけて申し訳ない。さて…もう一人は?」
この人がグランドマスター…。
ただ者ではない気配がする。
敵意がないけど身の毛がよだつ。
「最も南にある大陸、南極大陸を統括するグランドマスター、グラシエル、見た通り大天使だ」
「御紹介どうも。…ふむふむ、この子が…いい目をしている。…シエル、さっさと報告しなさい」
「はい、おそらく今、廊下にいる。…!?グラシエル様!」
さっきの妙な気配!
この部屋に殺気を!
侵入者か!
この場に集まっていた序列上位者は全員、臨戦態勢に入った。
ジャックとリアムは大盾を構えて最前にヒルデはティナと雫、朧を連れて最後尾にウィリアムは机に片足を乗せて銃口を扉に向けアーサーは障壁をグラシエルの前に張ってシエルとソフィアはグラシエルの前に立つ。
そして夜真砥とリリムは攻撃を行った。
「「三位一体砲!!」」
当たったか!?
いや、まだ立ってやがる!
「ジャック!リアム!来るぞ!」
「応とも!」
ジャックは声で返事をしたがリアムはうなずいて返事をする。
「いや~、死ぬかと思った」
「ボルクス!?」
何でボルクスがいるんだ!?
魔法により破壊された扉の向こうから現れたのはサルディア帝国の大会の初戦でジュダに敗退したボルクス・リーグだった。
ボルクスはジュダに負けて精神的ダメージを負い冒険家業を休んでいたがなぜかこの場にいる。
しかも序列十位より下のはずなのに。
「よう!」
「ああ、やっと来たね。序列五位、復活の王ボルクス君」
ボルクスが序列五位!?
しかもたいそうな二つ名もらったな!
「気を抜くな夜真砥!まだ先ほどの殺気は残ったままじゃ!」
「殺気?ああ、師匠!頼むから殺気を出さないでくれ!ここにいるのはみんな、仲間だからさ!」
師匠?
ボルクスって師匠とかいたのか?
「そうかなるほど貴様らが今回の我の仲間か」
破壊された扉の奥から二メートル以上あろう大柄で鍛え上げられた筋肉を待つ大男が出てきた。
誰だこいつ?
ギルドにこんな奴いたか?
「ガイア・ドレイクって言ったらわかるかなぁ」
「ガイア・ドレイク!?この大男が!?」
キング・ドレイク?
聞いたことないなぁ。
「彼がボルクス君を序列五位にするほどまで育てたんだ~」
「そういうことです皆さん」
ガイア・ドレイク、最強の傭兵にして最強の覇王。
かって傭兵ながら数多の戦場を駆け抜けて仕舞いには国を興してしまうほどの男。
しかし、その国は彼の性格のせいか一日で終わってしまった。
滅んだのではない信頼する賢者に譲ったのだ。
彼はこの世で最も気まぐれな男だと言われている。
その後はありとあらゆる地を巡りありとあらゆる強者を倒した。
はっきり言ってその強さは言葉では伝えれない。
彼曰わく『今まで戦った者は全て欠伸が出るほど退屈であった』と言っている。
彼はまだ見ぬ強者を求めて南極大陸に行ったとどこかで聞いたがまさかボルクスの野郎、南極大陸に行って弟子になったのか?
…まあ、それよりとんでもない助っ人を連れてきたものだな。
「さあ、天使よ。話を始めたまえ」
実はガイアは始め中国人っぽい名前にしようと思いましたが知識がないのであきらめて今度はヘラクレスのような名前にしようと思いましたが途中でなぜかこうなりました(-ω-;)
まあ、気に入ったからいいんですけどね。
それではまた次の話で!