百三十話 物真似とコピー
コピペって改めて便利だなぁと思いました。
ま、理由は超長い詠唱文をコピーできるからです(*´▽`*)
そして今回はそんなコピペと少し似た話です!
「原点にして頂点に君臨せし月帝よ!我の欲する願い、護りたい者を護る為の力を我に与え我を勝利に導けさすらば汝に天壌無窮の平和を授けよう!今、戦いの時は来た!月の光よ希望の道を照らし我が願いを叶えたまえ!降臨せよ月より舞い降りし武神!或いは数多の災厄を葬り剣!或いはその身を盾として民を護りし鎧!汝の真名は天月夜剣第零形態夜帝宵闇幻兎!!」
例のごとく夜真砥は光に包まれて夜帝宵闇幻兎を装備して現れた。
「何ですかそれ」
「天月夜剣第零形態夜帝宵闇幻兎だ。月夜が信頼している主しか装備できない。三人は二十メートル間隔で結界を張ってくれ!師匠!不吉を呼ぶ黒き災いも使って正八角形の結界で頼む!」
「承った!出でよ不吉を呼ぶ黒き災い!」
三人と不吉を呼ぶ黒き災いは夜真砥とティナ、そしてヴォルカン島の怪物を囲むように結界を張った。
「後は手配通りな」
「てか、何で私はこの中にいるんですか!」
「お前ってさ盗術発動してるだろ?」
「はい。ですけど限度が!」
初めて使った時だって体が対応できなかったし!
「あれそんな代物じゃないぞ。本来なら定着に少し時間はかかるしやや欠ける部分もある」
「じゃあ、何ですか?」
やっぱり、自覚はなかったか。
しょうがない俺だって自覚なしだったしな。
後から月夜に教えてもらった。
「おめでとさん。ユニークスキルが発現したぞ」
「え?ええ!?本当ですか!」
「名は完全模倣、一度見た相手の動きを完璧に真似ることができる。さらにやや身体能力を向上させることができる。それで俺の動きに合わせろ!俺を真似ろ!」
夜真砥はティナに浮かんでる二本の剣を渡した。
完全模倣、それが私のユニークスキル。
言われたらあるような気がしてきた。
夜真砥の動きを見様見真似でやってきた私にはぴったりのユニークスキルだ。
やってやる!
私は月影夜真砥の一番弟子、ティナ・キャロル!
この人の隣にいないといけない!
「覚悟できました!ユニークスキル!完全模倣発動!」
ティナは夜真砥と同じ構えをした。
数ミリのズレもなく完璧に。
呼吸の仕方すら。
「いい目だ!ユニークスキル受け継がれる伝説発動!行くぞティナ!絶対にへまするなよ!」
「はい!」
「何が起きたのかはわからないが関係ない。残らず全て灰燼にする!」
二人は数秒のズレもなく同じ動きをして双剣を構える。
呼吸から筋肉の動き性別の壁がなかったら誰もが遠くからティナを見たら夜真砥に見える。
それほど完璧な動きをしてるのだ。
「月影夜真砥!」
「ティナ・キャロル!」
そして夜真砥が数秒速く動いてそれに続くようにティナが動いた。
「「参る!」」
初の師弟共闘!
百話以上やってガチ戦闘での初めての共闘です!
次回は第零形態を装備した夜真砥とユニークスキルを発動させたティナが大暴れします!
それではまた次の話で!




